交代人格の筆跡
私は解離性同一性障害です。
ざっくり説明すると一般的には多重人格と呼ばれる状態なのですが……。
最初そう知った時は、
私が?!いや、そんなはずないでしょ?!
と、認められなかったんですよね。
確かに記憶が3日間一切なくなったり、過去の記憶が自分である感覚がなくなったりはしたんですけど、でもその間に別人になってるなんてあるわけないよ!と。
それでも認めざるを得なくなったきっかけのひとつが、交代人格の筆跡でした。
異なる筆跡の日記
私は手書きでこまめに日記をつけていて、でも、ぱっと見ても今の私と昔の私で筆跡が違うんですよ、明らかに。別の人が書くわけがないので、間違いなく同じ体で書いているはずです。
まずはとりあえずこれを見てほしいんですけども。
左が前の主人格(一番長時間体を支配する人格)、
右がこれを書く私。
そ、そんなことある?!
いや、目の前に「そんなこと」が確かに「ある」な?!
写真でも伝わっていますでしょうか。
最初知ったときは混乱しすぎてなぜか笑ってしまいましたね……。えっ同じ体なのにここまで変わるの?!
前の主人格のほうは昔作った「海底の温室」の秘蔵メモです。
私のほうは日記です。一週間ネット断ちチャレンジしていたときの話。
この「海底の温室」を作っていたころの前後数年はは特に解離症状が強かったらしくて、いくつかのパターンの筆跡が残っています。
明らかに違う筆跡もあれば、似てるけどなんだか雰囲気が違うものも。
こんな状態で、なぜ前の主人格は解離性同一性障害に気づかなかったのかは謎です。筆跡が変わることが普通だと思っていたのか……?
そもそも普通、本当に成人後の筆跡はあまり変わらないのですか?! あなたもそうでしょうか? そういうものなのですか?!
……もう何もわからなくなってきました。私はもう何もわからない……。
どこかで見た話、解離性同一性障害の人の文字を筆跡鑑定すると、特徴から同一人物なのはわかるが明らかに雰囲気が違う、しかし無理やり筆跡を変えている痕跡がない、と言われることもあるらしいです。
確かに素人目で見ても、印象が違う文字でも共通の特徴はあるように思いますね。
これが心因性というから驚きです。心因性だとしてもちょっと強い思い込みなどではなく、他人格は本当に別の存在なんだろうと思わずにはいられません。
今でも筆跡の揺れはまだあります。
今は、上にも書いた日記の字と、もう少し読みやすいほうのふたつパターンがあります。
学生時代、字がうまいという理由で書記に抜擢されたことがあるらしいのですが、特に今の日記の字は……うーん、なんかごめん過去の私。
何が人の筆跡を決めるのでしょうか。不思議なものです。
日記を見ていて思い出したので、
今日の曲は「海底の温室」。
長めの動画なのでお時間あるときにでも。
これ、紙を切って光を当てて、コマ撮りしているんです。
我ながら良くやってたなこの頃。狂気ですね。
https://www.nicovideo.jp/watch/sm29085725
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