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タイ旅行の記録⑤ みんな行き先が曖昧な乗り合いバスの乗客なんだ。 (正敏)

サワッディークラップ!タイ旅行中の正敏です。まだ毎日更新している。すごすぎる。

信号待ちの車の間を縫ってパンやお菓子を売りに来る人たち。

買う人おった。(どういう乗り物?)

タイトルの言葉は、今朝、タイを案内してくれている親戚のおじさんとおばさんの車の中で浮かんで来ました。

乗り合いバスをタイでよく見かけるからイメージに出て来たんだと思うけれど、親戚のおじさんもおばさんも僕もまゆも、それぞれがそれぞれの行き先を曖昧に決めていて(あるいは決めないことを決めていて)、たまたま今同じ乗り合いバスに揺られているから、よく似たところを進んでいるんだと思います。

何かの拍子にぴょんと飛び降りることだってできる。だけど、このまま乗っていればどこかにはたどり着く。

bump of chickenの「乗車権」という曲があります。昔僕はあの曲をまっすぐ聞くことができなくて、収録されているアルバム「ユグドラシル」は大好きなんだけど、あの曲だけを飛ばして聞いていました。

僕はあの曲が身につまされすぎて聞けなかったんだと思います。歌詞を転載すると問題があるので、勝手な僕の解釈で言うと、あの曲は現代の日本の、特に都会「的」な価値観について歌っているんだと思います。

その価値観は、決して都会に住んでいるとか田舎に住んでいるとかで分けられるものではなくて、例えば「一見スローライフ」「ほんわかスピリチュアル」な人たちにだってしっかり埋め込まれている場合があります。自戒も込めて。

このバスに乗りたい!という欲求がこのバスに乗らなければ!という焦りに変わる。
乗れたけど、座れない。空席にカバンを置いている人に怒りが湧いて来る。

わかる、ものすごくわかるなぁと。

「まだスローライフできてない!」という焦り、なんて笑い話にもならない。
(それにしても「まだ○○できてないの!?」と言うような焦りの感情をベースに行動させるコピーや広告は、触れるとしんどくなるなぁ)

話がそれたけど「自分はまだバスに乗れてもいない」と思っている人がたくさんいるということだ、少なくとも「乗車権」という歌が生まれた頃の日本には。僕はbump of chickenの藤原基央さんは優れた作詞家だと思うので、彼が感じ取った当時の日本の空気がそれなんだろうなと考えている。実感もある。

だけど、バスに乗っていると思ったっていいじゃないか、と今日思ったんですよね。砂埃を上げて走る車、の合間を縫って走る3人乗りの女子高生バイカーを見て。
ふむ。彼女らは彼女らのバスに乗っているのだろうか。
わかんないけど、彼女ら自身が「乗っている」と思えば乗っているんだと思う。

初期設定を変えてしまって楽になるなら変えてしまおう。みんな行き先が曖昧な乗り合いバスの乗客なんだ。と。

夜、バンコクからチェンマイに移動。ホテルの近くをぶらついていたら明るいおばちゃんが声をかけて来るお店があった。

チェンマイはなんだか明るい。人がよく笑っていて声がでかい気がする。バンコクのエネルギッシュさが街自体がうごめいている感じだとすれば、チェンマイはのんびりした街で人がはしゃいでる感じ。何か関西っぽい。到着して数時間なのに勝手なことを言っている。

美味しかった。ジャンキーで味にパンチがある。明日からが楽しみだ。

近くのセブンイレブンの漫画の品揃え。タイの漫画事情、興味深い。

おやすみなさい、また明日。サワッディークラップ!


正敏

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【告知】

まゆと正敏のバンド、センテンスの企画が4月7日に決定しました!

「畑とロック3」

日程:4月7日(日)
場所:西院ネガポジ
時間:開場 18:30 開演 19:30
出演:有本秀右(ex エンペラーめだか)
センテンスwith西村中毒
料金:前売り2000円 当日2300円

チケットの取り置きはsentence.info☆gmail.com(☆を@に変えてください)までお願いいたします。


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