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取材は、取材依頼書が超重要。(無料ひな形ダウンロードあるよ)

はじめましてっ。あかまつ(@akamatsusho)です。

ふだんは印刷会社のマーケティング部で働いています。よろしくお願いします。

--このnoteに書いていること--
● 取材アポは窓口を通して
● 最初のメッセージも重要
● 取材依頼書を提出(ダウンロード)
● 取材依頼書のポイント

私は雑誌ライターや編集を担当していたこともあり、最近ではフリーのライターさんとお話しすることも少しずつ増えてきました。

あるとき「取材する人へ、どうやって依頼したらいいですか?」と駆け出しのライターさんに聞かれたんですが、わたしにとってはビックリした質問。

なぜなら「取材でいちばん大事なのは取材依頼やで」と、先輩ライターにこっぴどく教えられ続けてきたから。

冒頭の駆け出しライターさんの話を聞くと、ツイッターで「取材させてください!よろしくお願いしますってだけ、まず情熱を送りましたっ……!」っと。

……うわぁあ!やべぇですよぉそれー!

ランサーズなどのクラウドソーシングで、気軽に受発注できるように、Webライターになろうと思えば気軽にチャレンジできる現代。言わずもがな、ネットにメディアが溢れています。でも、編集側もライター側も未経験や初心者の方も多いのが実情ではないでしょうか……。

私のまわりではとても多いような印象です。そこで、取材の最初のステップに欠かせない、最初の連絡と取材依頼書について学んできたことを紹介いたします。

この方法を読んでいただければ、取材相手を感情的にさせるようなことはないかと思います。取材する側もされる側も、心地良くやりとりができますように……。


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取材アポは窓口を通して

まずはこちらのツイートをご覧ください。

メディアが増えたということは、取材される人も機会が増えていると思います。はあちゅうさんのように人気の方は、かなり取材依頼が殺到しているはず。

そんな方へ、Twitterのいきなりタメ口DMを送るなんて問答無用。どれだけよい企画や力があるメディアでも印象が最悪に……。

とくに有名人・芸能人の方は、事務所や企業のホームページの問い合わせ窓口など、公開されている問い合わせ先を最初に通すのが基本です。ただし、取材が難しい対象の場合、直接本人へ依頼することも「無きにしもあらず」ですが。


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最初のメッセージも重要

問い合わせ先が見つからず、直接本人へ依頼する場合でもいえますが、最初に突然連絡したことに断りをいれたメッセージを最初にすることをオススメします。

●最初のメッセージ・文例)

【取材のご依頼について】突然のメッセージ失礼致します。

私「〇〇」というWebサイトを運営している〇〇と申します。

〇〇様へ「〇〇」の内容に関して、〇月初旬ごろ取材させていただきたいと考えております。

もし問題ございませんでしたら、取材依頼書をお送りしたいのですがいかがでしょうか。

ご検討のほど、何卒よろしくお願いいたします。

以下はぶっちゃげ話となりますが……、最初にメッセージを送るポイントは2つあります。

・ざっくり取材予定を先に伝えたいから
・直接の興味の度合いがわかるから

ひとつめは、ざっくり感でもいいから取材できる予定を(お互い)つかんでおきたいからです。

経験上、取材対象の方は「忙しい」ケースがほとんどです。「連絡した来週に会いたい!」とお願いしても、予定がもうパンパンってケースなんてザラ。

企画上、取材日が仕方なくタイトスケジュールな場合や、たまたま予定が近くても空いててラッキー!ってケースもありますので、絶対とは言えませんが……。できる限り、急いでいても2週間後から1ヶ月後がベターかな、と。

「直近でご都合がいい日付はいつごろでしょうか?」と聞くケースもあるので、これはどちらにせよ要相談ですね。

とくに飲食店への取材場合は仕込みの時間なども配慮するべき。上のメッセージに「できる限り、営業時間や仕込み時間に差し支えのない時間帯に取材させていただきたいと考えております」など、相手のお仕事も配慮して挨拶文をお送りすることが、大事だと思っております。

ふたつめは「取材相手のテンションを知る」です。

超有名!ではないかぎり、相手は皆さんが扱っている媒体を知らないはず。というか、知らないことを前提に、掲載メディアと自分が何者なのかは礼儀として、最初に伝えておいたほうがいいと思っています。

そして、その返信の内容で取材依頼内容に盛り込む内容を変更する場合もあります。相手の反応を事前にしっておける(かもしれない)のもメリット。

(やっぱりできるだけ興味もってもらいですよね……?)

最近では、気軽に飲食店やベンチャー企業の社長さんがSNSのアカウントを持っているので取材の依頼はほんとにラクになったと思います。

だからといって、友達にメールを送るテンションでDMで取材を申し込むのは、ナシですよね。礼儀を持ち、相手の立場をわきまえ、挨拶からスタートしたほうがいいんじゃないかな、とは思います。

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取材依頼書を提出(ダウンロード)

あらかじめ取材依頼書は八割程度、埋めておいてください。そして、最初の連絡で送付の了承いただいたあとは、すぐに送ることをオススメします(遅くなるとお断りされるケースも)。

(というか、冒頭のライターさんに関わらず「そもそも取材依頼書なんて用意したことがない」って人も珍しくなかった、というのもダブルで驚きましたが)

今回、私が使っている取材依頼書をダウンロードできるようにました。

PDF・ワード版・イラストレーター版(ai)・Googleドキュメントで用意したので、ご自由にご利用ください。

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PDF版

ワード版 
(ダウンロードしてお使いください)

イラストレーター版(CS4バージョン)  (ダウンロードしてお使い下さい)

イラストレーター版(CCバージョン) (ダウンロードしてお使い下さい)

Googleドキュメント版 (コピーしてお使い下さい)


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取材依頼書のポイント

A4用紙1枚、簡潔にまとめることを目標にしましょう。理由は、長すぎると相手が理解しづらく疲れちゃうから。

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まずは基本的な項目

・基本的な情報
取材相手のお名前・依頼日(送信日)・自分の連絡先を含めた情報は忘れずに。取材依頼書は正式な依頼文章です。そしてラブレターです。(意外に抜けやすい)

また、日付は2回目に取材の予定が入った場合、振り返っていただくときに助かることも。

・掲載メディア(コーナー)
必ず、掲載メディアと概要をお伝えしましょう。

Webでしたら、URLはもちろん、月間PV数やターゲット層を。紙媒体でしたら、発行部数やどこのエリア(地方か全国か)などです。あとは、特集記事なのか、何ページ分の記事量なのか、どれくらいのボリュームかも伝えておくこともアリ。(メディアによって、依頼書の書く位置を変えることなんかも)

・掲載予定日
これ、Webメディアが多いからなのか、最近いつ掲載されるかわからない取材依頼が多いように思えます……(オウンドメディアだからあまり制限がないのかな……?)。掲載予定日が分かっていれば、相手のイベント情報の告知や、掲載時期のマル秘情報を教えてくれる可能性もあります。

・取材場所、日時と所要時間
取材日時はもちろんのことなんですが、飲食店での商品撮影など、撮影準備等が必要である場合、何時から前乗りしたいかまで掲載しておきます。また、(延長する可能性も含め)所用予定時間は必須です。ライターさんは、取材時間の段取りも含めインタビュー内容を吟味しましょう。

予定時間も決めず、取材相手から「次のアポがあるので……」と言われ、肝心なことを聞けなかったら地獄です(経験あり)。

・取材チーム
取材現場に行く人数をお伝えしておきます。(というか、大半は撮影するかどうかをここで書く)。撮影する場合は別の項目でもいいので、希望カットや雰囲気を伝えておくのも〇。

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● 一番重要なこと

・目的、内容
いうまでもなく、ここが一番大事です。他のことが完璧でもここですべてが決まります。

内容欄には、箇条書きで「こんなことを聞きますよ」とざっくり質問事項を書いておくとわかりやすいと思います。そのほうが、相手の方も話す内容を決めておけるからです。取材時間の構成をあらかじめ共有するイメージです。

※ただ、ガチガチに質問事項を決めて「質問→回答」が淡々と続くような記事にならないよう注意が必要です。(媒体によるけどっ!)

それよりもむしろ、目的欄だけは、できるだけ具体的に、そして取材したい理由を熱意とともに書いておくことをオススメします。

ーーなぜか。

「目的と異なるインタビュー記事を掲載した場合、相手にとって失礼だから」「あなたがインタビューしたい想いがなければ、いいインタビュー記事は書けないから」です。

この言葉は先輩の言葉でした。

「ラーメン特集の取材に行き、サイドメニューが美味しいからと言って、餃子をメインにする記事なんてありえない。その餃子の記事がいくら良かったとしても、その店主は喜ばないだろう」という言葉を続けて(当時は感動したけど、なんかダサいな…)。

仮に、インタビューした後、目的を変える必要になった記事の場合でも必ず相手に了承を取ったほうがいいでしょう。

相手が話す内容によって、予定していた構成が大きく変わることは当たり前です。しかし、目的(主旨)はできるだけぶれないようにしてください……。

まぁ……「目的」の話は取材記事の内容によって、必要性の振り幅が異なるので、後日また別のnoteを書こうと思います。 私は目的と熱量だけを別紙で書いて送ることなんかも……ゴニョゴニョ。

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● 補足

・ギャランティ、報酬
おそらくではありますが、世の中のほとんどの記事がギャラ無料の記事なんじゃないかなとは思います。このあたりは予算の問題なので、あまり深掘りはしませんが、最初からお金のことはハッキリ記載しておきましょう。(無料を希望する場合も含め)


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最後に


相手が取材に慣れていらっしゃらない場合は、取材依頼書とともに「取材当日の流れ」という用紙を追加して添付したり、もし乗り気でなければ、できるだけ、取材したい熱意を思っていた以上に相手に伝える必要もあると思います。

ちなみに熱意……伝えていますか?サイボウズ式の藤村編集長もこんなことを呟かれていました。

ちなみに15年前、2000年前後の雑誌媒体では、いきなり取材依頼書をFAXで送るっていうことも珍しくありませんでした。

なぜなら、連絡先がネットでも見つからないことが多かったからです。最悪の場合、電話番号すらわかりませんでした。

現在では「連絡先がわからない」なんてことは、超レアケースだとは思います。 そんな方々に取材してもらう難しさはとてもきつかったモノです。

「あなた誰?取材って何??」状態からスタートですから。

でもきっと、そんな時代から現在でも基本的に変わらないのは、「取材される気持ちにたって依頼書を届けることが、取材のスタートライン」であること。

あとは承諾の連絡を待つのみです。


あかまつのツイッター(@akamatsusho)

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