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GBP〜ブシロード15周年ライブ「報労」

BanG Dream! Special☆LIVE Girls Band Party! 2020→2022

GBP、本来は2020年5月の開催が予定されていた。
2022年11月12日、2年半ぶりに開催されたそのライブは、とても素晴らしかった。バンドリ・ガルパの培ってきたものを包括していた、いや、報われたといった方が正しいかもしれない。

特に、ハロー、ハッピーワールド!(以下、ハロハピ)やAfterglow(以下、アフロ)のライブは素晴らしかった。

ハロハピは2019年2月に開催されたバンドリ7thライブ以来の出演、北沢はぐみ役の吉田有里は初のライブへの参加だった。
MCにて、「キャラクターを、ベースを持ってステージに立たせてあげることができなくて悔しい(意訳)」と綴った吉田有里。
その思いは「うぃーきゃん☆フレフレっ!」という曲に乗って飛んでいった、場外ホームランのように。
ハロハピは”笑顔”がキーワードである。こんな情勢でも、笑顔を媒体としたコール&レスポンスを繰り広げていたハロハピのライブは本当に素晴らしかった。
だからこそ、もっと早い段階で単独ライブをやってほしかったし、とにかく早急に単独ライブをやってほしい。

アフロ、美竹蘭役の佐倉綾音の歌声を初めて生で味わって、格の違いを感じた。
他のキャストと比べるようで申し訳ないが、声のハリ、マイク乗り、煽り、全てが段違いだった。特にキャラクターとして初志貫徹する姿は、まさに美竹蘭を見ている様であった。
会場の雰囲気を掌握していた。とても素晴らしい十数分間だった。

美竹蘭と湊友希那の間にあるライバル関係を、MCの中で触れていたのも、今回のライブでしか見ることのできない光景だったと思う。
本編ではRoseliaのMC中に美竹蘭入ってくる演出だったのだが、Roseliaのキャラクターを前提としたコントチックな世界観にも順応していたのが印象的だった。
先程まではキャラクターとしてステージに立っていた佐倉綾音が、それをうまく織り交ぜてRoseliaの世界観に馴染んでいく様子は、佐倉綾音のバラエティ的な能力の高さも感じ取ることができた。

そしてアンコールでは、曲ごとに大勢のキャストが登場。
8thライブ3日目に、大勢のキャストで「夢を撃ち抜く瞬間に」を披露した様子も圧倒だったが、今回はそれを遥かに凌駕していた。
ステージ上で行われるキャスト感のやり取りは、肉眼ですら追いきれないレベルで濃密な時間だった、現地に行って正解だった。

そして、ステージの構成も素晴らしかった。参加していない人は、公式がアップしているライブ中の写真を見て欲しい。
センターステージの他に、せり出しステージがあった。
GBPと同じ会場だったNO GIRL NO CRY(以下、NGNC)ではセンターステージの他に、センターステージが稼働する仕組みだった。正直今回もこれを期待していたので、入場してステージセットを見た瞬間に、今回はそれがないことを確信し少し落ち込んだ。
しかし、このせり出しステージがあまりにも効果的で素晴らしかった。これらの効果が発揮されたのは、ハロハピ・アフロのターンだった。
この2組はRAISE A SUILEN(以下、RAS)をバックバンドとして率いてライブを行った。
この時、ボーカルはせり出しステージでパフォーマンスをし、RASはメインステージで演奏していた。さらにRASへの照明はできる限り抑えられ、せり出しステージに視線を向けさせる構成になっていた。
今まででは、ボーカルとバックバンドが同じステージ、近くでパフォーマンスをしていたので、ボーカルへの注目が散乱してしまっていたものの、今回はその欠点を完全に克服していた。

しかし、やや納得いかない点もある。トップバッターとして登場したMorfonica(以下、モニカ)が、全体を通して明らかに存在感が薄かった点だ。
トップバッターだからといってしまえば、それまでなのだが、やはりモニカには「flame of hope」のような、ゴリゴリに力強い曲が欲しい。
明らかにリリースされる曲たちを聴き比べても、優雅な曲調が多く、その方向性を目指していることは見て取れるのだが、あと一曲くらい強い曲がないと単独ライブのセトリに緩急がなくなってしまうのではないかと思う。
事実単独ライブでは、緩急の急の部分を「Novereverland」や「unravel」が担っている。

これらの点を全て考慮しても、久しぶりにハロハピ・アフロのライブを見れたこと、2年半の月日を経て正式に出演することになったモニカ、RASの場を成立させる強さ、Roseliaの圧倒的王者感、Poppin'Party(以下、ポピパ)の温かさの詰まったセトリ。最高だった。

私個人としては、この2年半、ないしは3年ほどガルパ(ゲーム)から離れてしまった人間なので、このライブに参加するべきか割と直前まで迷っていた。
しかしこのライブを通して、昔の気持ちをとり戻した様に思う。


ブシロード15周年記念ライブ in ベルーナドーム

この公演の肝は、声出し可能という点にある。
このライブに参加した人ほぼ全員がそう答えるだろう。

西武球場前駅に着き、改札を通り過ぎると、明らかに浮き足立ってはしゃいでいる人が多い。「まあ、そうなるのも無理はないわな」と思いつつ、OAの時間が迫っていたので足早にその場を去る。

OAは、MyGO!!!!!とシークフェルト音楽学院中等部だと発表されていた。普段なら、「昨日も見たし、別に今日はギリギリに会場向かえばいいかな。」となっていたが、声出し解禁ともなれば、その空気感を一刻でも早く味わいたかったので、早急に会場入り。

会場内は、前日とは少し空気感が違ったかもしれない。
心なしか、ざわざわしていた様に思う。

MyGO!!!!!のライブが始まる。
「Foo!!!」という歓声が聞こえる。感動的だった。今まではスピーカーからしか聞き取れなかった音が、そこらじゅうから聞こえる。自分の後ろから、横から、前から、声が聞こえる。

個人的には声出しが禁止のライブは、会場の上の空間がぽっかりと開いてしまっているようで、空虚に感じていた。しかしオタクたちのコールが、その空間を埋め尽くし、会場全体が一体となっていた。
ライブは観客の声がないと完成しないのだと、一観客ながら、再確認させられた。

シークフェルト音楽学院中等部の曲は、MyGo!!!!!よりも、コール向きの曲だったので、より楽しめた。

シークフェルト音楽学院中等部が終わり、ステージにはRASのセットが。
「DRIVE US CRAZY」が来ることを確信し、開演を待つ。

一曲目、「EXPOSE ‘Burn out!!!’」のインストが響き渡る。

最高だ。

この後、「熱風海陸ブシロード~熱き咆哮~」と共に、トロッコに乗った木谷会長が登場。なんか喋っているけど、ほぼ最後尾の席ということもありよく聞き取れない。それでも、よくわからないけど面白かった。
雰囲気的には先日のドリエン(オールナイトニッポン55周年イベント)で、佐久間さんが歌っていたシーンと被った。
えらいおじさんが真面目にふざけている姿は面白い。

ここから先の詳細な記憶は残っていない。
RASのライブでは、曲に乗ることに意識が行きすぎて、終わったあと何にも覚えていないことがあるのだが、それに近い、むしろそれ以上に何も覚えていない。

唯一断片的に覚えていることを箇条書きで並べる。

・ハピアラ、半分しか曲分からなかったけどなんだか盛り上がっていて楽しかった。
・アルゴナ、明らかに客がトイレタイムにしていたけど、個人的には何回か生で見ていて、好きな曲も聴くことができて大満足だった。強く生きて!応援しています!
・スタアライト、申し訳ないけど一曲目の一番はトイレタイムにしてしまった。開演前ちゃんとトイレ行ったんですけどね…でもとにかく、「Star Divine」が聴けたので満足。人気が高い曲なので、客が明らかに湧き上がっていた。自分も然り。
・リリリリ、ギリギリ人間合格できたっぽくてよかったです。
・ここら辺で疲れてしまう&Roseliaとポピパが終盤と予想した、ので体力を温存していた。
・Merm4idの感想はこれ、そりゃあ楽しいわな。↓

・ラブライブ!系統、自分は全く知識がなかったので、周りが高まっている状況を楽しんでいた。どうやらセトリも素晴らしかったらしく、楽しそうでいいな〜と羨ましく眺めていた。UOすごい。
・わーいわいわい以下略、唯一予習していたのでそれなりに楽しめた。
・ミルキィホームズ、前の席がブシロード古参だったようで、すごい盛り上がっていた。つられて自分も盛り上がった。「正解はひとつ!じゃない!!」と「ミルキィ A GO GO」を予習していたので、披露してくれて嬉しかった。

ここまでが断片的な記憶。

ここからは個人的メイン、Roseliaとポピパ。

画面には「Roselia」の文字とともに、2次元キャラの絵が映し出される。
「Fire bird(以下、バード)」のイントロが流れる。湧き上がる観客たち。
口上の後に、歓声が響き渡る。
これが、この曲の、本来あるべき姿である。最近では、鮮明に聞こえていたキーボードソロもギターソロも、コールにかき消されてよく聞こえない、しかしそれが心地よい。ただただドラムのリズムに跳ねながら、「la la la…」とコールする。

「BLACK SHOUT」での盛り上がりも束の間、MCにて最後の曲と告げられる。
ここでアドベンがないことを悟った自分は落胆し、最後に「ROZEN HORIZON(以下、ローゼン)」が披露されることを予見し、さらに落胆した。
個人的にローゼンは、バードの焼き増しで、本家を超えることのできないパチモン臭を感じてしまうのであまり好きではない。

このブシロード15周年記念ライブ(以下、ブシ15th)、トリを務めたのはポピパだった。
MCで本人たちが述べていたように、前回はトップバッターを務めたグループが、今回はトリを務めているという事実に感動した。
それがバンドリプロジェクトが拡大した証拠であり、これがブシロードの看板であることを物語っていた。
彼女たちの頑張りが、ブシロードに還元され、ベルーナドームという大きいキャパでのライブを実現させた。

披露された曲は、どれもが始まりの曲であり、きっかけの曲だ。ポピパの魅力と、歴史がこの4曲に集約されていた。

しかし一番の見どころはこの4曲ではない。
最後の曲の前に即興で披露された「ティアドロップス」だ。

バンドならでは、そしてポピパだからできたこと。
紛れもない、彼女たちの実力で作り上げられた熱狂。

アイドルや声優が、多方面な活躍を迫られる様になった現在。
彼女たちには、常にアイドル・声優というレッテルが付き纏い、それらが彼女たちの真の実力を覆い隠す、いい意味でも悪い意味でも。
「所詮アイドル(声優)、中途半端だ。」という目で見られてしまう。

当初は少なからず、そのような意見も散見された。
しかし、今回のステージを見た人は、そんなことは口が裂けても言えないだろう。
なぜなら、パフォーマーであり、エンターテイナーであり、プロであることを体現していたから。

最後に

見返してみると、ほとんどバンドリのことしか書いていなかった。
その点に関しては、大目に見てほしい。第一、ほとんど知らないコンテンツについて、知ったかぶる方が不誠実だと思う。

2日間とも素晴らしいライブだった。
どちらも比較できない。

世間の情勢によって余儀なくされた舞台と演出、キャスト個人の想い、そして観客の想い、全てが報われたように感じる。


治安に関して、初めからこうなることは何となく予感していた。

それについて感じることは人それぞれだとは思うが、自分は「気持ちを切り替えて楽しもう!」の精神だった、のでちゃんとそれも込みで楽しめた。

なんかの曲で、孔雀を持ちながらダッシュして、取り押さえられていた人がいて、思わず笑ってしまったし。

UO、今まで参加したライブの中で過去一に多かった気がする。いつからこんなに主流になったのだろう。
やっぱり汚い回し方の人は、本当にみっともない。
TwitterでUOイキリしている人も、何人かはこんな感じでみっともないのだろうな、と想像すると超ウケる。

私は、UO肯定派でも否定派でもないけれど、嘲笑して見ています。
これに限らずだが、オタク(あえてこの主語を使っている)はその行動によって目立っているということを自覚してもらいたい。
目立っているということは、それだけ周りから視線を集めるということで、それについて色々感情を抱かれても致し方ないでしょう。出る杭は打たれるのである。いい意味でも悪い意味でも。
あと節度を持って欲しい。ルールに書かれていないからなどという発想は小学生と同じだ。

まあ、だからと言って、ルールに縛られすぎると楽しめないことも事実。
お互いにいい塩梅で折り合いをつけて、尊重し合っていけたらいいな…と側から見ていて思ったり。
ライブを見に行っているわけで、演者を見に行っているわけで、他の観客を監視しに行っているわけではないので。

ちなみに、以前Twitterで、「UOの回し方講座」のような動画をあげていた人がいるので、UOデビューしたい人は是非それを参考にしてもらいたい。
※UOを推奨しているわけではありません。

最後はいや〜な話になってしまったが、ここまで読んでくれた方には、とりあえず楽しかったことは伝わったかなと思います。


最後に、ブシロックは絶対に行かない!!!なぜなら富士急だし、アルゴナが出ないから!!!俺は鎖に繋がれた犬じゃねえ!!(by 高校時代の設楽統)

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