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北海道・道東の旅2021 3日目


朝からすっきりとした青空が広がり、子どもたちはトイレ行くのも楽しそう。芝生の上を兄弟3人で仲良く遊んでいる。

早速、テーブルと椅子を出して、朝食の準備。
こちらも昨年からの定番、ホットサンドとカップスープ。

昨晩の雨でぬれた100均レインコートを干しながら、のんびりと家族で朝食。

ふと隣の家族を見ると、東京オリンピックの鮮やかな蛍光オレンジTシャツをお揃いで着用した外国人家族が2つの小さなテントから出てきた。

家族は5人。女部屋テントから母親と中学生?高校生くらいの長女。男部屋テントから父親と中学生、小学生くらいの男の子兄弟。

隣接する普通の乗用車に簡単に畳んだテントと寝袋をしまい、ピクニックのようにピクニックシートをひいて、買ってきたと思われる菓子パンを食べはじめた。

そして、あっという間に食事を終えて、シートをくるくるっと畳んで、乗用車の荷台に入れて、出発していった。

荷物が多く、手間暇がかかるキャンプの概念を覆し、コンパクトに費用を節約しながらキャンプ場の自然を楽しむ。

新しい旅のスタイルを教えてもらった。

さて、この日は道東旅行のメイン”知床国立公園”へ。

といっても観光客に開放されているのはほんの一部。国立公園の中を気軽に歩くことができる知床五湖巡りへ。

半袖で気持ちのよいぐらい天気も晴れ渡り、森のハイキングには最高のお天気。フィールドハウスで熊に遭遇した際や国立公園内での注意点などレクチャーを受けながら、グループごとに出発。

木道が整備された知床の森を手をたたきながら進む。(熊出没の危険が
毎日あるとのことで、本当にドキドキしながら進んだ)

手つかずの自然は天候も重なりキラキラと新緑がまぶしく、小鳥のさえずりも気持ち良い。
突然、木道から少し離れた林の中に立派な角を擁する鹿の群れに遭遇。
静かにその様子を見守りながら、ゆっくりその場を離れた。

約1時間半ほどかけて知床五湖を散策したが、残念だったのか幸運だったのか熊に遭遇することはなく、子どもたちはここで一気に熊を見てみたいと気持ちが高まり、羅臼で熊クルーズに乗車することを決定。

その後、天然温泉が流れ出す”カムイワッカ湯の滝”へ。
カムイとはアイヌ語で神を意味することは知っていたが、ワッカが水を意味することは知らなかった。ただ、この滝は名前のとおり、天然温泉が流れ出ていることから生物が生きることができない”魔の水”を示しているとのことだった。

ここでは泳ぐことができると聞いていたので、水着に着替え泳ぐ気満々で訪れたのだが、足だけつけていても温泉と山水が混じって流れる水はそこまで温かくはなく、溜池で数名泳いでいた家族連れがいたが、寒そうにしていたので、結局泳ぐことはなかった。

特殊な靴下を身に着けた多くの人々が沢登りを楽しんでいた。
我々はサンダルだったが、意外と滑らなかったため、子どもたちは沢の上の方まで上がって楽しんでいた。

その後、知床自然センターに隣接する”BARISTART COFFEE SHIRETOKO”にてランチ。自然センター内のノースフェイスなどアウトドア衣類のショップに隣接してあるオシャレカフェ。

観光地だけあって少しお高めだったが、他にお店もないので、こちらで休憩がてらカレーなどをいただく。

その後、知床横断道路を走り羅臼方面へ。

今夜の宿は羅臼の町に入る手前の”羅臼温泉野営場”。
子どもたちは早速、キャンプ内を散策しがてら遊びにでかけた。そこで現地の小学校に通う小学生兄弟と仲良くなり、ひとしきり一緒に遊んでいた。

その後、キャンプ場の道を挟んだ川沿いにある”熊の湯”へ。
名前の通り、まるでひょこっと熊がのぞきに来そうな、いや先に熊が湯船にいそうなほど簡素な自然の中の野天風呂。

掘立小屋の脱衣所と板壁で囲われた露天風呂があるだけ。板壁の反対側は清流が流れており、せせらぎを聞きながら温泉に浸かる。

地元の漁師の方が、海から帰って汗を流すための公共風呂のようで、基本無料で開放されている。(募金箱あり)

わたしたちが入った時は地元のご高齢の女性が入っており、子どもたちが熱い熱いと入れない様子をみて、水道から水を入れてくれた。
洗髪するような水道はなく、地元の方はお風呂のお湯で頭を洗っていた。

後から夫に聞いたのだが、熱い熱いと長男が言っていたら先に入っていた地元のおじさんから”熱いのが嫌なら入らなくていい”みたいに怒鳴られ、子どもが委縮していた。という話を聞いた。

聞けば、地元の方が毎日清掃し、自治体がかなりの費用を出してメンテナンスをしているようだ。昔はきっと地元の方々の憩いの場だった場所が多くの観光客により嫌な思いをさせられたこともあるのだろう。

こうした公共のお風呂を利用させてもらう場合、観光客である私たちはいつもにまして注意・配慮が必要だ。

夕ご飯は煮込みうどん。夕ご飯を作っていると先ほど子どもたちが仲良くなった地元の小学生兄弟が遊びに来た。キャンピングカーに入ってみたいというので、子どもたちとひとしきりキャンピングカーで遊んでいた。
うどんを少し分けてあげると、お礼にとシカ肉(焼いたもの)を持ってきてくれた。

なんでも同居するお祖父ちゃんが猟で仕留めたのだとか。羅臼の自然を愛していることを感じるとてもフレンドリーな兄弟であった。




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