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弊社アーティストの山本勇気がART BATTLEというライブペイントの日本一を決める大会で優勝した。

昨年1年間で壁画37面、オーダー作品181点を描いてきた。
1件1件、お客様と向き合い、真剣勝負を繰り返してきた結果だと思う。

彼の強さが画力や才能であることは当然のこととして。
ただ、さらなる強さの秘密として特筆すべきは「信じること」が出来ているところだと思う。

彼はOVER ALLsを、僕を信じて疑わない。

今までスケジュールで無理をさせたことも、
並のアーティストなら気持ちが乗らないと断りそうな仕事をお願いしたことも、
営業になりそうだからときつい現場をお願いしたことも、
その割に結果が出なくて二人で凹んだこともあった。

信頼を失うには十分な失敗をしてきた。

ただ、彼は僕を疑わない。

だから、僕もやるしかない。
失敗しても、失敗しても、結果が出るまで挑戦し続けるしかない。

信じられることで人は動く。
彼の信じる気持ちに応えようと。
もしかしたら彼もそう思っていたのかもしれないけれど、
必死に二人でやってきた。
とにかくなんでも、本当に休みなんてなく、やってきた。

だから、山本勇気がアーティスト活動を始めて3年経たずに、
大規模壁画を1年間で37面も任せていただき、
オーダーペイントも1年間で181件もご注文いただき、
ジョニーデップ氏の手元に絵が届き、
ラスベガスで活躍し、
ART BATTLEで日本一になった。

まだまだ挑戦の途中だけれど、少しだけ形になってきた。
どこかで、信じることを諦めていたら絶対に成し得なかった形だ。

でも、今はとにかく何かを信じる、ということが難しい時代だ。

正しいとされたことの裏側がネットですぐに暴かれ、わかりやすい勧善懲悪なんて存在しない。
人の心の処理を遥かに超える速度と量と複雑さで情報が溢れ流されている。

信じる、ってことはある種の賭けだ。
賭けたら多少の浮き沈みがあっても表情を変えずに目を閉じて我慢する。
そうこうしているうちに流れが必ず来る。

今は目を閉じていても情報という名の雑音が聞こえて来る。

騙されているぞ。
こっちの方が良いぞ。
そいつは裏ではこんなことやってるぞ。

情報ってやつは、みんながスキャンダルを好きなように、悪い情報だけが輝いて見える。
その中で、信じて待つ、という賭け方がしにくい時代だ。

でも、信じることでしか人は動かない。何かを得られない。

その矛盾が日本を停滞させているように感じる。

もしかしたら終身雇用制度ってのは、お互いを信じることができた時代の日本の強さだったのかもしれない。

そして、今は情報が溢れすぎていて信じることが難しい時代と書いたが、
信じるということと、情報は実は関係ない。
情報から得る正誤・善悪は事象であり評価だけど、信じることは行動だ。
どんな情報があっても、最後は自分次第なのだ。
誰かを信じている自分のことを信じられる強さがあるかどうか、だけだ。

今回の山本勇気の優勝は、そんな彼の「誰かを信じる自分を信じる」ことができる強さが仕事ではない場面でも報われた、そんな気がした。

その強さを、僕ももっと身に付けよう。

信じることでこの国を「楽しい国、日本」に変えるのだ。


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