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ネットワークトラブル記:WANとLANを逆に指すとどうなる

最近、ネットワークに繋がらないという連絡が入りました。調査の結果、原因はルーターのWANとLANを逆にさしてしまったことによるDHCPの競合でした。この問題について、詳しく説明します。

DHCPとは

まず、DHCPとは何かを理解することが重要です。ネットワークに接続するためには、各デバイスに一意のIPアドレスが必要です。しかし、我々が普段意識していないのは、これらのIPアドレスがどのように決まるのかということです。その答えがDHCPです。

DHCPはルーターが持つ機能

では、DHCPは具体的にどこで動いているのでしょうか?DHCPは、通常、ルーターが持っている機能の一つです。一般的な市販の有線ルーターや無線ルーターには、標準的にDHCPの機能が備わっています。一部の状況では、独立したDHCPサーバーを導入することもあります。

DHCPが複数動くとどうなるか

DHCPが正常に機能するためには、以下の2点が重要です。

  • どの範囲のIPアドレスを配布するか

  • 重複なくIPアドレスを配布する

複数のDHCPが同時に動作すると、正常でない範囲のIPアドレスを割り当てたり、重複したりする可能性があります。その結果、ネットワーク接続が不調になる可能性が高まります。

WANとLANを逆にさすとDHCPが競合する場合がある

さて、本題のWANとLANを逆にさしてしまった場合の問題です。ルーターにはWANポート(INTERNETポート)とLANポートという種類があります。よくある誤解として、「LANケーブル」なので全部LANポートに差し込む、という誤りがあります。しかし、実際はインターネットの上流につながるケーブルはWANポートに接続するのが正しい方法です。

もし、DHCP機能がオンの場合、ルーターはLANポート側に接続された機器にIPアドレスを割り当てます。しかし、上流のケーブルをLANポートに繋いでしまうと、上流側にDHCPが出ていき、上流でDHCPが複数動くことになる場合があります。

対策

この問題を回避するためには、LANポートとWANポートを間違えないように気をつけましょう。正しく接続することで、正常なネットワーク接続を確保できます。どうかご注意ください。

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