見出し画像

ジスキネジアという副作用

ご無沙汰しております。
この数か月、欝々とした日々を過ごしていました。

今回は、その地獄のような日々のきっかけになった、遅発性(薬剤性)ジスキネジアという副作用についてのお話です。

私の場合は、アモキサンという古いタイプの抗うつ薬を服用した結果、口がもぐもぐと動いてしまう不随意運動が起きるジスキネジアになり、それを精神科の先生に訴え続けてきました。

最初にジスキネジアの症状に気付いたあと先生に相談し、それはジスキネジアですね、と認めてくださいました。それで3月半ばに原因薬となったアモキサンと、なぜかセパゾンも一緒に処方がなくなりました。その頃から入院後ずっと良かった調子が少しづつ落ちてきていました。
それでもジスキネジアは治まらないと言い続けていたら、5月の連休前にミルタザピンを断薬することになりました。うつの症状があまり良くない方向だったので不安ではありましたが、先生が副作用が気になるならやめようよと言うのに従ってしまいました。
これで処方は不眠症対策のフルニトラゼパムという睡眠薬のみになり、そこから本格的に調子を崩してうつ状態が悪化し、5月半ばから6月の末までほとんどベットから起き上がれないまま過ごしました。1日中横になっているのにあまり眠れず、食欲もなく、希死念慮まで出る程でした。
仕事ができるかもしれない!というところまで入院して治療して持っていった直後のことだったので、その落差に気持ちの落ち込みはとても大きなものでした。
うつ病の悪化を先生に説明してジスキネジアよりもうつの治療を優先したいと頼み、6月半ばにミルタザピンを再開。それでも効果が出るまでに時間がかかったので、6月末に再度入院する結果になりました。

入院中にいろいろトラブルがあったことと、そもそも処方に振り回されてうつが悪化したのにその病院に入院していて大丈夫なのか?という不安が拭えなかったこと、そして再開したミルタザピンの効果が現れたこともあり、1週間で退院しました。
今は、とりあえず落ち着いて過ごすことができています。家の中でなら普通に活動できる時間が長いですし、調子の悪い日でなければ短時間の外出もできています。今週は一人で街中に出て美容室に行って買い物をできた日もありました。

ジスキネジアに関して、先生は、薬はやめたんだからあとは精神的なものだよ、とおっしゃています。
しかし遅発性ジスキネジアは重篤な副作用であり、断薬しても症状が落ち着かない患者も多くいるものであると、たくさん調べて理解しました。副作用を認められないためにそのような言い方をする医者も多くいることも、今の私は分かっています。

遅発性ジスキネジアに関してはこちらの重篤副作用疾患別対応マニュアルが分かりやすいので、参考にしてください。
向精神薬、抗うつ薬などを服用されている方は、一度目を通されることをお勧めします。

https://www.mhlw.go.jp/topics/2006/11/dl/tp1122-1c21.pdf

遅発性ジスキネジアに関しては「予防が一番の治療」というマニュアルがあり、なってしまってからその存在を知った身としては絶望的な気持ちになりました。

私の症状は、口がもぐもぐ動いてしまう、舌を歯に押し付けてしまう、動かしてしまうため顎が痛む、などです。家族に話したところ、分かっていなければ見た目では気付かない程度、とのことです。
これはごく軽い程度のもので、通常の日常生活を送ることもままならない重篤な症状に悩まされている方々がいらっしゃることも知りました。
重症の場合、神経内科でボトックス注射などの対処もあるようですが、それを適用してもらうことすら難しいという現状があるようです。

また、薬剤性のジスキネジアの場合、その元の疾患の治療との板挟みで悩む人も少なくないようです。今の私もその状態です。

アカシジアになったときも感じたことですが、なるまで知らなかった、では済まされない副作用であると思います。
私は薬がすべて悪だとは全く考えていません。薬の助けを借りて、うつ病と戦っていければと前向きに考えています。
しかし、自分が服用している薬に関して不勉強であったことに対して後悔する気持ちがあります。医師の言うことを聞いていれば大丈夫だろうと、自分で考えることを放棄していたように思います。
薬が必要な身体だからこそ、付き合っていかなければならない薬の様々な側面をこれからも勉強し続けなければならないと、改めて思い知りました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?