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10/16。君とはずっと、はからなくていい距離を見つけたい。

5:47起床。

天気は曇り。


なんだか、今日はやけにくたびれちゃったな。……あ。この今日っていうのは、昨日のことね。15日。(ややこしいなあ。)外は寒いし、職場は暑いし、どうにかなってしまいそうだ。


けれど、僕にはやるべきことがあった。帰りが遅くなりがちなパートナーのために、ナポリタンを作るのだ。


ナポリタンは、パートナーの好物だ。パートナーはよく作るけど、僕はあんまり作ったことがない。ので、ああでもない、こうでもないと具材を切ったり、炒めたり、パスタをぽきぽきに折ってしまったりした。やっぱり、パートナーみたいに上手くはいかないか……。なんて思っていると、パートナーが帰ってきた。


パートナーは、とても喜んでくれた。おいしいよ、と何度もいってくれた。僕は、ありがとう、と返した。相地、初めてのナポリタンは、まあまあの出来だった。ちょっと味は薄めだけど、薄味が好きな僕には丁度よかった。パートナーは濃いめの味が好きなので、ブラックペッパーをぱっぱとふりかけていた。僕も、真似してみた。これがパートナーの好きな味なんだ、と思いながら。


幸せだな、と思った。
特別なことなんて何も無いけど――ううん。特別なことは、いつもそこにある。だって僕には、とびっきり大切な人がそばにいるんだから。それだけで、特別なことっていうのは、日々起こっているものなんだ。僕は、それを忘れずにいたいと思った。


もう21時を過ぎてしまったけど、僕らはうっかりカフェインを摂っている。僕は、キャラメル・カフェオレ。パートナーは、ココア。どちらも、インスタント。本当は、スタバに行こうか行かまいか、どっちにしようか悩んでいたんだけど、疲れているし、今日は止めておくことにした。なので、各々好みのドリンクを作って、各々好きなことをしている。僕は、この日記を。パートナーはパートナーで、やりたいことがあるみたい。……ううん、すっかりぬるくなってしまった。最近、寒いもんね。


明日(16日)は、パートナーが休みで、僕は仕事。パートナーは、鍋を食べたいらしいので、明日の夕飯は鍋になった。何鍋にするんだろう。まだわからないけど、これで明日の仕事も乗り切れそうだ。


僕らの日々は、驚きと喜びに満ち溢れている。……なんて、ありふれたセリフかな。でも、本当にそうなんだ。大げさじゃなくてね。だから僕は――僕らは幸せだ。どうかこの幸せが、100年続きますように。……なんてね。




人との距離のはかりかた/plenty(2011年)

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