アメリカのファッションデザイナー、アナ・スイが手掛ける『アナ スイ コスメティックス』の20周年を記念する展示が六本木で開催されました。その名も「ザ ワールド オブ アナ スイ」展。

1991年のデビューから現在に至るアナ・スイのコレクションを約100点以上一挙に公開すると同時に、アナ スイ コスメティックスの20年にも及ぶ歴史を振り返る展覧会となっていました。イギリス・ロンドンで話題を呼び、世界初の巡回展として、ついに日本上陸を果たしました。

展示会では、1991年のデビューから現在に至るコレクションが一挙公開されるとともに、創作過程・コレクション・室内装飾・コラボレーションの4部構成で、アナ･スイのファッションにフォーカスされていました。

日頃見ることができない初めてのコレクションに登場した服から最新のコスメ製品までのブランド創立から20年に及ぶ歴史が楽しめる貴重な機会でした。

メインの展示となるのは、ブランドの歴史がたっぷりと詰まったコレクション。各コレクションに設けられたテーマを追って展示を見ていくと、アナ・スイがデビュー当初からこだわっていた、ファッションの原型的モチーフ、ロッカー・スクールガール・パンク・ゴス・ボヘミアンといったテイストが、彼女のコレクションの中心的存在を担っていることに気づかされました。

そしてそれらのテイストやモチーフは、アナ・スイがその当時に魅了されていたカルチャーを徹底的に追求したもので、そこにブランド独自の世界観が融合したデザインが、ひとつとつのコレクションに反映されているように感じました。

会場の奥の小部屋に行くと、コレクションの創作過程の手法を覗くことができました。アナ・スイが各コレクションを制作する際に使用するのは、巨大な"イメージボード"。

スケッチや写真、生地見本、プリントサンプルなど、アナ・スイの刺激的なインスピレーション源が並べられていて、ここから生まれるアイデアがアナ スイ独自の世界観を創り上げていくのを感じられる展示でした。

会場には、1998年に誕生したアナ・スイ コスメティックスの20年の歴史にフューチャーしたビューティーゾーンも。コスメパッケージのアイコニックなカラーであるブラックに彩られたドレッサーには、デビューコレクションを中心にしたコスメがずらりと並ぶ。

“デザイナーズコスメ”の先駆けとして誕生し、パッケージやデザイン性で話題を呼んだ人気ブランドのコスメティックスのプロダクトヒストリーをじっくり堪能することができました。

今回の展示会ではアナ・スイの世界観に酔いしれ、華やかな歴史を振り返り、これからの期待が高まりました。今後の活躍にも目が離せないアナ・スイに注目です！