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ゲームから人工知能まで網羅する、こだわりのカリキュラム

by 清水亮

秋葉原プログラミング教室のカリキュラムは、私の個人的な経験がもとになっています。

私自身が子供の頃興味を持っていたこと、学んだ順番、わくわくしたこと、そうした経験がもとになって、今のカリキュラムとなっています。

最初の最初は、キャラクターが動くところから始めます。

これは、キャラクターが動く、というごく簡単なことができるだけで嬉しいからです。ちなみに、私が子供の頃は、キャラクターを動かす、というところまでたどり着くだけで軽く一か月は必要でした。今はコンピュータが高性能になっているので、そんな苦労はいりません。

キャラクターが登場したら、オブジェクト指向の基礎的な概念を難しい専門用語を使わずに覚えます。また、イベント駆動(イベントドリブン)型のプログラミングもこの段階でまず触れます。

この教室のカリキュラムは、「触れてみて、感覚をつかんで、そのあと理論を理解する」という構成になっています。簡単なブロック型の言語から始めて、次に本格的なテキストベースのJavaScript言語に移行するのもそうした意図からです。

それからシューティングゲームを開発します。

シューティングゲームはひとつの宇宙です。
それを作り出す喜びは非常に大きなものです。
まるで神様になったような気分で、さまざまなキャラクターを登場させ、演出し、遊びます。

シューティングゲームを作る過程で、ベクトルや三角関数の基礎的な使い方を学びます。

そしてそれがいかに便利なものかを体験的に理解します。

そのあと、さまざまなゲームやツールを作ります。ストップウォッチやチャットのようなものもあれば、3Dシューティングゲームや物理シミュレーションを使ったゲームの作り方も学びます。

どれもこれも私が子供の頃に作ったものや、作りたかったものです。

最後にアソシアトロンというニューラルネットワークの作り方を学びます。

これは今現在、よく使われているようなディープラーニングと詳細は異なりますが、原理は似たものです。

JavaScriptでニューラルネットワークまで作って、一通りのコースが終わります。

私自身が6歳から16歳ころまで、自分で体験し、学んだ10年分の知識を学ぶことができます。

17歳のときに私は雑誌で連載を持つ、いわばプロのプログラマーになりました。つまりこのカリキュラムというのは、私自身のアマチュアとしての集大成なのです。

さらにその先には、Pythonへの道を用意してあります。

JavaScriptと同じ感覚でプログラミングできるenchant.pyという環境から始まり、Webサービスの開発やディープラーニングへと進むことを想定しています。

私自身がプログラミングとともに成長してきたからこそ、こうしたカリキュラムを作ることができました。

ぜひたくさんの子供たちにプログラミングの楽しさを知ってほしいと願っています。


▪️筆者プロフィール:清水亮
株式会社UEIエデュケーションズ会長。ギリア株式会社代表取締役社長。2004年度の独立行政法人情報処理推進機構により天才プログラマー/スーパークリエイターとして認定を受け、自らもコーディングし日々深層学習を研究している。深層学習GUI環境CSLAIERを開発し、近年は深層学習を中心とした分野を重点的に研究し、AIの社会実装などにとりくむ。著書に「はじめての深層学習プログラミング」「よくわかる人工知能」など。
ギリア株式会社 https://ghelia.com
秋葉原プログラミング教室 https://www.akiba-programming-school.comニコニコニコ生放送:公式チャンネル「電脳空間カウボーイズZZ」http://ch.nicovideo.jp/akiba-cyberspacecowboys
毎火曜〜金曜 12:00〜(ランチのお供に放送中)


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