あなたは音楽を聴いて言葉を失い、涙を零した経験をしたことがありますか。私は、あります。

　今日紹介する曲は、じょんさんの“メテオ”という作品です。

　本作は、当初3月11日に公開予定でした。でも、震災のため公開を見合わせし、一部修正をして公開されました。

　私は祈りのような曲やピアノが美しい曲が大好物です。本作は、私の好みに驚くほどぴったりな一曲でした。

　公開された当時、震災の当時者ではなかったものの精神的に不安定になっていた私は、この曲を聴いて言葉を失いました。

　頭が真っ白になって、鳴り響く音が、声が、その一つ一つが私を優しく包み込んでくれました。そして、気づけば泣いていました。

　悲しいわけでもないのに、上手く言い表せない思いが溢れて知らないうちに涙が零れていたのです。

　もう８年前のことですが、鮮明に覚えています。

　音楽は世界を救うなんて言葉がありますが、私はあのとき確かに救われました。心が軽くなり、その夜はぐっすり眠れたことを覚えています。

　本作は、8分36秒と曲としては長いのです。でも、聴いているとあっという間です。流れ星みたいに。

　本作のタイトル「メテオ」は、日本語でいうと「流星」です。人は流星つまり流れ星を見ると、願い事をするために祈ります。

　私は歌は祈りだと思っています。誰かの願いや想いを届けるものなので。

　本作は、祈りの歌だと思います。だから、私はこの作品が世界で一番好きです。

　本作のお気に入りポイントを挙げようかと思いましたが、やめておきます。ぜひ聴いて自由に感じてほしいです。

　本作は好きすぎて何度もレビューを書こうとしていました。その度に上手く言葉にできずに、筆を何度も折ってきました。今回、出会って8年も経つのに改めて聴くと、聴き入ってはハッとなりもう一度聴き、聴き入っては……を何度か繰り返してしまいました。

　この曲の魅力を語る十分な言葉を見つけられずに、今も書いています。もう何度も聴いたのに冷静に聴くことができませんし、この曲にふさわしい文章も書くことができません。

　でも、この作品が好きな気持ちは誰にも負けません。好きは競争するものではありませんが、それくらい好きです。だから、不器用でも不格好でもいいからこの曲から生まれた思いを書き綴っています。

　上手いオチが思い浮かばないので言わせてください。

　メテオ大好きだー！ずっと想ってるよー！