5:48起床。

天気は曇り。
５時なのか１７時なのか、どろりとした空気が漂っている。

ようこそ。
今日こそ、ワンダーランド。

strange.
変な。
奇妙な。
不思議な。

不思議な、不思議の国のアリス。
それはきっと、あなたのことだ。

有栖？
アリス？
有栖川？
何だっていいよ。

僕？
僕は、アリスじゃないよ。

相地（あいじ）とアリス。
同じなのは、頭文字だけだね。

今朝の僕。
昨朝の僕。
翌朝の僕。
僕は、少しずつ変わっている。
「良くも悪くも」って変換しようとしたら、「欲も悪くも」になった。
僕も、大概狂っている。

なんだか、夜中に何度も目を覚ましたせいなのか、
自分が今いるここが、昨日とは違うそこではない気がする。

１Q８４。
改め、
２０１Q。
ここは、昨日までいた世界とは別の、パラレルワールドなのか？
……はは、まっさかあ。
ヤナーチェクを聴いたわけでもあるまいし。

体がべったべたする。
昨日、風呂にも入らずに寝落ちしたせいだ。
今朝は、シャワーを浴びることから始めないといけない。
それで、少しはましになるかな。
この浮遊感も、違和感も、陶酔感も、全部洗い流してしまえば。

Q．ここは、どこですか？
A．OK。答えよう。
　  そこは、他ならぬ僕の自宅だよ。
　  僕の匂いも臭いも染みついた、僕だけの空間だよ。

Q．ここが僕の部屋だとしたら、どうして違和感が生じているのですか？
A．ただの寝不足だよ。
　   寝不足っていうのは、ありとあらゆるものを不鮮明する。
　   普段目にしているものでさえ、
　   不思議の国を構成する一部に見えてしまうんだ。
       そうと決まれば、解決は簡単だろう？
       それはね、よく眠ることさ。
       深く深く、意識の深部に届くまでね。

……村上春樹ごっこはこの辺にしておいて、と。

今日は、何しよう。
２０１Qの解明とか……する気にはなれないな。
そもそも、ここは２０１９だ。
２０１Qなのは、僕の頭の中だけだ。
じゃあ、自分の頭の中を探索するか？
はは、ノーセンキュー。
それをするには、僕はあまりにも疲れている。

ああ、そうか。
今朝の夢とか、全く覚えていないけれど、
覚醒して早々、こんなに疲れているってことは、
夢の中で、２０１Qをさ迷っていたのかもね。
ということは、夢＝２０１Q？
……まあ、いいや。
今朝はもう、頭を使いたくないんだ。

ここでまた眠ったら、２０１Qに逆戻りするんだろうか。
まあ、それはそれでいいのかもしれない。
パラレルワールドっていうのは何なのか、
そこにいる僕はどうなっているのか、これはちょっとした見物だね。

というわけで、
僕はまた寝ます。

さよなら。
ではまた、ワンダーランド。