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五月雑記

朝早く起きて、取り込んで床に置きっぱなしだった洗濯物を畳んで、まだ干し残しているなかから乾いているものを取り込んで隙間をつくって、洗濯物に触れるほど育ったZAZYさんの種と計62個のランカーが出ているセンペルビュームに水をあげて、昨日買った高めの入浴剤を使うにあたり風呂上がりの清々しさを増させるために部屋を整え、日用消耗品を買おうと商店街に出て、ちびセンペルビュームを植えるための鉢や音符の描かれたひとくちチョコやねぎ鍋の素ともやし3袋やオールフリー6缶セット金麦ロング缶1本99.99クリアドライ1缶など、ビニール袋の紐が食い込んで腕に赤い跡が残るほど諸々を買って家に着き、ここで座ったら終わりだと、オールフリーを飲みながら諸々を仕舞うべき場所に仕舞い、この前渋谷のメガドンキの地下で買って小分け冷凍していた豚肉を出し、録画を2本ほど消化し、ベッドに軽く寝転んだらいつの間にか眠っていて、
で、途切れていた。おそらく鍋を作って湯船に浸かった。

時間の使い方が下手だ。家を出るまでの時間で『風呂とご飯』か『ギリまで二度寝』かでベッドの上でだらだら迷って、迷って時間が経つことで選択肢が消える。さっと決めていればその時間も使えたのに。
時間の使い道は上手い、と思う。思いたい。好きなことに使えている。好きなことが別の好きなことに繋がるように使えていると思う。

無限大のライブのコーナーで大喜利をやっているのを楽屋のモニターで見かけて、『ババ抜き大喜利』という、答えになりそうな文や絵を先にフリップにかいてお題がその場で発表されて出す大喜利で(フリップの裏がトランプの裏の柄になっている)、こういう単語や絵をストックに入れているんだな自分だったら何をかくかなと思いながら観ていたら、フリップに[トランプの♢8]を絵で描いている人がいた。これは面白い…!と思ったが、どうやらトランプを模したフリップにトランプをまんま描いてやろうという意図で描かれたものではなかった。
主人公が自分の強さに気づいていなくて周りが先に気づいている、という少年漫画でたまにあるやつみたいだった。

ネタ作り手伝いをふたつ終え、脳が軽く疲れていて体はそうでもなくて、なんとなく歩きたい気分で、家に着いても気分はそのままだったので、でかいリュックをどさりと置いてサコッシュだけ持って、雨が降りそうだったので折りたたみ傘を入れて、傘が脇腹に当たるの嫌だなぁでも持たずに雨が降ったらもっと嫌だなぁと思いながらドアを閉めて、散歩に出かけた。
最寄りの栄えていない駅から栄えている駅まで歩いた。行ったことのない道を歩いたら行ったことのない雑貨屋がぽつんとあった。私の家に置いたら魔法が解けてしまうものばかりだった。栄えている駅に着き、周辺の服屋や雑貨屋をまわった。駅の近くの雑貨屋にあるものは私の家でも魔力を保つ。試着室のない服屋は服への気持ちを試してくる。色褪せた商品が居る百均で赤玉土を買った。
家に着いた。雨は降らなかった。

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