【本33】自分の頭で考えて動く部下の育て方

この本は、さいとぅーさんがオススメしてくださった本です。
ありがとうございます!

私が今やりたいな、と思っていることの中に、『子供に自分で考える力をつけてあげたい』というものがあって、オススメしてもらった本です。

すごく面白かった!!
ついついやってしまいがちなことが、どれだけ「考える力」を奪っているのか。
これはすべての人間関係に当てはまるものだと思います。

人間は本来「できない」を「できる」に変えることがこの上なく大好きな生き物なのだ。

その意欲を奪わず、伸ばしてあげるために出来ることを、意識して接していきたいなと思います!

☆本の内容☆
・自分の考えを折に触れて伝える
・あとは自分で考えて行動してもらう
・失敗(=自分の考えとズレた処理)があっても「しょーがない」とし、改めて自分の考えを伝えて次回から軌道修正してもらう

「指示待ち人間ばかり」と嘆いている優秀な人は、3つ目の「失敗」に対する対応にシビア。
「なんで指示通りやらないんだ!」➡︎叱られないように、自分の頭で考えることを一切やめ、すべて指示通りに動こうとする。
「指示待ち人間」は自分の頭で考えられないのではない。全部指示してもらうことに決めただけなのだ。

指示というのは本来、あいまいにならざるを得ない。
部下が自分で判断して行動せざるを得ないもの。
失敗を許容するゆとりを持ち、むしろ自分の頭で失敗するリスクを採った勇気をたたえること。

どんなに言葉を尽くしても、全てを伝える指示はできない。
それを理解しておくことが大事ですね。
考えてやってみてもらうこと、そして修正が必要なら修正すること。

勉強で分からないことがあったら、教科書を読む。
読書百遍、意自ずから通ず。
わからないと思っても100回読めばわかるようになる。
そして自分で解き方を発見できると、二度とわすれない。教えてもらわない方が理解も深いし、記憶もしっかりする。
理解があいまいになりやすい場所、誤解しやすい箇所は、わざと何も知らないふりをして質問すると、相手が知識のあいまいさに気づき、きちんと確認し、誤解のないように、理解できるようになる。
受け身ではなく能動的、主体的、自発的になることが理解と記憶を深める。

子供も学校で机に座って授業を受けていることが苦痛だったそうです。
それは受け身だったからではないかと、これを読んでいて思いました。
今は慣れたようですが、この「慣れる」ということがまた、思考を停止してるのでは?と思ってしまいました。
家では何とかこんな風に勉強させたいな、と考えています。

「できない」を「できる」に変える快感をできる限り促せば、人間はどんどん学びたくなるし、働きたくもなる。
人を恐怖で支配し叱責で動かす方法は「考えない人」を生むための方法。

「教えすぎると情熱を奪う」。
部下が仕事に熱意を持ち、注意力を高め、初歩的なミスがどんどん減っていくように指導するにはむしろ、「何を教えないか」を意識する。
記憶力は気まぐれなもの。
確実に覚えようとすればするほど、忘れやすくなる。

鉛筆読みで英単語を覚える。
鉛筆を一定の速度で動かし、文字をなぞりながら、英単語の参考書を読む。
この方法では、当然ながら1回目は覚えられない。
しかし不思議なことに、2回目の鉛筆読みをすると、なんだか見覚えのある単語がいくつもあるのに驚く。
3回目に突入すると、たまに意味のわかる単語に出くわすようになる。
こうなると楽しくなってきて、1冊1時間で読み通す作業を、何度も何度も繰り返す気になる。
楽しいと記憶力が働きやすいのか、より覚えやすくなる。

楽しいと、より覚えやすくなる、というのは興味深いですね!
ということは、いかに楽しめるかということが大事ということですね。
自分自身もそうだし、相手(部下や子供)にとっても同じこと。楽しめる方法を工夫してみよう。
そして、「忘れてしまうのはどうしようもない」。
記憶力はあいまいなものだ、と頭に入れておこう。

部下のモチベーションを上げてやろうと上司が働きかけると、部下のテンションは逆に下がる。
一利を興すは一害を除くに如かず」(よいものを1つ増やそうとするより、よくないものを1つ減らす方が効果的)
部下のモチベーションを直接引き上げようとするより、モチベーションを下げてしまう要因を除去することに努力した方が良い。
そうすれば意欲は勝手に湧いてくる。

人間は本来「できない」を「できる」に変えることがこの上なく大好きな生き物なのだ。
ところが小学校に入って以降は、教えられたことを「できる」のが当たり前とされ、できないとダメ出しをくらい、出きる子との比較をされるようになる。
このため学ぶことが楽しくなくなり、意欲を失ってしまう。

うわー、この辺!
「学ぶことが楽しくなくなり」。。
学校での評価というものが、子供にとって意欲を失うことに繋がらないように、楽しいなと思えるように、していきたい。
学校だけではなくて、家庭でも気をつけるところだなと思います。。

部下には、手っ取り早く『次はこうするんだ』と指示をどんどん出した方が仕事が早く済むと考えている上司は多いだろう。
しかし、早そうに見えるその指示が、結果、指示待ちになっていつまでもあなたの手を離れない部下になる原因になる。

上司が「正解」を教えてしまうより、理由や情報を提供しながら質問し、部下に追求することを促し、自ら答えを導き出そうとしてもらう。

質問形式で意見を促す。
質問形式の良いところは、
①なぜ問題だと考えるのか、質問の前提として理由(あるいは情報)を伝えることができる。
②何かしら答えをひねり出さなければならないので、「能動性」を部下がら引き出すことができる。
③自分の頭で考えたりすることで、記憶がしっかり刻まれる。

子供にもそうだ。
ついつい正解を教えたくなる。
それでは考えない人を育てていることと同じこと。。

部下が仕事を憶えるために要する時間、育つのにかかる時間を待つ余裕が、職場には必要だ。

一気に教えすぎない。
自分でやってしまいすぎない。
教えなさすぎない。


教え方の基本
①まず「これ、分かるかな?」と尋ねる。
②自分が見本をやってみせる。
③本人に実際に一回転だけやってもらう。途中で口を出さない。
④作業を終えたと言ったら、「本当に忘れてるの、ない?」と注意を促す。
⑤できているのを確認したら、「作業が終わったら声をかけて」と言い残してその場を離れ、残りのすべての作業をやってもらう。
⑥「終了しました」と報告してきたら、出来をチェック。事前に伝え損ねていたことがあれば謝罪し、もう一度やり直してもらう。
⑦問題ない状態になったのを確認できたら、教える作業はいったん終了。以後、その作業が発生するたびに、何度も作業を繰り返してもらう。
⑧慣れた頃に作業をきちんと憶えているか、成果物に問題がないか再チェックする。
⑨手順もすべて頭に入り、成果物も問題がない状態が繰り返されたら、その作業はもう任せていい状態に入る。

教え方の手順と、ダメな例は常に頭に置いておこう。

質問された場合も、すぐに答えを教えるのではなく、自分で考えてもらうこと。
例えば資料のコピーを頼んだ場合、「何部印刷すれば良いですか」と聞かれたら、「出席者は18人だけど、飛び入り参加がたまにあるんだよ」というように考える材料を与えつつ、「余分に3部印刷しておきましょうか」と聞かれたときに「無駄になると残念だね」と、上司の側から答えを出さず、考えてもらう。

対お客様の仕事にはロールプレイングを行う。
①見本を見せる
②頭の中で反芻する時間を与える
③やってもらう


「仮説」を立てるクセをつけると、理解が深まりやすい。仮説を立てるには、なぜそういう仮説を思いつくに至ったか、理由を説明する必要に迫られる。
仮説的思考は、総合的に物事を考える習慣を身につけ、自ら学ぶ習慣をつけてもらうのに大変都合がよい。

「仮説を立てるクセ」は自分も身につけたいと思いました。
子供とも一緒に身につけたいですね。

仮説的思考を身につけてもらう一番よい方法と思われるのは、ソクラテスの産婆術。
「相手の答えに対し、新しい情報を加味して、新たに質問する」ことを繰り返す。
脳を刺激され、どんどん思考を深めていき、対話を始めた当初からは思ってもみなかったような話に発展する。

意識して練習する必要があるな〜。

仕事のパフォーマンスを最大化するには、意欲を高く維持する必要がある。
普段から高い意欲で働いている人は、早退や休暇の影響をきちんと計算に入れたうえで働いている。

働きが悪いなら、まず間違いなく意欲を失っている。
仕事を楽しいと感じ、仕事を自分ごとだと受け止め、この仕事をぜひ自分の力で成し遂げたい、と思えるほどに意欲が高ければ、そもそも働きが良くなるに決まっている。
労働時間という外形的なものに囚われず、いかに意欲を高く持ってもらうか。
部下の意欲を最大化させることに上司として意を砕く必要がある。

起きている時間のうち、多くの時間を仕事に費やしている現代人として、いかに意欲を高く持ち、楽しんで働くかというのは、とっっっても重要な問題だと思います。

人間はどういうことをされると意欲を失うのか。
嫌気がさしてしまうのか。
よくよく観察してみよう。
そしてそうした負の要因を一つずつ減らそう。
そうした客観的な努力を積み重ねれば、上司と部下との適切な距離の取り方が見えてくるだろう。
外側でしかない成果や成績をほめるのではなく、内面をほめよう。
「ほめる」という言葉は、どこをほめたらいいのか混乱しやすいから、「工夫を面白がる」と言い換えよう。
その人がそのときどんな工夫をしたか、どんな苦労をしたのか、それをどうやって乗り越えたのか、その工夫や努力を面白がったり、驚嘆したりする。
工夫を凝らせば凝らすほど、仕事の能率は上がり、仕事への理解も深まる。
理解が深まれば、仕事への意欲も高まる。
「できない」が「できる」に変わる瞬間をいくつも味わってもらえる。

成果や成績ではなく、工夫や努力を面白がったり驚嘆する。
これが自分で考える楽しさを伸ばしてあげることに繋がるんですね。

子供が二人以上いる母親を独り占めしようとしてケンカになって困ってしまう。
それを解決するには「目の前の子を偏愛する。その時は他のことを一切合切忘れて。そうした偏愛の時間を、どの子にも短くてもよいから確保するようにする。」
どれだけ忙しくても、たとえ短い時間であっても、相手を正面から見据え、相手のことをできるだけ理解しようとする姿勢を見せると、相手は「自分を見ようとしてくれている、理解しようとしてくれている」と感じる。

家でも職場でも、気をつけないといけないな、と改めて思いました。
自分がされて嫌なことは人にはしないこと。
いつも子供に言っていることですが、自分もそうなっていないか、今一度気をつけたいと思いました。

「頑張るな」といたわれるから頑張れる。
その言葉には、裏返せば「あなたが頑張っていることはよく承知している」という意味が含まれている。

逆に、「頑張れ」と言われると、「頑張っていない」という意味が含まれている、ということも書かれていて、なるほど!と思いました。
言葉って難しいなと思いました。
伝える側と受け取る側の信頼関係や日頃の関係によっても違うものだと思いますが、自分が発した言葉が相手にどう伝わっているか、その思いが違っていたらどう伝え直すかということも、言葉でのコミュニケーションの大事なところだなと思います。


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