「大喜利にコツってあるの?」

「大喜利にコツってあるの?」

と、よく訊かれる。

「コツしかないですよ。」

と、答えたりする。

「お題を聞いて答えが一個も浮かばない。一答もしないのは避けたい。」という人向けに、思いつくための一歩目を挙げてみたいと思う。

これさえ押さえれば面白い答えになるぞというわけではなく、苦手意識が少しでも薄れればいいなという願い。

***

【こんな学校は嫌だ】

《あるあるを少し変える》

学校あるある
→校庭に犬が入ってくる
→[校庭に国家の犬が入ってくる](単語を変える)
→[校庭に入ってきた犬を弓道部が的にしている](状況を細かく想像する)

《良いことから考える》

学校で起こる良いこと
→給食があげパン
→この良いことが嫌なことになるのは?
→[給食のあげパンの粉が別売り]

良いことからだと落差が出るので、嫌だと感じやすい。

《ものを決める》

何から考えたらいいかわからないときは、とりあえずお題から連想されるものを浮かべていく。ひとつ浮かべて、思いつきそうになかったら捨てて次を浮かべる。

学校の場合、

ぱっと目につくもの
…黒板、机、時間割

入口から入っていく
場所…校門、下駄箱、廊下
時間…朝礼、授業、昼休み
季節…入学式、夏休み、修学旅行

出てくる人物
…担任、校長先生、クラスメイト

《当たり前のことを言う》

このお題に関係すること
[家から遠い][友達ができない]

このお題だからこそではないもの
[暑い][狭い]

なるべく簡単な言葉を使ったほうがいい。

一答目か中盤か終盤か、出すのはいつがいいかは、出す人やライブや流れによる。

《毒をつける》

校庭に犬が入ってくる
→[校庭に毒犬が入ってくる]

普通は毒がつかないものにつけると可笑しさが出やすい。

毒 でなくても、自分が好きな形容詞を自覚して使えるといい。

《五感からたどる》

聴覚…チャイム、校内放送、リスニングテスト
嗅覚…体育館倉庫、鉄棒、給食
味覚…給食、水道水
触覚…諸々
視覚…諸々

聴覚と嗅覚が、細かいあるあるを想起させやすいように思える。

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とりあえず、どんな人でも使えそうなものを、ざっくりと書いてみた。

あくまで思考の手助けになるのならばというもので、皆が皆この道筋で考えているわけではない、考えるべきというわけではない、そもそも方法を意識している人もいない人もいるので「こういうのもあったりするんだ」くらいで捉えてもらえたらなと思います。


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