こんなお父さんはイヤだ2

こんなお父さんはイヤだ

今回のかきあつめのテーマは「父の日」だ。いろいろ考えてみたものの、全然構想が思いつかない。途方に暮れたので、映画「ボーダーライン」を観て心を落ち着かせることにした。

【あらすじ】
優秀なFBI捜査官のケイト(エミリー・ブラント)は、メキシコ麻薬カルテルの全滅を目的とした部隊に入り、特別捜査官(ジョシュ・ブローリン)のもとで極秘任務に就く。ケイトは早速、謎めいたコロンビア人(ベニチオ・デル・トロ)と共に国境付近の捜査を開始。人が次々と亡くなる現実を突きつけられたケイトは……。(Yahoo映画より)

ジョシュ・ブローリンとベニチオ・デル・トロが出演する胃もたれするような映画だが、デル・トロ演じるアレハンドロがかっこよくて好きなのだ。

家族を殺され復讐に燃えるアレハンドロ。マフィアから生き延びるために日本人には想像できない過去があったのだろう。エミリー・ブラント演じるエリートFBI捜査官ケイトに「君は私の大事な人に似ている」と発言する時の眼はどこか父性を感じる。

アレハンドロはケイトに”全ては法規の範囲内でおこなわれた”という内容でサインをさせる。ケイトが承諾できないとサインを断ると、アレハンドロは銃口を向け、「君は自殺することになる」と言うのだ。

この後の彼女の選択は伏せておくが、ズーンとくる最後がサイコーだ。あぁアレハンドロ。銃の扱いが上手く、冷徹で、けどイザって時には駆けつけてくれる、家族の復讐に燃えるナイスミドル。うーん、かっこいい。

けど、彼がホントのお父さんだったら、嫌だなぁ。

グッドフェローズを観る

心は落ち着いたが、「父の日」をテーマに考える映画ではなかったと内省。うーん、お父さんなぁー。特に書くことねぇなぁ~~~。

なんだかモヤモヤしてきたので、心が浄化される映画「グッドフェローズ」を観ることにした。

主人公ヘンリーは少年時代からマフィアの世界に憧れていた。
彼はある日、地元のボスのポーリーのもとで働くことになり、ついにその世界へ足を踏み入れた。こうして、先輩のジミーやトミーから仕事のイロハを学び、ギャング "グッドフェローズ"として成長していく。
やがてカレンという女性と結婚し、自分の家庭も築くヘンリー。しかし、ジミーらと犯行に及んだ空港での大金強奪事件をきっかけに、ヘンリーの人生に狂いが生じ始める。仲間が事件の証拠を揉み消す中、FBIに目をつけられたヘンリーは、組織に関するあらゆる証言を迫られていくのだが…。
ちょっと辛口な映画レビューより)

主人公ヘンリーのマフィアへの成り上がりと、薬物中毒になって落ちぶれていくサマ、あぁなんて心が浄化されるんだ。(最高だぁ)

ヘンリー役のレイ・リオッタのおちぶれ演技がイイんだよなぁ。やってる悪事が派手になりだして、マフィアにも警察にも目をつけられだすんだけど、警察に捕まる際に「(マフィアはすぐ殺すから)デカで命拾いした」と考えるところとか、どっぷり浸かっちゃってる感じが出ててイイ。

警察に捕まった後も、マフィアの仲間に殺されるのを怖がるんだよなあ。まぁ自分がそれまで関わってきたから、どーいう性質かがわかってのことなんだろう。

釈放された後も、隠し持っていた最後の麻薬が、発覚を恐れた妻に捨てられていたことを知り絶望する。夫婦で泣きく崩れる姿に「薬物、ダメ、絶対!」の文字が頭をよぎる。

こんなポンコツのヤク中オジサンであるレイ・リオッタであるが、若い頃はなかなかの美青年であることをフォローしとこう。

けどまぁ冷静に考えたら、どれだけ男前で権力と金を持ってるナイスミドルでも、彼がホントのお父さんだったら嫌だよねー。

ジャッキー・コーガンでレイ・リオッタのボコボコの姿を鑑賞

あぁ、グッドフェローズはいい映画だった。心は浄化された。よし、作業に入ろう!

あぁけどなんだ、作業を始める前にレイ・リオッタがボコボコにされる映画「ジャッキー・コーガン」を観て活力をつけよう。

「優しく、殺す」をモットーにする殺し屋ジャッキー(ブラッド・ピット)は、「ドライバー」と呼ばれるエージェント(リチャード・ジェンキンス)から、賭博場強盗の黒幕を捜索する依頼を受ける。ジャッキーは前科のあるマーキー(レイ・リオッタ)を探し出すが、実際に強盗を仕組んだのは別の悪党3人組であることが発覚。さまざまな思惑が交錯するなか、ジャッキーは事件にかかわった人間を皆殺しにすることを決める。(映画.comより)

主人公であるブラット・ピットもいいんだけど、今日はレイ・リオッタの迫真のボコられシーンをみて元気になろう。

裏賭博で自身が胴元のときに強盗がきてしまったリオッタたん。このままだと自身も、強盗にきたチンピラも殺されるぞと諭すのだが、賭博をしていた全員の金が盗まれてしまう。

後日、強盗計画を立てたと疑われたリオッタたんは、チンピラにボコボコにされるのである。

うおおおー、演出と撮り方もカッコいいが、リオッタたんのゲロ吐きながら耐える姿に感動して涙がちょちょぎれる。あぁリオッタたんもチンピラさんも、こうやって毎日がんばって仕事をしているんだなぁ。

まぁけど、やっぱり、ホントのお父さんだったら嫌だよね

こんなお父さんはイヤだ

ということで、この度「父の日」をテーマにナイスミドルが出演する映画を3本鑑賞し、『お父さんにやってもらいたくない事』についての考察を行った。結論は以下の通りである。

【結論】お父さんにやってもらいたくないこと
①銃口を向ける
②薬物に手を出す
③裏賭博で強盗される

当てはまるお父さんは嫌がられている可能性が高いと予想されるが、いかがだろうか。

もし子供に嫌がられたくない場合は、今回取り上げた映画を親子で鑑賞し、学んでみてもいいかもしれない。一緒に鑑賞することで「あぁこんなマフィアがお父さんでなくてよかった。お父さんは偉大だ!大好き!!!」となる可能性も無きにしもあらずといえよう。(自己責任でお願いしたい。)

また、上記3点に心当たりがあるものは、早めに止めることを推奨しよう。この手の映画は常々「死」か「バットエンド」がオチなので、ね。

以上。

記事:アカ ヨシロウ
編集:円(えん)

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