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聖地巡り100%京都滋賀旅

11月の連休を使って京都と滋賀へ推し活の旅をした。

3連休初日の朝、東京駅は激混みで、東海道新幹線のりばの改札口周辺は身動きが取れないほどだった。システムが分からない外国人の対応に追われる駅員さんも大変そうだ。なんとか改札を抜け、ホームへ。自由席派の私は予定より遅い電車に乗り、一番前の車両の一番前のデッキで2時間立って西の都に着いた。

カフェパラン

まずは烏丸線に乗り、二条へ。ランチはヨーロッパ企画の映画の舞台でもあるカフェパランで食べると決めていた。店内は程よく空いていて時間がゆったり流れる感じ。メニューは迷いに迷ってハンバーガーを頼む。パンが外カリ中フワで、具も優しい感じで美味しかった。ジュースがヨーロッパ企画コラボグラスで出てきたので嬉しく、お会計のときにグラスも購入したら店員さんがファンであることを察してくれて、『ドロステのはてで僕ら』シールをくれた。

優しいハンバーガー
ヨーロッパ企画コラボグラス!

琵琶湖疏水クルーズ

地下鉄に乗り東へ向かう。恥ずかしながら、くるりの『虹』の歌詞に出てくる六地蔵が駅の名前と初めて知った。この曲で頭の中がいっぱいになりながら電車に揺られた。

蹴上で降りて疏水記念館へ向かう。途中でねじりまんぽを見つけてくぐったり観察してみた。昔の人の知恵に感嘆する。疏水記念館で琵琶湖疏水の歴史を少し勉強したあと、疏水船のりばへ。この琵琶湖疏水クルーズは小説家の万城目学さんが何かに書いていて長らく気になっていたのだ。よって今回の旅のメイン行事の一つである。クルーズの案内人はやけに分厚い服装をしていて、できれば1枚羽織ったほうがいいですよと勧めてきたが、この日は秋にしては暑いくらいで、そんなに寒いのかと疑いを持ちつつ、持ってきた上着を着ておいた。

有名人たくさん。疏水の工事責任者田邊氏の若さに慄く
扁額が見えてくる

疏水にはいくつものトンネルがあり、それぞれに扁額がかけられている。その解説を最初に見てからのスタートとなった。琵琶湖から蹴上までは傾斜がほんの少ししかなく、蹴上から大津に上るコースではエンジンを使う必要がある。そうすると、疏水は狭いため自らが起こした波に船が巻き込まれないように、波を越えるぐらいのスピードを出す必要があるのだそうだ。気持ちの良い景色を楽しみつつ、想像以上のスピードと寒さに驚きつつ、楽しいクルーズはあっという間に終わってしまった。京都と滋賀の近さを身を以て知ることができた。

紅葉が始まっていた。カツラの木があって甘い匂いが漂う

大津

私の中で琵琶湖といえば『偉大なる、しゅららぼん』と『成瀬は天下を取りにいく』である。時間があれば竹生島に行ったりミシガンに乗ったりしたかったが今回は断念し、三井寺を参拝して琵琶湖湖畔を歩き、夕食を食べ、ホテルに向かった。途中、『成瀬は天下を取りにいく』の聖地と言える西武大津店の跡地を通った。巨大マンションが出来上がっていて、初めて来る場所なれど時の流れを感じる。向かいには大津パルコの後継であるOh! Me 大津テラスがあり、近くの車屋の幟に西川貴教がいた。

ドイツ料理を食べる。奥に琵琶湖があって水に触れられた

京大ホームカミングデー

翌朝、この旅の本当の主目的である万城目学講演会に参加するべく、京大に向かった。京都駅から京大へは叡電が簡単なので電車に乗るつもりだったのだが、どういうわけかその日の私はバスに乗らなければならないと思い込んでいて、バス乗り場にいた。私の場合、慣れない土地でバスに乗るのは結構難易度が高いと思っている。バスの番号がやたらたくさんありよく分からないまま、京大に行くというバスに乗る。バスが発車したが、グーグルマップを見る限りではバスは北西に進んでいる。京大は北東のほうなので反対である。ん?と思ったが、まあ時間には間に合うだろうと思って呑気に構えていた。しかし、バスはなかなか進まず、とても講演会の開始には間に合いそうにないことに気づいた。バスは時計回りに京都市を一周してくれようとしていた。半周くらいしたところにある北大路バスターミナルで数分停まることになり、この時点で講演会が始まってしまい、泣きそうになりながら運転手に話しかけ、京大まで一番早く行けるバスがそれであることを確認し、仕方なくそのまま乗っていることにした。こんなことならもっと早く気づいてタクシーを拾うべきだった。というかそもそも電車で行くべきだった。失敗を悔いながら、会場へは30分遅れで到着した。講演会開始の30分前に着く予定が30分遅れで着くことになってしまい、大変にショックを受けながら講堂に駆け込み、スタッフの方々に怪訝な顔をされた。ステージの後ろはガラス張りで、明るい自然光の中で静かに万城目さんの話を聞く人々の中を、息を切らして入っていくことになってしまい恥ずかしかった。わざわざ京都まで行って話を聞きそびれるなんて悲しいと思ったけど、私が着いてから40分ほど講演が続いたので、思ったよりたっぷり話を聞くことができた。特に聞きたいと思っていた『八月の御所グラウンド』のことも聞けたので涙は引っ込んだ。予定より長くしゃべってくれた万城目さんに感謝。

京都のバスは番号の他に甲乙のマークで時計回りと反時計回りを区別しているようだったが、そんなこと初心者に分かるはずもなく、私は反対向きのバスに乗ってしまったようだった。このバスの分かりにくさに京都の「いけず」を見たような気がした。とにかく心に誓ったのは、もう二度と京都の市バスには乗らないということだ。でも、京都を一周できたのは悪くない思い出。

セカンドハウス出町店

『八月の御所グラウンド』の話を聞いた後は、その中に出てくるパスタのお店に向かう。小説にも出てくるきのこあさりを頼もうと思ったら、秋の特別バージョンがあったのでそちらにした。生姜が効いていてきのこもたっぷりで美味しかった。

シャオさんはこれを奢ってもらっていたなんて羨ましい

モダン建築祭

ちょうど京都モダン建築祭をやっていたので、チケットを買って参加した。これは聖地巡りとは言えないかもしれないけど、建築巡りの楽しさを知ったのは『ぼくらの近代建築デラックス!』がきっかけである。自転車で国際会館まで行ってへとへとになったが、建築に心奪われて回復した。

京都議定書はここで締結された
壁の角度が印象的

まとめ

約10年ぶりの京都は発見が多く、念願を一気に叶えつつもまだ巡りきれていない場所もあるのでまた行かなければならない。最後におまけの写真を載せる。

建物の斜めのラインがプリングルズとおそろい


日本福音ルーテル賀茂川教会。ヴォーリズ建築なので見てみたかったが、時間がなく中には入れなかった
紫明会館。古い建物が地域住民にガンガン使われているのが好きだ

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