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朝ごはんは夫婦で外食 温かい紅茶とともに #紅茶のある風景

年がら年中暑いと思われているここロサンゼルスにも秋は訪れるわけで、朝は10度くらいまで冷え込みます。忙しい朝のはじまりは、子どもの起床、朝の準備、着替え、朝ごはん(たいてい超簡単なものです、おにぎりとか)とバタバタし、ここアメリカでは13歳までは子どもを一人にさせてはいけない、日本から見てみれば「え?そんなルールあるんですか」というルールがありますので、たいてい親が送迎します。学校の門の目の前まで。ちなみに小学校。

私たちは家族四人で車に乗って出発します。学校の隣に住んでいれば徒歩でしょうが、基本的にここカリフォルニアでは徒歩でどこかに行くという発想は、ない。わたしが運転手。夫が助手席。学校近くに到着すると、夫と子どもたちは連れ立って、学校の門まで歩いていきます。

門に着くと、

I love you.

と言って見送るのです!!
アメリカっぽいよなぁ。笑。

思い返せば登校初日、たくさんの親が、

I love you.
I'm proud of you.
You’re my pleasure.

と口々に叫び(あれは本当に叫んでいた)、本当に驚いたのでした。こんな環境で育てば、そりゃ自己肯定感もめちゃめちゃ育つだろうなぁと目を細めつつ、まるで宇宙人を見るかのように眺めたものです。

我々夫婦はそんなこんなで、子どもを見送ったあと、ふたりで朝ごはんを外食します。お気に入りのカフェは三つある、とオシャレに言いたいんですけども、お気に入りというよりは、朝っぱらからオープンしていて、且つ、学校から職場への通勤途中にあるカフェといえば三つくらいしかなく、そこを朝の二人の気分でまわしております。

そのなかのひとつに、パネラという、アメリカではチェーンのカフェがあります。そこに行き、アップルチップスにスウィートビネガーのドレッシングがかかった美味しいサラダと、紅茶を頼むのが、わたしの最近の日課なのです。

ちなみにそのサラダ、なんとメニューボードには書かれてない。たくさん通いつめたある日、店員さんに「ところでボードにはないんだけど、この店にはサラダは置いてないの?」と尋ねてみたところ、「ありますよ」といわれて、出されたのが、紙のメニュー表。そこにはサラダの項目があったのでした。整合性のなさがアメリカを感じさせます。笑。

紅茶を飲むと、本当にほっとする。わたしが気に入ってるのは、ジンジャーピーチです。その昔、アールグレイにミルクを混ぜた紅茶が好きでしたが(今も好きだけれども)、今はこのジンジャーピーチを何にもいれずにそのままで飲む、ということがわたしを落ち着かせます。紅茶をストレートで飲んで美味しいと感じられるようになったところに、年齢を重ねてきたことがみえますよね。一周まわってきたな、と思います。

コーヒーが苦手なわたしは、いつしか紅茶を飲むようになりました。正直ほかに飲みものとしての選択肢がないし、紅茶ってオシャレな響きがあるから、紅茶を頼むようになったのでした。でも、わたしは紅茶を愛しているというよりも、紅茶を飲む、その時間を愛しているんです。紅茶を飲んでいるときは、少しだけ時間がゆっくり流れるから。まわりは同じスピードで日々をまわしているのに、わたしだけ、少し遅いスピードになる。

様々なティーバッグを買って、家でたくさんのお茶というお茶を試しました。だって家お茶のほうがコスパがいいですからね。ちなみに私見ですが、ティーバッグ以上に、水が重要だとわたしは感じてます(紅茶をつくるときの話です)。水道水じゃなくてミネラルウォーターで作ったらば、カフェの味に一気に近づいたのでびっくりいたしました。

でも、違うんだなぁ。紅茶は外で飲むのがやっぱりいい。朝の光が窓からはいってきて、テーブルのこちら側には自分、あちら側には夫がいて、時々会話をしながら、あっつい紅茶を体じゅうにしみこませる。午後の紅茶ってネーミングがいいですよね。わたしは朝の紅茶を推したいけれども。笑。

朝ごはんの外食はいつの間にか、我が家で始まった習慣ですが、自宅でやる大きな仕事(朝ごはんを作る)をひとつ減らせるし、お互いに仕事があるから無駄に長くなることはないし、子どもを学校に行かせた小さな達成感とともに、日々の状況をアップデートする有用な時間になるし、本当におすすめです。小さな悔いは、毎回マグカップで頼みたいんだけれども、そうすると外に持ち出せず、飲み切って出なければならない。けれども朝はせわしないから、やはり持ち出せるものにしたいから、プラスチックカップになるということでしょうか。紅茶はマグカップで飲むのがいちばんおいしいですからね。

紅茶のあるひとときを。朝時間に紅茶を。
きょうの自分をリセットする時間を、どうぞ。



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