フェイクスイーツ

最近、インプットが多かった。アウトプットをする間もなく次のものをインプット。
楽しかった。でも、私の中の机の上が沢山になってしまって、ああ、このままじゃダメだなと思った。

インプットするのは楽しい。例えばこれをiPhoneから書いている今、私はiPadでMUGENTRPGの動画を再生している。正直滅茶苦茶続きが気になっていたから、再生して聞いているだけでも楽しい。
ただ、それを感じる間にも、アウトプット出来ていないものが置いたままにされてしまう。
それに気付くのはこういうことが続いて、楽しい!と感じているのに身体の中にぐしゃぐしゃの紙が詰まっているような感じがして、急にそれが溢れそうになった時か、ふと、インプットしない時間が出来た時だ。

というか、そうだった。楽しいのに口の中から用紙が溢れてしまいそうで、とても変な感覚だった。気持ち悪くて、ちょっと苦しかった。
ああ、これが昔習ったアノミーとか、そんなものだったかなあ、と思った。覚えていないから、正しくないかもしれない。
そう、何かインプットしたもの、体験したものに対して、何もアウトプットしないままに、残らないままに忘れて、無くなってしまうのが嫌だ。嫌なのだなあ、と、思った。

とある催しが近くであった時、歯医者帰りの君が電話をかけてきて、買い物をしないかと言って待ってくれたこと。
そこでフェイクスイーツを買ったこと。
上の杏子が美味しかったけど、やはり見た目からと味からの情報の食い違いに、混乱があったこと。
ラングドシャがとても美味しかったこと。
一緒に出掛けられて嬉しかったこと。

写真を選ぶ時、これらを思い出した。

私の記憶は、何かものに付箋が付いているような、そんな仕組みになっている。
だから、ものを見ると思い出せるけれど、それまでは引き出しがどこにあったのか、その中に何が入っていたかを思い出すことが出来なかったりということがある。
だから迂闊にものを捨てられない。
ものを捨てると、その付箋と、その引き出しの中身も無くなってしまうのだ。
それが怖い。

だからインプットばかりが怖かったのかもしれない。何か吐き出して形にしなければ、残らない。どこにやったか忘れてしまう。なくなってしまう。

起きて舌が荒れていて、私は暫くどうしてなのか思い出すことが出来なかった。確かに体調は崩していたし、夜更かしもした、でもそれだけでこんなに舌が荒れるようなレベルまで弱っているとは思わなくて、色々思い返してやっと、お煎餅を食べ過ぎたからか、と分かった。
昨日のことで覚えていることなんて、卓のことと、卓の途中で君がさむい、と言い出して、これが卓の途中で無ければ色々準備して傍に居るんだけどなあ……タイミングがなあ……と思ったことくらい。
それ以外、すぐに思い出すことが出来なかった。

やっとそれが分かって、私はそれを呟いたのだけど、周りにとって全く意味の無いその呟きで、ただ自分が呟きたいものを呟けばいい、と考えている私すら、これって呟く意味あるかな……とも思いつつ呟いた。
こうして書いていて、今、何となく分かる。
多分、そうして考えて辿り着いたものが、何も無くなってしまうのが怖かったのではないかと。

まだ意識は目覚めても身体があまり動かず、また布団の中で身体が動くようになるのを待っていた間、連絡を返しながら、何故か急に寂しくなった。理由が分からず色々考え、その時は、今日は卓が無いからなのかもしれない、と考えたし、昨日の君のあの行動は、構って欲しかったのではないか、また君はああしてさむいと私に言ってくれるのかなあというものから来ているのかもしれない、とも考えた。
私は君の為に何も出来ていないな、と考えて落ち込んだことはあったんだなと、今気付きつつ。
これを書こうと思ったのは、突然孤独を感じたからだった。

皆やることがあって、忙しそうにしている。
私は何故かパンクを起こしそうになっていて、その為に動きを止める必要があって、置いていかれているような気持ちがした。
私はこんなことをしていていいのだろうか。
もっと、何かやるべきことがあるのではないか。
どうしたらいいんだろう。
君とずっと一緒にいて、わかり合うことが出来るだろうか。寂しい。君のことが分からない。分かりたいけど。君に私の楽しかったことや、不安に思っていることを分かって貰いたい。
私はどう変わればいいんだろう。今からでは遅いのか。

ぐるぐると考えて、久々に谷底に突き落とされたような気持ちがした。
これはいけない。吐き出そう、と思った。
こうして、これを書いている。

書いていて思ったけれど、私の意識はその時あるものに引き摺られがちで、でも引き摺られようと何か思ったことは消える訳ではないので、それについて吐き出さなければどんどん溜まっていくようだ。
これを書くに至ったこと、書いて吐き出したかったことに辿り着くまでに、こんなに寄り道をして。
こんな私がすぐに変われるかどうかと言えば、ちょっとどうかなと思ってしまう。
そもそも、すぐに変われる人はいない。すぐに変えられるのは行動だけだ。そうしている内に、内面にも変化が表れるのだと思っている。

だから、今日は、出来ていないことをしよう。
何か一つでも。それがすぐに無駄になるかもしれないけど。
その行動が積み重なれば、少し変わることもあるのかもしれない。

おはよう。さて、何をしようか。


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赤目

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