とある病気に罹患した時の話【4】

【前編はこちら】
とある病気に罹患した時の話【3】

月曜日。会社から連絡。診断書と欠勤申請の提出を求められる。以上。

色々と頭をよぎったけれど結果がこれかと拍子抜けしつつもこの程度の話で済んだ事に安堵した。何言われるか分からない恐怖と不安からは一旦解放された。必要書類を出すのはあるが休職がスタートした形だ。

診断書に書かれた休職期間は1ヶ月。今日から一体どう日々が過ぎるのだろうか。未来がまるで思い描けない事なので不安は拭えなかったがまずは休職の日々が始まるのを受け止める事にした。

診断書と欠勤申請を提出しろって言われてたな。やんなきゃ。と思ったのだが全く手が動かせない。何から手を付けていいか分からなくなって手が止まってしまったというのが正しいかな。

行為自体は大した事は無いと思っている。やる事が分かっていれば誰でも出来る事だ。それこそ老若男女問わずに出来る事だ。でもそれが出来ない。出来ないんだ。これまで出来ていた事が出来ないんだ。俺はこんな事すらも出来ないのか。自己否定に陥るのは簡単だった。

これをやるにはえらい時間が掛かった。最終的に必要書類を会社に郵送したのは1週間後。

出来ない。でもやらなきゃ。じゃあどうすれば?って事で取った方法は。

やる事を1つ1つブレークダウンしてリスト化して少しずつ進める。

以下、当時取っておいたメモからの書き起こし。

切手の値段を調べる
文房具屋に行って封筒を買う
コンビニに行って切手を買う
コンビニに行って診断書のコピーを取る
申請のデータをUSBメモリに入れる
ネットカフェに行って申請のデータを印刷する
印刷した申請書に必要事項を書く
コンビニに行って記入した申請書のコピーを取る
封筒に宛名を書く
診断書を封筒に入れる
書いた申請書を封筒に入れる
封筒に封をする
封筒に切手を貼る
封筒をポストに入れる
郵送の旨を会社へ連絡する

これらを一度にやる事は出来ない。でも1日1つなら行けるかも。そんな事を思いながらリストを作った。リスト作り終わったの数日後だったけど。1つこなしたらまた次の1つ。キツかったらこの日はおしまい。みたいな感じで本当に少しずつ進めて行って完成したのは1週間後。終わらせた時は達成感より安堵感のほうが強かった。こんな事もうやらなくて済むんだなーと。

人生初の休職はこんな感じでスタート。

続く。

とある病気に罹患した時の話【5】

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