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Blueming:原作者レビュー【日本語訳・意訳誤訳有り】


블루밍 Blueming

『Blueming』原作!ウェブトゥーン'人気は何か間違っている'原作作家のレビュー公開!


🙂 1. ウェブドラマ<Blueming>について

ドラマ『Blueming』の序盤は短く軽快な流れから始まります。主人公であるシウォンを紹介しながらも、退屈しないようスムーズに進む画面を使ってチャ·シウォンという人物を愉快に表現してくれています。わたしは序盤部分のダウンとシウォンが会うシーンを見ながらずっと大笑いしました。シウォンがダウンを避け、結局うどん屋で1人うどんを食べているところがバレた場面は、その場で机を叩いて叫びました。シウォンと一緒に恥ずかしくなりながらも、あの2人のソムタ(썸타/썸타다:友達以上恋人未満を楽しんでいるような甘い雰囲気。何かありそうな、これから恋に発展しそうなドキドキする状況にいる、という意味の造語。)する場面がとても可愛くて頬骨が痛くなるほど笑いながら泣きました。

マンガという媒体のために描き出すことができる多少誇張された表現、ギャグを原作のポイントだけ生かし、作中でこんなにも愉快にやりすぎないよう描いてくださった場面がとても面白かったです。そうしながらも、ロマンス的な部分の感情線がとてもわくわくして一緒に楽しかったです。

大きく脚色が入った映画科という設定に、人物が共によく調和したのも本当に良かったです。演出志望のシウォン、撮影担当のダウン、美術担当のユンジョン、音響担当のバウまで。原作のキャラクターたちの特性をよく生かして頂きながらも一つの共通分母として人物たちをぎゅっと結びつけ、一つの事件と一緒にうまく調和させてくださったこの脚色がわたしはとても大好きです。

脚色において驚いた点は本当にたくさんありますが、ダウンの場合は一番脚色が大きく入りながらも光りを見たキャラクターではないかと思います。原作のダウンは実は、漫画のため表現可能だった様々な美辞麗句と誇張された設定が適用されたキャラクターでした。このようなキャラクターをどのようにドラマ(現実)で魅力的に表現できるのだろうか?どんな姿で描かれるのか?すごく気になっていました。

ですが、今回Bluemingのダウンというキャラクターを見て本当に感嘆しました。有名な映画監督の母親と製作会社代表の父親を持つ「ダウン」という新入生。映画科という設定の中でこれだけの「金のスプーン(금수저:裕福な家に生まれた子の意味)」があるでしょうか。この部分も設定と調和した絶妙な脚色だったと思います。そして、幸せそうに見えるが抑圧された環境で自分の色を見つけることができず、不平さえ言えないまま映画という一筋の道を選んだダウンには本当に心が痛かったです。エンディングでは自分の道を探して好きな人を撮るのが好きだと、人が好きだという自分の姿を見つけた時はわたしも一緒に嬉しくなりました。

そしてシウォンの話に移ります。演出担当のシウォンがシナリオ大会に当選して以来、自分の幼い頃の姿を演じた幼い俳優に「君は君自身のままでとても素敵だ」と言うシーンを必ず入れてくださった部分が本当に印象深く、監督の配慮が目に見えて描かれたようで良かったです。ドラマの現場でも幼い俳優の方にこう言ってくれたのだと想像したりもしました。この部分はわたしが現場に行っていたら分かることができたのに、事情により共に参加できなかったことが残念でした。

また、作品内で言及せず一部空けておいたシウォンとシヨンの両親の話を、脚色を通じ作中の大きな葛藤として扱ってくれた部分が本当に良かったです。シウォンの両親の話を入れることで主人公であるシウォンに対する没入度もより高まって、ドラマ性も濃くなりさらに話が豊かになったと思います。シウォンとお母さんの葛藤が続く部分では一緒に涙を流したりもしました。わたしはこの場面のセリフが特に好きです。韓国で育った子供、特に独り親の家庭で育った人たちなら、この部分で投げられるお母さんのセリフが胸に尖った棘となり残ったと思います。

愛していないわけではないのに、それでも育ちながら感じた寂しさは親子の間でどう表現すればいいのか、わたしも創作者の立場なのでこの場面を見て本当に多くのことを考えました。このような感情はただ埋めておくわけにはいかないのに、表現すればまた別の痛みになりかねないという点で、創作者たちはこのような考えと悩みを続けなければならないと思います。Bluemingのシウォンは演出する映画監督志望生のため、自分を自分の作品にどれだけ溶かし表現するかについての試行錯誤を一度は経なければならなかったでしょう。この事件はシウォンの故意ではなかったが、 そういう点で作中シウォンの職業人としての成長、そして家族との葛藤に向き合い立ち上がる内面的成長、それらが共に行われたこの事件の起承転結がとても立派だと思いました。その後ろで一番幼い年であるにもかかわらず、そうでないふりをして黙々と家庭と家族を一番大切にしているシヨンというキャラクターのアピールもとても良かったです。

シヨンの話に移り、もう一度感嘆したことがあります。ビーズ工芸を利用した指輪事件の脚色でした。原作内で'幸運の指輪を渡す'という要素がシヨンにビーズ工芸をするという設定を入れることで、ユンジョンに指輪を渡すことにもっと濃い妥当性を与えてくれたのがとても新鮮でした。そしてシウォンのノートパソコンを使用するシーンを通じて、この設定を見せながらも提出しないことにしたシナリオ「僕の走る自転車」を代わりに提出し、以後さらに大きな事件を作るビルドアップを見せることまでです。キャラクターアピールと事件進行を一度に引き継いだ構成がわたしには大きく印象深かったです。

ユンジョンとバウのラブラインを大きく頭角させず、サブ脇役としての地位をウジョンという名前で位置づけてくれた部分も本当に良かったです。バウとユンジョンがサブ人物としてシウォンの助っ人となり登場しながらも、メインカップルにしっかりフォーカスを合わせて頂いた点が分量調節において絶妙だと思いました。原作自体の人物があまりにも多いので話も膨大な方ですが、そのうちサブの役割をしっかり助っ人として引き抜きながらも、その2人を同質感と友情というテーマでまとめたことがこの2人の人物の魅力をさらに大きくしてくれたようです。わたしは個人的に性別が違う2人の友達の淡泊な友情、Buddyの関係が本当に好きなんです。Bluemingでそんな関係の2人が登場してくれて本当に良かったです。

2人のシーンの中で一番好きなシーンがあります。他の課の同期たちがシウォンの過去写真を突きつけ、賭け事をしたと大騒ぎするシーンでバウが足をかける場面。不当な事を見過ごせないバウの原作部分を、このようにアピールしてくださった点が良かったです。そしてユンジョンがヨンファン先輩の腕を折るシーン、このシーンを見て机をバタバタと叩きました。わたしもこう描けばよかった!と⋯ユンジョンなら十分出来る子だっただろうに!という気がしました。なので、特に直接武力行使するユンジョンのシーンで一緒に気持ちがすっきりしました。

そしてエンディングの話をしないわけにはいきません。Bluemingのエンディングは、エンディングクレジットが終わるまで立ち上がり拍手をするしかありませんでした。作中ずっとバウが登場しますが、バウが好きな人に対する言及がなかったため、ユンジョンとバウの同質感から来る友情をポイントに見せてくださったと思いました。

ところがエンディングのシウォンとダウン2人が一緒に海辺を歩いていく清涼なシーンに、ギターの音が一度弾けメインテーマ曲がエンディングとして流れます。ここでバウのイニシャルが刻まれたようなギターを演奏しながら歌う人物がぼやけています。原作をご覧になった方々ならこの部分で歓声を上げたと思うし、原作をご覧になっていない方々でもぼんやりと「まさかこの人物がバウが好きだというあの人物なのかな?」と感じるしかない、とても素敵な装置だったと思います。

実はバウとフンの話はサブに入れるにはとても重かったので、11話内で表現するには難しいところがあると思いました。でも、メインにフォーカスを追いながらもこんなに素敵にサブを表現することができたら…こんな考えをしばらくして余韻に浸っていました。

🥰 2. セリフ及び画面美

そして人物のセリフです。本当に大学生が会話するような臨場感あふれるセリフや単語が使われているにもかかわらず、映像として精製された綺麗な言葉で駆使されていたのがとても良かったです。特にシウォンの同期の中で方言を使う友達と別の同期が言い争う場面を見てたくさん笑いました。台詞たちが実際にどこかで本当にわたしの友達が会話しているかのようでした。実はいくつかの台詞のティキタカ(티키타카:相性が良い、話が合う - 気の合う2人が短いフレーズでテンポ良く会話をしている様子)がとても大好きなので、わたしもいつか使ってみなきゃな⋯と考えながら決心したりもしました。

作品内で台詞ポイントになるたび恥ずかしがったりもしましたが、あまりにも好きでもう一度回して見てを繰り返しました。漫画の文章と吹き出しで演出された台詞に徹底した視覚的要素としての魅力があるとすれば、ドラマは俳優の皆さんの呼吸や些細な震えまで徹底的に聴覚的な感覚で伝わってくるため、さらに新鮮でドキドキしました。

そして、実際に人の口から吐き出された時どんな点でときめくのか、どんな単語と一緒に調和すればワクワク震えるのか、脚本を書いてくださった方々がとてもよくキャッチして作成してくださったと思いました。映画についてよく知っている方ではないので、わたしの個人的な考えですが。

Bluemingではやはり画面の美しさも欠かせませんね。清涼感の視覚化というと、こういうことを言うのだろうと思いました。大学生、成人したての初々しい20代を感じさせてくれたのは、目に見える視覚的な効果が美しかったのも一役買ったと思います。全般的に青く、さわやかで、穏やかにキラキラした感じです。

また、大きなメインロマンスの背景線からずっと自転車で走るシーン、海が背景に使われたことが感情線でも画面の美しさでもとても良い要素でした。その他にも周辺に配置された小物、演出されたシウォンの部屋、ダウンの部屋、それぞれの家など背景に書かれたすべてのものが適材適所綺麗に仕上がっていると感じました。ダウンの部屋は一見暖かく見えますが些細なことなく空虚な感じだとしたら、シウォンの部屋はちょっと騒々しいながらも飾られている感じが可愛かったです。特にシウォンの部屋に運動器具がたくさんあったのが、キャラクターアピールと調和していて見るたび笑っていました。

画面に見える小さな装置一つまで話を解いていく要素として使用した点が多く、そのようなものを一つ一つ見つけることまでわたしにとってもう一つの楽しみだったと思います。その一方で、画面に映し出される美的美しさ、清涼さ、ひいては人物の心理的距離感を目に見える構図で見せ、表現してくださった点も非常に良かったです。

例えば、ダウンがシウォンに内緒で手の甲キスをするシーンで、しばらく遠く走っていたシウォンが再びダウンの元へ戻ってくるシーンをとても遠くから撮ってくださったことです。そして2人が限りなく近づいたベッドシーンでは、影だけで2人の近づいた身体的距離感を表現してくださったことなどです。こういう部分のおかげで退屈な時間もなく目まですごく楽しかったです。

😍 3. 感謝の挨拶

そして俳優の皆さんについての話もしないわけにはいきません。監督がとても長い時間、俳優の方々を直接キャスティングされたと聞きました。それほど原作から引き出し、そのまま現実に描いたような俳優さんたちが演技してくださり本当に驚きました。外的な部分以外にも人物の感じや感受性、話し方や行動など性格がそのままにじみ出るような演技を見せてくださって、息をつく暇もなく没頭しながら鑑賞しました。

シウォン役のカン·ウンビンさん、元々はモデルを志望されていたと聞いていたので、わたしが実際に考えていたシウォンのイメージにとても合致していてびっくりしました。さっぱりと二重まぶたのない男性美のイケメンでありながら、体型に合わないほどとても可愛らしく見える点をきっちりキャッチしてくださったようです。シウォンが現実の人物なら、本当にこうだと思いました。また、作品内で腕力器をしながら眉毛を整える場面を笑いながらたくさん見ましたが、この部分が監督と一緒に相談して入った場面だというインタビューを見て本当にたくさん考えてくださったんだ、本当にありがたいと思いました。

ダウン役のチョ·ヒョクジュンさん、目つきまで演技するというのは、こういうことをいうのではないでしょうか?作中でシウォンを眺める目つきに蜂蜜が落ちるようで、ヒョクジュンさんが出るたび悲鳴を上げました。画面越しに見える演技がとても甘くて、見ているわたしまでシウォンと一緒に恋に落ちたような気がしました。作品を見ながらもダウンのセリフが多くないと感じたんですが、それでもダウンの感情線が一つ一つ理解できるのが本当に不思議でした。俳優さん特有の目つきと笑顔、些細な震えを表現するその点が、見る人までときめかせてくれました。

作中でサブ人物を担当してくださったシヨン役のムン·ヘインさん、ユンジョン役のキム·ソビンさん、バウ役のアン·ドギュさん、ヨンファン役のユンウさん、ユジン役のナリョンさん、シウォンと口喧嘩する同期役を演じてくださった俳優さんたち、各メイン人物の両親役を担当してくださった俳優さんたち…「わたしが一人一人すべて申し上げることができないほど、あまりにも多くの方が素晴らしい演技を見せてくださって、Bluemingという作品をもっと豊かに鑑賞することができました。後ろを通り過ぎる背景を一つ一つ描いてくださったすべての演技が現実感をより生かしてくださり本当に没頭しながら見ました。

エンディングクレジットで上がっていく俳優さんたちとスタッフさんたちの名前を、逃さず一つ一つ最後まで全部読みました。一人一人にご挨拶できないのが本当に残念ですが、素敵な作品を作ってくださって本当に感謝しています。

💙 4. まとめ

わたしは今回Bluemingを見ながらとても驚き、こんな演出ができるんだ!と、本当にたくさん学びました。作中の要素をよくキャッチしてくださり、画面へ素敵に溶け込ませてくれただけでなく、ダスル監督の演出力や企画力、大小細かいポイントから多くの人々の心をとらえるのだと本当に大きく感じました。

ダスル監督がこの作品を担当し脚色してくださったことがわたしは本当に幸せで嬉しかったです。このように素敵な脚色と演出で作品を作ってくださってありがとうございました。クレジットにわたしの作品と名前が載った大きな喜びとともに、原作を離れ純粋にダスル監督が作ってくださったこのBluemingという作品自体がとても素晴らしく面白いと思いました。1人の読者となり、とても楽しく鑑賞しました。

そしてわたしはBluemingのメイン曲で大好きな歌詞があります。「僕が君を好きなのは体質みたいだ」という歌詞です。聞く人さえ一瞬でときめかせるとても綺麗な言葉だと思いました。1人だけの考えかもしれませんが、このような部分まで気を遣ってくださり本当にとても良かったです。

※機械翻訳含め素人翻訳につき、あくまで参考程度にご覧ください。また、意訳誤訳気になる点等ございましたらご指摘頂けますと幸いです。

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