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「90年代のパリピ」が「パリピ気分騒動」を検証してみた。

たまに登場する「やり過ぎてしまったプロダクト」だが・・・

先週ざわついていたプロダクトといえば、こちらの「パリピ気分」ですね。ゴールドに光り輝くミラーボールを背景に、
「キャンディ食べて♪アゲアゲハッピー♪」ですよ?

PTAの逆鱗をこの上なく逆撫でしそうな意味では最高レベルのキャッチコピーだ


なるほど、「アルコール分2%」だからパリピ「気分」というわけです。
そうじゃなかったら普通にパリピですもんね。

完璧なプロダクトじゃないですか。

このパッケージの中でかかっている音楽が、一見EDMのようでいて、実はディープハウスかもしれないことに気づいてしまった人もいるかもしれません。

一見キャッチーなヴィジュアルの中に、本物のヤバさを忍ばせるという、ステレオ・ラブ的な確信犯の影をあえて投影しているところに、想像力がくすぐられますね。どんな人がつくったのか。どんなパーティで遊んでいたか話を聞いてみたい。

乱数表がなければ意味をなさない、AMラジオから延々と流れ続けるモールスを聞いているような。
乱数表を記憶している者たちに、そのモールスはどんなふうに響くのか。きっとこれは想定通りに違いない。

そういう意味で「90年代のパリピ」を楽しませてくれた勇気あるプロダクト「パリピ気分」でしたが、
明るい太陽の光の下に、一歩踏み出してしまったことでアウトとなってしまいました。まあよくあることです。

始発で帰らないと。

アフターアワーズで盛り上がり過ぎて、日曜日の昼まで踊ってしまって、店の外に出てみたら、マダムが買い物してる休日昼間の骨董通りだった。っていう感じですね。

僕も今まで行き過ぎたものをたくさん作ってきた方なので、めっちゃシンパシーを感じます。夜、布団の中で抱けるくらいのシンパシー量がありますね。このパリピ気分に対しては特に。

でもまあ、企画から製品化に至る過程まで、どこを切っても楽しいプロジェクトだっただろうなぁ。こういうプロダクトを世に出せるプロジェクトマネージメントや新規事業開発については、日本の企業はもっと真剣に学んだ方がいいのではないかと思います。 プロダクト自体のレベルが非常に高いのは間違い無いので。

なぜパリピ気分はNGだったのか。

真面目な話はこの辺にしておいて・・・。
ウイスキーやブランデー入りのチョコレートなんて昔っから存在するのに、なんで今回「パリピ気分」がこんなに炎上しているのか不思議に思う方もいらっしゃることでしょう。
ちょっとこちらの画像をご覧いただきましょう。

パリピ気分同様にアルコールを含んだお菓子たち


皆さんにもお分かりいただけることだとは思いますが、
パリピ気分のみが「アッパー系のノリ」であることに対して、
パリピ気分以外のお菓子は「チルな感じ」なのです。

「今週末は出かけないで、家でチルしよっかな」というアレです。
「おうちでブライアン・イーノを聴く日」です。

まあ完全に個人的な見解ではあるけれど、28歳くらいから徐々に週末の過ごし方として増えてくる「チルの日」。
終電で踊りに行くのも少しづつめんどくさくなってきて、おうち時間が増えてくるお年頃。つまり、チョコレートでありながら、ちゃーんと大人向けのデザインとなっているのです。

せっかくの週末の夜に、家で過ごすなんてつまらない!

未成年の頃って、そんなふうに思ってましたよね? もちろん僕もそうでした(平日もそうだったのがちょっと問題だった)。
今はクラブも20歳にならないと入れないので、
「早くパリピになりたい!」と思っている未成年が多くいることは想像がつきますね。そりゃあ「アゲアゲハッピー♪」になりたいっすよ。

そこに今回の「パリピ気分」のコンセプトが、すっぽりハマってしまった。ということなのでしょう。

もう一度さっきの写真出しますよ。

実はアルコールが入っていることが、一番大きく、分かりやすく入っているのが「パリピ気分」なんですよね。

「コンセプトと、ターゲットが、想定よりも低い年齢層に響いてしまった」
っていうのが、今回致命的だったということです。

アルコール入れるのをやめて、
「クエルボ・ゴールド味(テキーラ)」とかで再発売したらどうでしょう。

塩とライムと、ちょっとテキーラ風味を感じるキャンディ。

外側を塩味をまぶしたテキーラの風味を感じるキャンディで、ライムのジュースを包み込めば、ショットやった感じになりそう!!笑



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