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医学部を目指さないほうがいい理由

医者は最強の資格なのか

大学受験では東大より医学部が人気です。

東大理三が最強なのは言うまでもないですが、東大理三は灘高や開成などの指定席のままなので、今回対象とするのは、受験界で変動している、東大理三の合格は難しいけど東大レベルの学力がある人が、東大理一に行って研究者になっても貧乏になるよりは、地方医学部に行くほうが手堅いというわけで地方医学部を受けることについて論じます。
大雑把にいえば、偏差値70があれば東大理一(工学部・理学部)に行くよりも地方の医学部に行きたいという人が増えているわけです。

なぜ東大に行かないのか

東大でもコミュニケーション力がない人などは就職に失敗するわけです。
特に東大理系は残念ながらコミュ障と言われるような人種が多く、教授になる道が閉ざされた瞬間に民間企業への就職の関門が現れるわけですが、そこで見事に蹴落とされるわけです。

一方で、医者は今も規制産業で、権威があり、人手不足です。
頭さえ良ければ医者になれるわけです。
しかも、地方の医者不足ということで、たとえ都会の大学病院に就職したくても、入学時点では地方の医学部に来てくれる高校生は「よく来てくれた!」という雰囲気がなんとなくあるわけです。

医者のほうが東大よりメリットだらけ?

このように医者は、給料もよく、名誉もあり、安定しており、モテると良いことだらけ。
東大理一に行っても、東大の価値は地方医学部より全国レベルですが、給料は医者より安い人が多く、研究職は不安定で、モテ市場もハイレベルな東京では地位が低いわけです。
こんな状況で東大に行くのは今の世の中を理解していないアホとさえ感じるかもしれません。

医者は勝ち組なのか

では、我が子は医者にさせたほうがいいのでしょうか。
もちろん自分が開業医だったら、安心して医学部に受けさせるでしょう。
たとえ頭が悪くても、お金を積んで私大に潜り込ませればいいわけです。

しかし、親が開業医ではない場合、医者になることは本当に勝ち組なのでしょうか?

私は次の理由で、親が開業医ではない場合、これから医者になるのはオススメしません。

就職ランキングの既視感

冒頭から脱線してわるいのですが、キャリア選択で「○○なら絶対安泰」と言われる企業や業界は数十年後落ち目になっていることが少なくありません。
就職市場でよく言われますが、「就職ランキング上位の企業は行くな。昔のランキングを見たら、銀行や東芝・NECが入っているぞ」というわけです。
結局「安定」を求めて楽な道を歩んでも、生き残れるかわからないし、生き残れるかとビクビクして暮らしていかないといけないわけです。

医者はブラック

私が医者を勧めない理由の1つは、医者はブラックだからです。
バイトで稼げるといった情報が流れていますが、時給換算で最低賃金未満とはよく言われる話です。
勝ち組の医者になれればいいですが、負け組になったら最悪です。

高齢化だから医者は儲かる時代は終わる

「今は高齢者が増えているから儲かる」と言っている人がいたら騙されていはいけません。
日本の人口は減りますし、高齢者人口も十数年後に減少していきます。
2040年頃には医者不足ではなくて、医者過剰になってしまい、今の歯科医のような悲惨な状況になることが予測されています。

寿命が伸びるから大丈夫なのか?

こんなことを言うと、寿命が伸びているから大丈夫なのではないかとかいう人もいるかもしれません。
しかし、寿命は急激に伸びません。人口減少を抑えるほどの延命技術はまだ確立されていません。
IPS細胞の研究が進んでいますが、実用化はまだ先です。
すでに日本の人口は減少しているので、間に合わないですね。

財政破綻間近で医療費抑制されたら転落

そもそも医者はなぜ稼げているか。
医者の営業努力によるからではなく、国の制度によって守られているからです。
規制産業なのです。

しかし、守ってくれる国の財政はメチャクチャです。
将来世代に借金を残してなんとかやっていますが、人口減の社会でそんなことをやっていたら限界が来ます。

これまでアベノミクスの偽装好景気によって、財政問題が問題視されていませんが、今日の景気判断が「悪化」と発表されたとおり、そろそろ偽装にも限界が来ているわけです。
不景気となって財政の収入が減れば、真っ先に削られるのが医療費です。
そうしたら、規制産業であっても規制緩和の旗が掲げられます。

もし自由化されれば、あとは個人の勝負です。
後述のとおり、勉強だけの医者が生き残れるか不透明です。

人工知能で医者が要らなくなる

医療ドラマの見過ぎでもなく、現実的に世の中の医者の多くは、頭でっかちでプライドばかりです。
しかし、頭で解決する問題の多くは、医者の脳みそではなく人工知能(AI)が活躍していく時代です。
これから求められるのは、頭ではなく、患者に寄り添う能力です。

一応、医学部の試験では面接がありますが、普通に受け答えすれば落ちることはないし、面接で受かるわけでもありません。
単に偏差値が高いというだけで医学部を受ける人が増えているのです。
しかし、将来そういう人は多くはいらなくなるわけで、淘汰される可能性が高いのです。

というわけで、東大や官僚の権威が落ちたように、2040年前後には医者の権威も落ちるのではないかというのが私の見立てです。
現在アラフォーくらいなら逃げ切れる可能性が高いので問題ないでしょうが、これから医学部に入ろうという人は、口を開けてたら受診しにくる患者をさばくだけでは生存できないでしょう。
開業医の子どもでもないのに「偏差値が高いから医者になる」「安定した高収入だから医者になる」というだけで医学部入試を受けるのは危険なのです。


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東大卒コラムニスト(岩崎令)

東大卒がビジネスやマネー情報を東大目線で徹底解説!自分磨きができるよう記事の最後に本を紹介しています!Twitterでも東大目線で生発信中→https://twitter.com/lei_iwasaki
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