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喜多方の志ぐれ亭の魅力

こんにちは。sainokuniです。
今回は福島県喜多方市にある志ぐれ亭についてお話します。


志ぐれ亭って何?

料亭でもあり旅館も兼ねているsainokuni御用達の宿泊処。

はっきり言って、私がこんなにリピートしている旅館は初めて。次回で3回目。
こちらを知るきっかけとなったのは、コロナ。
私の母の実家が喜多方で、毎年2回春と秋に親戚の家に遊びに行くのですが、それが出来なくなった。

喜多方とは言えど、もともと小さな田舎地域だったので遊びに行くのは難しい…となったのが2020年の春。


泣く泣くその時は我慢したもののその年の秋には、喜多方に行きたくなってしまった。
親戚の家に行けないのは状況的に分かっていたから、せめて感染対策をして旅行としての宿泊なら…

たまたま旅行サイトで見つけたのが志ぐれ亭だった。

1日2組だけ。


旅行サイトには建物の写真が掲載されており、もともと新郷という別の地区に建てていたものを解体して喜多方市内に持ってきて建て直ししたとのこと。

コロナ禍の中、1日2組だけなら感染対策にもなるしと意を決して喜多方へ訪問。

宿に着いてチェックイン。
元ホテルマンの優しそうな亭主さんが案内してくれた。
入り口には消毒。感染対策もしっかり。

入ってすぐのところにある囲炉裏。
解体前の家からそのまま持ってきて再現したとのこと。

神棚が食事処に。凄く立派。
私みたいに写真を撮っていく人も多い。

漢字の襖。
さっきの神棚がある部屋とは別の部屋のもの。

結構古いものなのだが、保存状態が凄く良い。

母に写真を送ったら、漢字の襖がまだ残っているところがあるの?珍しいね、と驚かれたくらい。

顔合わせや食事会などにも使われることがあるそう。
その仕様に配置してあるときの部屋。

写真を見ていてなんとなく感じた人もいると思うけれど、この建物自体が文化財産。

建物を保存するのって結構難しいと思う。
木なんて朽ちるし腐るし。
ましてや昔の造りのまま別の土地に移動させてそれを維持していくのも。

囲炉裏も神棚も襖も文化とともにとても良い状態で維持されていて、こんな場所に泊めさせてもらえるなんて究極の贅沢だな、と。

私は日本酒の瓶を置いて景色写真を撮るのが好きなのですが、また地酒とのコラボがまた似合う。

宿泊させて頂いた部屋から、窓を空けて撮ったもの(秋)
虫の声が響いて、外は町の小さい明かりしか見えない、その中で飲む日本酒は本当に最高だった。

モデルにしてる日本酒は大和川酒造【強右衛門のさん-sun-】
地元、喜多方のお酒。
空けてすぐはレモンみたいだけれど、時間が経つと味が劇的に旨味が出て変貌していく面白いお酒。

私達夫婦が喜多方行く度に必ず2~3本は購入する。

もともと、喜多方の中心部で料亭をやっていたとのこと。
建物を移行し、現在は料亭と宿泊のダブル営業。

料亭が出す料理なんて、そりゃ美味しいに決まってる。

近くの畑でとれた野菜で作る地元の料理。
名物の馬刺し。こづゆ。

この時は山都の蕎麦まで頂いた。

馬刺しは盛り付けも美しい。
馬刺しというと脂のサシが入っているイメージがあるが、会津の馬刺しはサシが入らない。

会津地方の名物、こづゆ。
こづゆは私の母の実家でもよく食事で出されていたけれど、その家によって若干使用材料が異なったりする。

女将さんがこづゆについて説明してくれた。
こづゆは、もてなしの時に出す文化があり、あなた方はもてなしされているのですよ、と。

会津の食文化について知るのもまた楽しい。

日本酒好きなら、地酒はマスト。
小さめの説明書まで添付してくださる親切心。

さすが、喜多方。地酒が美味い。

飲み比べセットもあった。

ちなみに右下の会津吉の川、98%は地元で消費される為、県外で飲めることはあんまりないそうな。

亭主さんは会津の文化は勿論、地酒のことについても詳しい。

日本酒ベースの地元のリキュール、蜂蜜酒もメニューにある。

初回の秋にお伺いしたとき、大和川酒造さんの裏話を色々伺って私、感動して泣いちゃったんですわ。

名物のお風呂。

漆塗りしてあり、保温性が高い。
各部屋1つずつ貸し切りで入れる。
漆塗りのお風呂は昔はお殿様しか入れなかったって女将さんが教えてくれた。

お風呂で温まった後、地酒を飲みながらお部屋でのんびり過ごすのが至福の時間。
ちなみに部屋にテレビはない。静かな空間で自分の時間を過ごす。

喜多方って、冬期それなりに雪が降って極寒なのですが、感動したのがお布団に入っていた湯タンポ。亭主さんの気遣いと優しさに、思わず湯タンポを抱きしめてしまった。

宿の目の前が田んぼ。何もないのが魅力。
田んぼって季節で景色の顔を変えるからそれがまた癒されるし美しい。

お天気が良くないけれど、秋の写真。

冬の夕暮れ。宿の目の前から撮ったもの。
奥に見えるのは飯豊連峰。

朝焼け。
場所は夕暮れの写真の位置から20歩くらい離れた場所。
この雪景色が見たくて冬の訪問に至った。
雪が程よく降ってくれて良かった。

朝御飯。
また、会津の名物がずらり。
全体的にちょうど良い量。ニシン飯が美味しい。

豆腐は蓮華に入ってるポン酢で食べてもいいが、会津の山塩で食べると旨味も感じられて◎

ニシン飯はおかわりが出来る。
1杯目は普通に食して、2杯目は温泉卵をのっけて。
これは優勝コース。

お味噌汁は地元の野菜で。
囲炉裏で温めてくれて、熱々のものを頂くことが出来る。
とても優しい味。体も温まる。


「ただいま」と帰りたくなる、ここがふるさと。

志ぐれ亭のキャッチコピー。
田舎でのんびり、此処で過ごす時間全てが心を癒してくれる。

部屋には泊まった客人のコメント帳があり、読んでみるとリピーターの人も多く見受けられる。
魅力を知ればその理由も納得だ。

コロナが落ち着いて、親戚の家に元通り通えるようになったとしても私は定期的に志ぐれ亭に行くと思う。

喜多方は酒蔵も多く、ラーメンも美味しい地域。
もし喜多方に伺う機会があれば志ぐれ亭に行ってみて欲しい。
会津の文化を知りたい、ゆっくり過ごしたい、日本酒が好きな人にとっても魅力的な宿である。

私は親戚の冠婚葬祭の参加がてら、水の張った美しい田んぼの景色を見に、また志ぐれ亭に伺う予定である。

志ぐれ亭ホームページ

http://www.shiguretei.com/

 

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