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あと一歩の勇気をだした先に、彼女がまっている ~大学には『げんしけん』のような生活があると思っている君へ~

「大学に行けば『げんしけん』みたいな生活があって、彼女は自然にできるもんだと思ってたんだよなぁ…」

5年ほど前、当時25歳になる友人が呟いたセリフだ。

先日、様子のオカシイ男子校出身者は努力しろという記事を書いたが、今回は「努力はしてるけど彼女ができないオタクたち」に向けて、書こうと思う。

先に彼の結果を言うと、「大学には『げんしけん』のような青春はあった。だが彼女はできなかった」だ。

耳の痛い話も出てくるかもしれないが、以前友人とした話である。思い当たる人は「あるオタクの話」だと思って、読んでいって欲しい。

「げんしけん」の学生生活は、確かに夢であった

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まず最初に伝えたいこととして、僕は彼女がいない君を責めたり、後悔させたり、僕が結婚できたことを自慢したいわけではない。偉そうにアドバイスをしたいわけでもない。僕はただ君に、何年後かに後悔をしないように、友と話し合った内容をフィードバックできたらと思っているだけだ。不可能なことだが、大学に入った当時の彼に、ケース事例としてこの話をしたかった。

諸君は漫画「げんしけん」をご存知だろうか。月刊アフタヌーンで2002~06年まで連載していた漫画である。ザックリあらすじをいうと、架空の大学サークル「現代視覚文化研究会(通称:げんしけん)」に所属するオタクたちが、オタク活動をしながらもワイワイきゃっきゃする恋愛コメディ漫画だ。今年31歳になる筆者と友人は、大学入学が'07年だから、高校時代にモロ読んできた世代といえる。

いちご100%のような「歩けばオッパイに当たり、四方八方から告白されるような世界」は存在しないと分かっていても、げんしけんの「なんやかんやオタクでも恋愛ができる世界」は”もしやこれなら俺でもイケるんじゃないか”と絶妙に期待させる妙があった。

この漫画を読み漁った高校時代の友人は、コミケなどのオタクカルチャーに憧れ東京の大学を目指した。

彼女ができないのは努力不足ではない

東北出身の彼の高校時代は、スキーと漫画に明け暮れる日を過ごし、共学ながら彼女はできなかった。地元では漫画を読む友人も少なく、若干いじられキャラなのもあり、心機一転を図り東京の大学に進学した。

当初は漫画研究会かアニメ研究会への入会を考えていた彼だが、イケてそうな音楽サークルに入会しベースを担当した。卑屈ながら持ち前の明るい性格と、細かいことにも気が回ることから、サークルでは人気者だった。高身長のイケメンではないが、デブでもブ男でもない彼は、ファッションにも気を使いイイ感じだった。要するに彼は”努力”をしたのだ。

だが、大学を卒業するまでの4年間、とうとう彼に彼女はできなかった。もちろん彼は彼女を作ろうとしたし、好きな女子もいた。彼の周りの友人達も彼をサポートし応援した。だが、叶わなかった。

それから数年が経ち、冒頭の25歳の頃に戻る。その時の話し合いで、当時足りなかったのものは「あと一歩の勇気」であったと結論づいた。

漫画キャラクターだって勇気を出している

「大学に行けば『げんしけん』みたいな生活があって、彼女は自然にできるもんだと思ってた」という冒頭のセリフに戻ろう。このセリフは半分あっていて、半分見当違いのことを言っていると、感の良い読者は分かってくれたかもしれない。

彼の入ったサークルは夏にはBBQ、冬にはスノボと青春イベントが多かった。男女比も1対1で申し分ない。大学に入学した彼は、漫画以上の青春を楽しんだのだ。つまり、セリフの前半は叶えているのである。

一方後半は、げんしけんのキャラクターが交際まで葛藤や決断をしているのを、彼は忘れていたのだ。漫画のキャラクターですら勇気を出しているのだから、現実で勇気を出さずに彼女を作ることは無論ムリな話なのである。

周りの友人は彼に対し「おまえはメンクイだ」と言ったが、違うのである。彼は妥協していたのではなく、勇気が出せなかったのだ。彼女が欲しいなら、もう一歩の勇気を出すしかなかったのだ。

勇気があれば、妥協もしなくていい

彼の言い訳は「オタクの童貞はメンクイが多い」だ。彼のプライドが高いのもあるが、一緒に内省を進めていくと「”俺は妥協しない”と言っている間は行動しなくてすむと」いう結論に至った。

彼との話にも出てきたのが、現実世界でプライド高いブ男のオタクにかわいい彼女がいるという不思議な体験である。イライラ案件でありつつ、夢のあるカップルで嫌いになれないのだが、その彼と友人との違いは「肝心な場面で勇気を出して行動に至ったか否か」につきるのだ。もちろん、かわいい彼女は行動したことによる結果である。

だからこれを読んでいる君は、オタクでも、プライドが高くても、メンクイでも全然問題ない。彼女を作るのにそれらは関係なく、君に足りないのはただ「勇気」だけなんだ

君にも気になる可愛い女子の1人や2人くらいいると思う。ただ遠くから見ているだけではなく、勇気を出して行動してみようじゃないか。

勇気とは生き方だ!ひねり出そう!

では最後に「勇気の出し方」について考えてみよう。

そもそも「勇気を出す」ということは『生き方』である。君は今後生きるうえで、勇気を出して決断する場面がたくさん出てくる。もちろん勇気を出さなくても生きることはできるが、その場合は確実に後悔が待っているのを覚えていて欲しい。

そこで、もとより勇気が出にくい人はどうすればよいか。そういった人には、「やった後悔よりやらない後悔が大きい」という言葉を贈ろう。

君も思い当たるはずだ。「あの時話しかけていれば…」「あの時、呼び止めていれば…」「あの時、告白をしていれば…」と。わかると思うが、そういった後悔の念は、どんどん大きくなるのである。

僕の友人も大学当時の「やらなかったこと」を後悔していた。それは漫画のキャクターも同じだし、振り返って僕も同じだ。みんなが通る道である。大丈夫だ。大事なのは次に「あと一歩の勇気」を踏み出せるかどうかだ。

さぁ勇気を出そう。漫画だって勇気を出しているんだ。後悔をするぐらいなら、一歩を踏み出そう!!!

記事:アカ ヨシロウ
編集:ホン サチ

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