久々に書いたブログ(2018.11.12) (正敏)
久々にブログを書く。
毎日毎日いろんなことがあって、これがあったから書くとか、あの時の気持ちを書こうとか、そういうことを考えているうちに次の出来事の波を全身で被って、さっき濡れた身体がまた濡れるので、むしろ立ち止まって書けない、そういう感じで毎日過ごしてます。
皆さんお元気ですか?人間元気じゃなくても、自分のペースで生きていけたらいいなと思う。
最近奥さんの薦めで千葉雅也さんの『勉強の哲学 来るべきバカのために』という本を読んでいます。すごく面白い。僕が子供の頃に感じていたことを、ものすごくわかりやすく、もっと高い場所から見下ろして言語化してくれていて、なるほどと思うことがたくさんあります。
そうそう、僕が結構こだわる語尾の統一、ですます調と言い切りがね、混在してるんです、この本。でもそれが全然気にならなかった。.あ、いいんだ、と思った。思ったです。ほんと。
僕、歌詞とかでもですね、ちょっと変な言葉遣いになってたりすると気になってもう音楽が聞けなくなるんです。でも僕が大好きなバンド、フジファブリックのClockという曲があって。
この曲の歌詞に
明日になればきっと 良くなるなんて希望 持てれるものならば とっくに持ってるよ
(フジファブリック「Clock」 作詞作曲:志村正彦)
というところがあって、「持てれる」という表現が、志村さんの生活・身体と心のあり方にとってリアルだったんだなぁと思えて、すっと聴けるんです。「持てれるものならば」と思うその感じ。
この本がある意味千葉さんの「うた」だから、それでいいのだと思うことと同じだなぁと思う。
もっとうたをうたおうと思う。語尾の統一とか言葉のリズムの美しさとか、そういうものは言葉の技術だけじゃなくて、うたごころからも生まれる。言葉をうたうことによって、結果的に蜃気楼みたいに立ち上がってくるものだと思う。そういう言葉をうたって踊っていきたい。
で、『勉強の哲学 来るべきバカのために』を読みながら、自分の年表を作って歴史的背景とともに自分のことを書き出す、というワークのようなものをやってみた。そうしたら色々と思うことがあった。概ね思っていたことなんだけど、やっぱり僕が今やっている仕事って、ほとんどが生まれ育った家・家族との関係の中にルーツがある。特に大きいのがおじいちゃん。
(さっきから掲載してる写真はもちろんうちの家じゃないです。奈良のくるみの木など)
おじいちゃんについて書いてみようかな。僕のおじいちゃんは地元ではまぁまぁ有名な人だった。僕の記憶では紫色のハーレー(?)かな、バイクに乗ってた。僕が物心ついた頃だから60代半ばだったと思う。
あと、おばあちゃん、つまり自分の奥さんと毎日喧嘩してた。喧嘩というか、半分怒鳴り合いが当たり前みたいなノリだった。「じゃかましいんじゃ!」「じゃかましいてどっちがじゃかましいんじゃ!」というやりとりが東の方(おじいちゃんとおばあちゃんの部屋は家族が集まる居間からみて東の方角にあったから東の方と呼んでいた)から聞こえてくるのが大体の朝の景色だった。
おじいちゃんは僕にはめちゃくちゃ優しかった。僕が小学生の中学年くらいまでは特に。僕はいつもおじいちゃんといた。
僕が子供の頃の最初の思い出は、おじいちゃんと一緒に船の絵を描いているところだ。それから、指を使って太鼓のリズムを叩く遊びを教えてもらっているところ。
絵を描いてはおじいちゃんに自慢し、指のリズム遊びでおじいちゃんに褒められる。それが僕の世界だった。
今も、僕はその世界の構造を元に生きている。と思う。
千葉さんの本のですます調と言い切りのことを持ち出して書いたけど、この本の面白さや本筋は全然別のところにあって、その一つが自分を壊すことについて、なのですが。
僕はおじいちゃんと一緒に作り上げたこの世界を壊していけるのだろうか。壊そうとするのだろうか。壊すのだろうか。壊すってなんだろうか。
そういうことをふと思うのです。今年僕は37歳になった。年齢で決める必要もないと思うけど、10年前とは違う。今僕は自分の世界をそれほどつまらないとは思わなくなった。
これからどんどん自分の世界を壊していきたい、とも思わない。そういうことはどっちでもいい、という感じだ。
千葉さんの本に書かれていたワークをから見えてきたものを今のところですがまとめると、
①おじいちゃんから受け継いだ「細かい作業」と「見てもらいたい欲求」が青い似顔絵師・センテンスのギタリストとしての自分に繋がった。
②落ち着ける場所に育ち、自閉的に成長したことが、青とギターと言葉のリズム感を楽しむための「言語の玩具的使用」を生み出した。
③体育会系的価値観・自力的価値観へのアンチテーゼとしての文化系的価値観・他力的価値観に惹かれ、それがスピリチュアリズムへの興味につながった。
という感じ。
久々にブログ書いて疲れたー。今日はこんな感じにします。
おやすみなさい。
正敏
お知らせ
〈青い年賀状・寒中見舞い・クリスマスカード〉
今年も残すところあと一ヶ月半くらいになりました。
今年は〈青い年賀状・寒中見舞い・クリスマスカード〉の作成を承ります。
既に入っている年内のイラスト仕事の関係で、限定10名までとさせていただきます。
似顔絵スタイルかイラストスタイルかを選んでいただけます。どちらも一件3,000円です。
ご希望の方はDMかメールでご連絡いただけましたら、やりとりしながら進めていきたいと思います。
※お渡しはデータのみとなります
サポートいただけましたら私たちの活動のために大切につかわせていただきます。