習いたての俳句

「2023冬から夏」

  大根の輪切り千切り冬瑞し

  山椿散らばる路をとぼとぼと

  鎮南山今年生まれのメジロ鳴く

  菜の花に送りおくられ土手を行く

  啓蟄や何か蠢く足の裏 

  まばたきの合間に花は葉に変わり

  少しだけ寄り道しよう春の宵

  履歴書を書く女子もいて春のカフェ

  新緑や赤子すやすや乳母車

  ひとり居の老女の庭の木香薔薇  

  夏帽子去年の疲れを溜めたまま

  蝶のため野アザミ一本そのままに

  紫陽花や長き不在の古家守り

  初茄子いちばん好きなしぎ焼きで

  登山靴結びなおして下山かな

  夏祭り団地の広場に神も来て

  青田分け電車は行くよ宇佐平野

  雷鳥の声もくぐもる常念岳

  

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