見出し画像

遠くの街に思いを馳せて。

こんにちは。もいです。
私はコンセプトに「ロマンチスト」がはいっていまして、寂しくて儚くて美しいものが大好き。趣味は思いを馳せることといっていいくらい、妄想の世界に浮遊しています。

読書も大好きなのですが、好きな作家さんのひとりが小川洋子さん。静かで残酷で美しい…そして不穏です。「ホテル・アイリス」は私の読書人生で1、2をあらそうほどエロティックでした。(直接描写がどうというより、閉塞感や、潮風の爽やかながらも肌にべたつく感じが真綿で首をしめられているかのようなどうしようもなさ。)

そんな世界観を彷彿とさせたのが、ジュエリーブランド穀雨さんのオブジェ達です。

セレクトショップのPOPUPで出会って、1つ1つの作品があまりに美しくて愛しくてなんだか泣きたいような気持ちになってしまって、胸がしめつけられるようでした。リーフレットに書かれた言葉にもうちのめされてしまいました。

海の向こう
異国の地
いつか訪れたことがあるような
小さな街の物語

穀雨さんリーフレットより引用

特に目が離せなかった「サーカスの夜」という名前のサーカステントのオブジェ。サーカス…しかも夜…なんてエモーショナル😭😭ハラハラするのが苦手なので実際のサーカス体験はあまりないのですが(あと幼少期にItを見たせいでピエロが怖い)、サーカスって聞くと胸が高鳴る。あと中原中也の「サーカス」の詩も好き(一番好きなのは「湖上」)。いてもたってもいられず、大切にお迎えして部屋に飾りました。

…そこから約2週間。
迷っていました。
何を?そう、指輪を購入するかをです。
オブジェを購入する際、指輪もいくつも試着させていただいたんですよね。どれも本当に素敵でした。そのなかのひとつが忘れられなくて。
ここで唐突に名古屋近辺にお住いの皆様に聞きたい!4月のポップアップ怒涛じゃないですか??JJG1年生なのでわからないのですが、いつもこうなんですか??
私の場合ですと、穀雨さん以外にもジュエリーではフィリフヨンカさんにエムエムエムジュエリーさん!そして服はMURRALさん!破産してしまう…分散してほしい…嘘です、お越しいただけるだけで本当に嬉しいです…また来てください!でも破産する…。

どうするかPOPUPが終わる前に決めたい、オンラインでも購入できるけれとせっかくなら店頭で買いたい…と2週間じっくり悩みました。素敵なのはわかりきっているので、時を越えて君を愛せるか、ほんとうに君を守れるか、と小田和正さんになっていました。

朝起きては「やっぱり欲しい」と思い、
日中は「ここにあの指輪があったら…」と思い、
寝る前には「やっぱり欲しい」と思う。

店頭で親指につけるスタイリングを教えていただき、それが自分のなかですごくはまったんですよね。この指輪を毎日親指につけたい。ただ私のコンセプトと合ってるのかな。PD的にも少し違うかも。私が身に纏う意味がほしいな。と思っていましたが…

公式サイトより

最後の後押しは、指輪の名前「ひとすじの実り」でした。秋の小さな実りをイメージしたつぶつぶの仕立てだそうですが、私の名前に「実」の字がはいっているんです。変わった名前ではないのですが漢字の組み合わせがなかなか珍しくて、郵送物や名簿が「美」なのはしょっちゅう。慣れていますし間違われても訂正しないこともあります。(嫌な気分にもならないので、「えへへ、実なんですよ☺️(どやぁ)」くらいの気持ち)とはいえ自分にとって「実」はアイデンティティ。これは…迎え入れるしかない…!

という紆余曲折をへて、トップ画像にいたりました。綺麗だなぁ。きらきらだなぁ。素敵だなぁ。

妄想癖な私は、今日も何かに思いを馳せています。

深いエメラルドグリーンの湖の底に沈んでいったらお花畑が広がっていたり。

千と千尋の神隠しみたいに、海の上を電車がガタゴト走ったり。

知らない国で、年に一度街にくるサーカスを楽しみに子どもたちが駆け回っていたり。

そんな思いを巡らす私の親指にはキラキラの指輪があって、そういうのってなんだかいいなと思ったのでした。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?