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一座建立 いちざこんりゅう (茶道)

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タイトルの「一座建立(いちざこんりゅう)」は茶道で出会ったことばです。茶道に触れる中で、学んだこと、感じたことを記します。
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茶道|新しい生徒さんとご一緒しました

年の瀬ですね。 先日、今年最後のお稽古でした。 午前からのお稽古だったのですが、なんと居残り。 午後もお稽古していただきました。 きびしいでしょ?わたしの先生。 ・・・というのではなく、新しい方が午後からおひとりでいらっしゃるということだったので、お点前をさしあげようと残ることにしました。 当日は、うずみ豆腐をいただいていたので、おなかもちょうどいい感じだったのでね。 うずみ豆腐、おいしいんですが、家でやったら、ねこまんm… 年末にいただくもののようです。 午後ご

お茶のお稽古で筋トレとストレッチの成果をはかる

私は15年くらいのブランクを経て、茶道のお稽古を再開したのですが… お点前の手順は忘れてしまっていました。 ひとつひとつの所作は体が覚えていたりするんですけどね。 流れはすっかり抜けていましたね。 それともう一つ。 学生の頃はなんともなかった動作ができなくなっていたんですよ。 これは本当にショックで…。 正座から立ち上がるときの所作も一束立ち(いっそくだち)といって、足をそろえたまま立つのですが、バランスが取れないだけでなく体が支えられず…これは筋力不足 お点前の最

茶道のきもち|10月は後ろ髪ひかれたい

後ろ髪ひかれ隊、懐かしいですね。 私の場合はおニャン子というよりも、奇面組のエンディング曲として記憶に残っています。 かっこいい子でも運動のできる子でもなく面白い子がモテるという奇面組、好きだったなぁ。 さて、奇面組と茶道をからめた文章を書くスキルは私にはございませんで… 茶道では10月は名残の季節といわれます。 風炉だ炉だというお話を以前しました。 風炉の季節は、5月のはじめ立夏の頃(2021年では5月5日)から11月はじめ立冬の頃(おなじく11月7日)、主に夏の季節

我が仏、隣の宝、婿舅、天下の軍、人の善悪|茶席での会話のマナー

我が仏、隣の宝、婿舅(むこしゅうと)、天下の軍(いくさ)、人の善悪(よしあし) 七五調でなんとも語呂がいいのは、もともと連歌師がつくったものが下敷きになっているから。 連歌の席で避けたほうが良い話題として並べられたものを、利休の弟子である山上宗二が茶席で避けるべき話題として応用しました。 我が仏宗教のことを指しているようです。しかし、これまでも指摘してきたように禅と茶の関りは深いので、無理があるような。 千宗屋(武者小路千家家元後嗣)さんによると、 「自分の主義主張、思

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先日のお茶のおけいこは、夏の盛りということで、お炭点前はおやすみ。電気の炉を使い、略点前のお稽古に廻り花。お稽古が終わっても一人で意地汚く手直しを続けていました。写真撮ればよかったな。 数名で順に花を入れる廻り花、ひとりでずっとやり続けられそうです。茶道では花を入れるといいます。

お国自慢茶会

茶道、お稽古もお茶会も全部中止です。 狭い空間でひざ付き合わせて一座建立。 濃茶に至っては一つの椀で回し飲み。 知人に話したら、3密超えて4密と言われてしまった。 コロナの影響を受けています。 でも実は柔軟な茶道。 何か新しい取り組みが始まるかもしれません。 ZOOM茶会でご自服、お菓子の自慢大会なんてのはいかがでしょうか。 地方のおいしいお菓子、自慢のお菓子、器を紹介しあうお茶会。 わっ、楽しそう(^^) ※自服:自分でお茶を点て自分でいただくこと

茶道を科学的にみた人

茶道を科学的にとらえて、その合理性を広く紹介された方がいます。 12代 堀内宗完(宗心)さん(1943~2015) お茶の家に生まれるも、三男坊ということで当初、継ぐ予定ではなかったのですが、長男がなくなられた後、お茶の家を継ぐことに。 京都大学理学部化学科卒業という経歴の持ち主です。 茶道の手引書なども多数記されていますが、お点前の手順の紹介とともに突如、温度と時間の関係を示すグラフが出てきたりすることも。確か、炭と電気で湯温の変化がどう違うのか示したグラフだったと思う。

おばあちゃんの着物でお稽古

おばあちゃんの着物でお茶のお稽古にいきました。 もう、すんごいシミだらけ。 母の結納のときに誂えた着物だということだから、幾歳…。 好きな柄ゆきなのでもらってきました。 おばあちゃんは小さくて細いので、丈も足りないし、身幅も足りない。 着物に着馴れない私は体に合わない着物は途端にうまく着れなくなってしまう。

利休の説く茶人の心得 利休七則

先日、四規七則の「四規」和敬清寂 をご紹介しましたが、今日は七則。 利休七則とも呼ばれます。 前回の四規が利休さんのことばではなさそうとお伝えしたのに対し、こちらの七則は利休のことばとして伝わっています。まず、ひとつご紹介します。 茶は服(ふく)のよきように点て茶を点てる際には、抹茶の量や湯加減など、客が飲みやすいように考えて点てます。亭主は心をこめて茶を点て、客はその心に感謝して茶をいただくというお互いの心の交流が「服のよき」茶です。(出典「茶道文化検定公式テキスト4級」

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和敬清寂|茶道のことば

和敬清寂(わけいせいじゃく)、お聞きになったことはありますか? 茶道のお稽古や関連の書籍を読んでいると、たまに目にします。 たまに目にするも、他の禅語と同じように取り立てて関心を払っていませんでしたが(テヘッ)、どうやら茶道の中では特別なことばのようです。 _________________________ 和敬清寂は、利休の茶道に対する考えが端的に示されていることばであり、今も大切にされている、四規七則(しきひちそく)の四規にあたります。 (七則は利休さんのことばと

茶道映画「日日是好日」のなかで、お茶会で着物の女性が「まぁ!」「まぁ!」言い合うシーンがあるのですが、先日のお茶会では「まぁ!」は聞こえてきませんでした。「あらぁ!」は1回聞こえたかな。 でも、小学生くらいの子の着物姿を見かけたとき、その可愛らしさに「まぁ!」が出そうでした(笑)

お茶会の亭主、席主

先日の大寄せの茶会。 (大寄せの茶会とは、たくさんのお客さんを招くお茶会(実際にはお客さんがチケットを買う。もちろんご招待の方もいると思いますが)) これまでの大学時代のお茶会では、亭主(お茶を点てる人)と半東(はんとう:亭主のサポート)という役割分担がありました。 それで、亭主と正客(お客さんの代表)がお道具などについて問答します。 しかし、今回のお茶会では、「よくしゃべる人がいるな~」と思ったら、その人が亭主だと言われました。 えっ?亭主ってお茶を点てる人じゃないの

右のたもと、左のたもと|茶道のマナーから

たもと。ひらがなにするとわかりにくいでしょうか? 漢字だと袂。着物の袂のお話。 さて、この袂、ちょっとした物入れとして活用することがあります。 お着物を召されたことがある方なら、経験あるのはないでしょうか? 袂はもちろん、右と左とあるわけですが、茶道では使い分けています。 右には使用済みのお懐紙など汚れもの、左には食べきれなかったお菓子やハンカチなどを入れます。 左大臣、右大臣では左大臣の方が位が高いのと同じでしょうか。 左の方にきれいなものをいれるようです。 ***

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茶道の道具|これ竹じゃないんですよ

これね、お菓子を食べるときに使う菓子切りです。「黒文字(くろもじ)」と呼ばれています。下に敷かれているのはお懐紙(おかいし)。 この黒文字、竹のように見えるのですが、竹ではなく木なんです。 クロモジという木で作られているから「黒文字」です。