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許せないとき

あの人に傷つけられた

あの人は
自分を大切にしてくれなかった

あの人は
自分がほしいものをくれなかった

そうやって
「許せない」という気持ちがどんどん膨らみ
大きくなっていく

どうしても許せない
許したくない

生きていると
そういう感情に包まれることだってある

「許す」ことで
自分もそこから解放され
心穏やかに暮らせる

それを
理性や思考では分かっているのだけど
感情と中々折り合いがつかない

生きていると
そういうことだってある

許すことがいいとか悪いとかは一回置いといて
個人的には
「どうしても許せない」というときには
別に無理して許さなくていいと思っている

過度なポジティブバイアスがかかっていると
本当は自分の感情の折り合いがついていないのに

「許します、許します」と
表面上だけ口にして
自分の感情を押し殺して
自分の本音に蓋をしていく

そして
結局本当の意味で許すことができないばかりか
負のエネルギは心の中でより大きくなっていく

本末転倒でしょう
これじゃあ

どうしても許せないのであれば
先ずは
「本当は許して楽になりたいんだけど、そうできない自分がいる」

ということをよしとする

「そういう自分」を許すこと

先ずはここからじゃないかな

許せないというのは
正確には
許「さ」ないであって
自分が握ってるんだ

握っているのはあくまでも自分なんだ

自分が握っていたいから
今でも握っているんだ

でもいいんですよ

別に
なんでもかんでも
大人の対応しようとしなくていいんですよ

だって
悔しかったんでしょう?
悲しかったんでしょう?
辛かったんでしょう?

そんなに簡単に許してたまるかと
思ったんでしょう?

そう感じたのなら
「そう感じた自分」を先ずは受け止めよう

いいじゃないですか
別に

直ぐに許せなくても
直ぐに許さなくても

握って離さないもの
ずっと握りしめているもの

それがあるときふと
スルリと手から離れていく

こういうときだって
きますから

だって
本当は手放したいと思っている

本当はもうそこから解放されたいと思っている

本当は健やかに幸せになりたいと思っている

本当はそう思っているのなら
「ま、もういいか。許したろう」

そうやって

スルリと手から
離れていくときがきますから




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