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朝、小田急線に乗っていた

先日、朝早くに新宿から成城学園前に向かうため小田急線の電車に乗っていた。

日曜だったので、車両は空いていた。 椅子に座ってうつらうつらしていた。 現実に戻ってきて、寝ぼけながら薄目開いたときに、一瞬不思議な光景を見た。 僕の正面に座っている女性の後ろの窓の外の景色が高速で流れていくように見えた。普通の事なんだけど、女性が移動しているのではなくて、後ろの景色が移動しているように見えた。

僕は全ての物事に表と裏があるという話が好きで、「有る」ということの裏にはそれと同じだけの「無い」が存在する。光と影。イヤヨイヤヨも好きの内。大きすぎるものには気づかない。自信の無い人の方が自分を大きく見せようとしていたり。

その理論に乗っかると、移動しているという表の事実が「有る」ということは、移動していないという裏の「無い」が存在するということになる。

移動すると周りの景色が変わり、速く進むとその逆方向にその分の力が体に加わる。 重力があるから上と下があって、時間が経つとその分、遠い距離を移動している。

なんかそんなような科学っぽい数学の文章問題っぽい暗黙のルールや情報が当たり前に存在していて、そのルールにのっとって身の回りの環境と現実に変化が起こっているだけで、 実は本当の自分はどこにも移動していないんじゃないか? という発想が少し実感を持って産まれた。

そして、だから何?って話。

日曜の朝、小田急線で宇宙の隙間に一瞬入り込んだような気がした話でした。

2018-03-06