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くちよせごはん「カントリーマァムのナッツタルト」

 さて、暗黒黄金週間を通り過ぎたことですし(仕事は山場)そろそろ明るく楽しくですね(外は雨)心きゃるるん☆とギャルめいてゆきたいというワケ(私は男)。

 そんなこんなでセーラー服を召しあげかねない勢いで、いかにもお料理本風のタイトルをつけてみたものの、隠しきれない隠し味があることは隠せないと思っています。でも気に入ったので撤回しません。

 つまりこういうことですね。

 WRYYY…マジパネーション…

 わかりますよね? わかるでしょう? わかりなさい。マトモにお料理しようとしたみなさん。申し訳ありませんがお帰り下さい。今からこういうことをします。いいですね。これ以上よいこのみんなに読ませたらいけない。

 では結論から述べましょう。

 いいか、カントリーマァムと素焼きミックスナッツをひとくちで喰え。バリボリと喰らえ。心の赴くままに喰らえ。


 わたくしは「濃い抹茶ショコラ」で楽しんでいます。あのよくファミマにありそうなナッツタルトをひとくちで半分オラッッ! と食べたときにとてもよく似ています。

 バリッボリィと…ちょっとタルトとして焼成したナッツより活きがいい…よすぎる…でも逆にそれがいい、ような。からのカントリーマァムによるタルト生地感。甘味と風味が三歩後ろからついてきます。生地としての歯ごたえもアリ。

 ちなみにアルフォートでもやりましたがタルトの外側感としてごまかせなくもないです。逆に「ジャンボむしケーキ」は超おすすめ。しかしタルトの中身感と外側感の両立でいうとカントリーマァム先生が優勝かな…という塩梅でした。

 というかカントリーマァム、すこし硬めになってません?

 何ならこどものころ嫌いだった記憶。あまりにフニャッフニャで。柔らかすぎてこんなのクッキーじゃねえ! などとヘソを曲げて以来、ずっと口にしてこなかったんですよ。クッキー州におけるカントリーマァム容認派と絶許派は、実際きのこの山とたけのこの里よりも深い断絶があると思うんですよ(当社比)

 でもまあ大人になったので大人気ないかなって思いましてね。ひさびさに手を伸ばしてみればサクッとではないけれど、ソクッとかコスッくらいの。悪い意味じゃない方でポソッとしてる。まさにタルト生地の外側感。微妙〜〜〜にヤキが入った感じの。ここに降りたる天啓WAKARI……そうです。時間はすべてを解決したのです。

(※なお弊社の追跡調査により、カントリーマァム通常味は通常のやわらかさを維持しており、「濃い抹茶味」ゆえの固有性だったらしいっぽい気がすることがふんわり理解っています。火種は消えず)

 そういうわけでこの「口の中で作る」というアブノーマルが過ぎるプレイフィール、思い込みスキルを要するところ、そして料理用語としての寄せ……口寄せの術と言うにふさわしすぎですよねェ?

和食の調理法や料理名によく使われる「寄せ」には、大別して材料を「集める」「固める」の2つの意味がある。

『和食、日本料理の用語』
和食用語集 > 和食用語"よ" > 寄せより転記

 ホラぁ…あってますよね…? あってますよねェェェ!?!? 逆に合い過ぎてどうしようってなりません??? 愛ですよ愛。AI。使い手に著作権意識LOVEが足りないAIはネグレクト。被害者意識HATEが足りすぎる著作者はコンフリクト。おっと口が滑りましたわ。オーッホッホッホ。

 というわけでご家庭で決して真似できない邪道にして禁術「くちよせごはん」。これからも思いついていきたいところですのよ。

 しかし無塩ナッツは単価が高い! という諸君。

 わかる。わかりますわ。

 しかし考えてみてごらんあそばせ。なぜ安いのかといえば、クッキーを焼く「だけ」……ナッツを焼く「だけ」……この「だけ」は機械化されているから安いのです。

 でもタルトはそれプラスナッツをいい感じに乗せる代、いい感じに袋に詰める代が加わる。だいたい機械化されているからといって、高い機械とついでに人力が必要。そこの高いところを自分で自炊する。だから安いのです。あとはわかりますね。

 そうです……これは自炊なのです……
 そうです……これは自炊なのです……


おくちのなかではみな平等です

 どうしたのです? こわがらなくてよいのですよ?? すべて「ありのままのすがた」にもどるだけですよ??? あらたな性癖──いいえ食癖へと至る、たびのとびらはすぐそこなのですよ。

 さあ雑に祈りなさい。

 カワイイはつくれる。タノシイもつくれる。「オイシイ」もつくれる。フザケがハジケてまざることで、すべては愛で自炊可能なのです。


 おしなべて推す。推しの子たちです。汝隣人もろとも子を愛すのです。ただし不審者にならぬよう遠くから。おおかみよ。かみよ神代かみよのOh my wolf. わたしはなんという自炊界の革命を成し遂げてしまったのでしょう? 自炊愛が高じて愛を自炊。ああ。じぶんの才能が憎いですわ。もはや自炊神拳の伝承者といっても過言はないのです。

 ワォン……だけどこれを自炊と言ったらもうほぼほぼだいたいなんでも自炊。うるせえ外食よりも安くてうまいが自炊の定義だ。かかる手間はピンキリだ。文句があるならこの自炊ピーターパンwithチンクルおじさんにかかってきやがれですわ。そこな現実から、この自炊仮想世界へと叩きあげてしんぜようなのです!

 さあ。健康な人類。むりせず現実にお帰りやがれください。

 ここは間もなく味覚不死者のネバーランドになるでしょう。

われわれが深淵を覗くとき、深淵もまたわれわれを覗いているのだ……