好き好き大好き、超愛してる(LOVE IS……/Puuung)

「(スヌーピーがウッドストックを抱きしめているスタンプ)」
「今日買った本読んだら送りたくなったので」
「おやすみ」


パートナーはよく、面白そうな本を買ってきては僕に勧める。これ、面白かったから。これ、〇〇さんも気に入りそうだから……。でも、LINEでそんなことを言い出したのは初めてだった。何、読んだんだろ……。そのときに訊いてもよかったんだけど、僕がそのメッセージに気付いたのが次の日の朝だったので、次に会うときまでのお楽しみにしておいた。


そんなこんなで後日、妙にそわそわしたパートナーから、その本を手渡された。


『LOVE IS……/Puuung』


ああ、なるほど。僕は、すとんと腑に落ちた。いかにも、パートナーが好きそうな本だった。パートナーはしょっちゅう画集を買っているんだけど、これを買ったのには、特別思い入れがありそうだ。何せ、表紙にはカップルが一組、それはそれは幸せそうに佇んでいたから。きっとパートナーは、彼らに僕らを重ねて……んん?


「この人のイラスト、見たことあるかも」
「本当?」
「うん、YouTubeで。確か、リストに入れてたはず……あ、これだ」
「本当だ!」
「こんなこともあるんだね」
「ねー」


僕らには、そういうことが結構あったりする。付き合う前から、そうだった。パートナーにおすすめされたアマチュアの劇団が、僕がツイッターで唯一フォローしている劇団だったり。僕がツイッターでたまたま見かけて興味を持ったアカウントを、パートナーはすでにフォローしていたり……。何でもないことだけど、ちょっとうれしくなってしまう。僕らはちゃんと繋がっているんだな、なんて。

私は絶頂期の恋を描きたくありません。
日常の中のささやかな恋人たちの姿をゆっくりと、
そして一生かけて描き出したいと思っています。
――作者コメントより

パートナーと出会って、もうすぐ1年になる。近々結婚もする僕らだけど、いわゆるドラマチックなことって、一つも無かったように思う。でも、それでいいんだと思う。だって僕らは、誰かに見られたいわけじゃない。それに、何かをドラマチックにしちゃうと、他のことが味気なくなっちゃうでしょ? ……そうだね。言い方を変えるなら、僕らにとっては毎日が特別だ。パートナーがそばにいることが、笑ってくれることが、僕をこの上なく幸せにしてくれるから。そう思わせてくれるパートナーがいるって、僕は幸せ者だな……。はは。同じようなことばかり言ってるね。


このエッセイを読んでいるパートナーへ。
(僕のnoteは、かかさずチェックされています。)

君のおかげで、僕は幸せです。
いつも、ありがとう。
これからも、そばにいてね。

ちなみに、「見たことある」と言っていた動画はこちらです。
[ Peaceful Relaxing Soothing ] Meditation - Monoman(2019年)

9/18更新

LOVE IS…… 穏やかで、愛しくて、だから/Puuung(2018年)

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