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相手の心の奥底までは推し量れない〜けむたい姉とずるい妹

季節が巡って秋ドラマが始まった。
今クールで観てるドラマはこれ。

テレビ東京にて放送の「けむたい姉とずるい妹」。


⚫あらすじ


病気で亡くなった母の葬儀で、ほぼ音信不通だった妹のらんと再会を果たした姉のじゅん。しっかり者の立場を母に求められていたじゅんに対して、幼い頃から変わらず可愛らしいらん。正反対の性格の2人の間では、らんが姉じゅんの髪留めやカーディガン、おもちゃ、そしてじゅんが愛した男まで欲しいものはすべて奪って自分のものにする。再会した葬儀でもらんの夫になってしまったかつて愛した男も現れて…という一人の男を巡ったバッチバチの姉妹バトルが繰り広げられるドラマである。

たまたまYouTubeでオススメに出てきたのと、姉のじゅんを栗山千明さんが演じられるのと、奪い合いの発端になる律を演じる柳俊太郎さんのなんも読めないミステリアスな感じが気になって観てみたら…

続きが気になってしまってる状態である。

なんなら次回が待ちきれなくて現在TVerで配信中の1~3話を暇さえあれば垂れ流してる状況だ。

⚫3話までを永遠ループ視聴。何がそこまでさせてるの?


物語を俯瞰してみると既婚の一人の男を現妻と元カノが奪い合うって構図で、普段なら観ないジャンルなんだけど、3話までの物語展開がまず好みすぎたってのがでかい。

どこが好みかというと、1〜3話までにメインのじゅんとらん、そして律の表には出せない過去や心情を各話語らせてるところ。ここがずるい。3話の時点で、私はこの3人を表面上でしか観てないことを痛感させられる。

本来なら主人公のじゅん視点かららんに昔と変わらずに振り回されて、そして再会した愛した男である律の態度や言動に振り回されつつも関係を進めて言ってしまうやきもきした展開が来るのかと思いきや、そう簡単には行かない。

姉も妹も律にもそんな言動や行動、態度にも理由があって、そうせざるを得ないもどかしさを抱えている。その繊細な描写を余すことなく映し出す構成に「みんなしあわせになれ!!」としか思わない作品だったのだ。

1話はじゅんの心の内が明かされて、律からの爆弾が投下されてじゅんの心の内を知ってしまった身からすると「これからどうなっちゃうの〜」という気持ちと「じゅんから律を奪ったらんも今更じゅんを揺さぶってくる律も許せん💢💢」で揺さぶられた。

2話では姉を振り回すらんの心情が語られて、何故そこまでして姉のものを奪ってきたのかの核心に迫っていく。幼い頃の傷からそうなってしまった妹の行動の真意とその裏で時が止まったままだったのに一歩関係が進んでしまった律とじゅん。
2話が終わった時点では「律はなにフラフラやってんだよ💢💢」の感情一択。

そうして迎えた3話ではまさかの律の過去と心情が明かされたのだ。「律が悪いじゃんかよ💢💢」と思っていた自分を殴りたくなるほどの律の過去とじゅんに対する想いに触れて、そして堕ちてくじゅんと律の関係に「なんだよ…なんなんだよ…なんでそんなにぐちゃぐちゃにこじれてんだよ…とりあえず律ごめん…」と嘆かざるをえなかった。


⚫これからどうなっちゃうの〜とみんな幸せになって欲しいの狭間で揺れて


総じて各話、それぞれのメインの3人の心に触れてガンガン揺さぶられての今である。一方的な視点でのやきもき、ではなくそれぞれの心の内を知ったからこその現実の捻れのもどかしさを抱えさせられる。ほんとに辛い。

3人は私たちが覗いてるそれぞれが秘めてる心の内を知らない。表面上の気持ちを隠した言動や態度にそれぞれがかき乱されていく。いっそのこと近所のおばちゃんとなって「アンタのことこう思ってんだよ!!」とか「昔にこういうことがあってさ!!」て1人ずつ説明に回りたい。ぐちゃぐちゃに絡まった糸を綺麗に丁寧にほどいていきたい。任せて貰えるなら任せて欲しい。やってやりたい。そこまで思わせてくれる。


気軽に見始めた秋ドラマだったのに「これからどうなっちゃうの〜!?!」と「みんな丸く収まって幸せであれ!!」の2つの感情を抱えてこれから過ごすことになってしまった。


これからの展開に目が離せない。

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