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タイ旅行から帰って一週間くらい。 絶対的価値について。 (正敏)

タイ旅行が終わり、飛行機が着陸するみたいな、ゆっくりなんだけど結構な衝撃を伴って京都の毎日を味わってます。

疲れた。ここんところ一気にいろんな仕事を同時にやっているからか。

青い似顔絵だけでなく、青くないイラスト、逆に青を使った抽象画もご依頼いただき、絵の仕事を途切れることなくさせていただけるようになっています。ほんま、ありがたいです。ありがとうございます!

ちょっとだけタイ旅行について。

関西国際空港に着いてから一旦僕の実家に一泊したんですよ。関空から直接家に帰るのが時間的にも体力的にも難しかったのでね。

前回のブログに書いた、大きな樹を見上げた時とマッサージの時間になぜか涙がたくさん流れた日のこと。実家に帰って両親から聞いたんですが、あの日はおじいちゃんの命日だったんです。びっくりしたし、ああぁだからか、と思いました。大好きなおじいちゃんの命日を覚えてないのかよ、という感じですが。
僕は日時や時系列、誰とどこで会ったとか、そういうことを覚えておくことがあんまり得意じゃないので、許して、おじいちゃん。ありがとう、おじいちゃん。

(飛行機の中で頼んだ不思議なお菓子とチェリーコーク。美味しかった。飛行機の中でよくわからないものを食べて飲んでするの、すごくいいと思う。)

タイに行くちょっと前、もっと言えばタイ行きを決めた頃、僕は色々行き詰まってたんです。水中で息が苦しくて水面に向かうように本能的に手を伸ばしたのがタイ旅行でした。しかも水面から顔を出すことに伴うリスクがあることも知っていて、もしかしたらそうやってもがいたことでいよいよ力尽きるかもしれない。そんな思いもありました。それでもそんな時、やっぱり人間はもがくしかないんだと思います。もがきましたから。

思えば僕がサラリーマンを辞めた時もこんな感じやった。決してかっこいい感じじゃなく、周りの人たちが「なんで溺れてんの?」って顔するような場所で溺れてもがいてました。
それにしても言えることは、タイに行って本当に良かったということ。今僕がやっていること、青い似顔絵、センテンスSTAGE、ブログ、それらをより広い世界を背景にして眺められるようになった。捉えられるようになった。

まだまだ声は聞こえてくるけどね、「無理無理」って。クソが! 俺に言うてんねんで。
僕は昔からネガティブというよりは逃げグセがあると言うか、そう言うところがあるんです。わかりやすく逃げなくても、望んでるはずの成功の一歩手前で「何か飽きた」みたいになったり。主観的には飽きてるので、もはやさっさと辞めて次へ行ってしまえばそれはそれで良かったりするから余計たちが悪い。そういうことも含めての「逃げ」ね。

(タイで買って来たホーローのマグ。可愛い。持ち手のところがものすごく熱くなる)

成功と幸せは設定次第では全然一致しなかったりする。僕にとっては概念の大きさとしては「成功<幸せ」なので、僕にとっての幸せはどう言うものを含んでいるのかを明確にしておきたくなった。

何を書いてるんだ。こんなことを書きたいと思っていないのに書いてしまう。なんなんだ。疲れすぎか。これを読まされている人はどうしたらいいのだ。だって書いてる俺がわけわかんないんだもん。あんた一体何を読んでるん? 誰の言葉なんこれ?

まぁPCのキーボードを叩いてるのは赤阪正敏ということになっている炭水化物(by小山田壮平さん)なので、俺でいいか。

先日、岐阜の長良川手仕事町家casaというところで杉下ヒトミさんが営まれていたVINCENT VINTAGEが閉店するということを知り、ぽっかり空いた時間に行って来ました。

僕が杉下ヒトミさんを知ったのはスピリチュアル的な文脈だったような気がするんですが忘れました。僕は人との出会いのきっかけも結構忘れます。そしてそういう出会いの方が長く続いたりもします。そうでもないこともある。

印象的なのは青い似顔絵師として杉下さんを青く染めさせていただいたことで、この作品は僕の中で一つの指標になっています。うまく言えないんですが、何かよくわからないうちにすぐ完成したんですよ。そういう作品が稀にあります。あ、もう出来上がった、という感じ。描かされてしまった、という感じ。

それで、杉下さんと直接お会いしたいなぁと思っていたのもあって、この機会にこの作品をプレゼントしようと思って持って行きました。お店で目にした途端気に入ったコートを買いました。ほんでお会計の時に挨拶して、作品をお渡ししたら杉下さんすごく喜んでくれた。一緒に写真を撮りました。嬉しかったなぁ。杉下さんありがとうございました。また新しいことをやって行くんですね!

後日、感覚芸術家OKIRAM ATIHSONIKさん(以下、オキラムさん)の二人展に行って来た。キムラトモミさんという画家の方の作品とともに、オキラムさんの作品も並んでいる。ギャラリーえがくで開かれている「ふたつノ木futatunoki」。

僕は絵を、特に主に人の顔を描くので、オキラムさんのように絵も立体も言葉も音楽も(僕はセンテンスをやっているけど、絵と少し別の感覚を使っていると思う。少し距離がある)一つの空間に置けてしまう人に「へぇ〜」という感じがある。「俺とは違うものがあるなぁ」と。

オキラムさんの絵で使われている青は僕が好きな青だ。使っている画材は違うけど、好きな青。僕は青が好きなんだけど、好きじゃない青もある。青に罪はなく、そこにある青への気持ちが好きじゃないことがある。今目の前にある歯磨き粉の蓋の青とかね。この歯磨き粉は気に入ってるんやけど、蓋の青はいかん。愛がない。と思う。

オキラムさんは柔らかく、慎重に、でも勢いを持って言葉を選んで話してくれた。話せば話すほど違いが見えてくる。それはもちろん悪いことではない。言葉は切り分ける。統合するための言葉であっても、統合するということは分離することとは「違う」ということを明確にする。

オキラムさん、キムラトモミさん、ギャラリーのオーナーの福岡さん、ありがとうございました。刺激をいただきました。

タイから帰ってまだ一週間しか経ってないのだが、またタイに行きたくて仕方ない。もっとタイのことを知りたいし、もっとタイを味わいたい。

今回のタイ旅行は、「久しぶりの長期間の海外旅行」とか「初めての国」とは別のレイヤーや喜びがあった。
息が吸える場所があったんだと思った。水面に向かってもがいていたのは間違いじゃなかった。もちろん日常の閉塞感から抜け出せたという相対的な幸福感もあったけど、バンコクの高層ビルから見下ろす夜景やタイのアーティストの作品が飾られているギャラリーやムスリムの人たちが通うカオソーイ屋の美味しさやタイマッサージの気持ち良さには絶対的な価値があった。絶対的な価値とはつまり僕だけのもので、誰に証明する必要も本当はないもの。こうしてブログを書いたりタイで感じた色彩を青い似顔絵に込めたいと願ったりチェンマイの夕日をセンテンスの曲にしたいと思ったりする必要も本当はないもの。

それでも僕はまだエゴとのダンスを楽しみたいからこのまま生きるけどね。

新しい流れが始まりますよ。いきましょ!

正敏


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【告知】

京都発の2人組ロックバンド、センテンスの企画が4月7日に決定しました!

「畑とロック3」

日程:4月7日(日)
場所:西院ネガポジ
時間:開場 18:30 開演 19:30
出演:有本秀右(ex エンペラーめだか)
センテンスwith西村中毒
料金:前売り2000円 当日2300円

チケットの取り置きはsentence.info☆gmail.com(☆を@に変えてください)までお願いいたします。



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