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"嫉妬"を大切に扱う【成長の種になるもの】

僕は「嫉妬」という感情をポジティブに捉えている。

一般的に「嫉妬」はネガティブなことだと思われがちだが、誰かを「羨ましい」と思えることは、自分の可能性に対する期待だと思うからだ。
あまりにも遠い存在に対して、つまり自分が同様のものを得られないと感じている場合は嫉妬しないのではないか。

そしてこの嫉妬という感情、自分の可能性を信じていること(無意識であれ)により生じる感情は、学習・能力開発において非常に重要なものだ。

しかし、嫉妬への対応の仕方を間違えるとそれはまったく別の影響を僕らにもたらす。

今日はそんな「嫉妬」との向き合い方について考えてみた。

「嫉妬」は心理学的には嫉妬(Jealousy)と羨望(Envy)に分けられるが、日本語においては両方の意味を文脈で使い分けられる。Jealousyは三者間、Envyは二者間で生まれる感情とされるが、このnoteでは厳密な区別はしないことにする。

嫉妬の条件

人が誰かに対して嫉妬する時、ある"ものさし"において、自分が相手より劣っていると考えているはずだ。
自分にないものを持っている相手に対して、僕らは嫉妬する。

しかしそれは自分が欲しいと思い、そして得られると思っているもの限定される。

あなたはエリザベス女王の立場に対して嫉妬を得るだろうか?

得るのだとすれば、あなたは女王になりたいのかもしれない。

とにかく、あなた嫉妬の感情を得た時、「対象(相手)」と「ものさし」が存在し、その「ものさし」において「相手」に劣っているのだ。

嫉妬を得た時に考えたい3つのこと

嫉妬という感情に振り回されないために考えたいことを3つ挙げてみた。

① その嫉妬の構造を知る
② 相手がそれを得るに至ったプロセスを考える
③ 自分を知る

① その嫉妬の構造を知る

まずはその「嫉妬の構造」、上で述べた「対象(相手)」と「ものさし」をよく知ろう。

特に大事なのは「ものさし」だ。

エリザベス女王に対して嫉妬している場合。

「豊かさ」「教養」「美しさ」「権力」「王家」「認知度」「支持」など多くのものさしが存在している。

そしてこれらの「ものさし」は意識しなければ意外と勘違いしやすい。

テニスが上手い先輩に対して、「テニスの上手さ」に嫉妬している。しかしよくよく分析してみれば「モテ度」に嫉妬していたのかもしれない。

ここを間違うと本来抱えなくてよかったストレスに悩まされることになる。
(上の例なら、好きな人と付き合うことができれば解消するはずなのに、ストレスの結果テニスでスランプになるかもしれない。)

② 相手がそれを得るに至ったプロセスを考える

「ものさし」を正確に掴んだら次に考えたいのは「相手が自分より優れている理由、その背景、プロセス」だ。

その相手は生まれたときからそれを得ていたのだろうか?

同い年の大学生がバリバリにプログラミングで仕事をとっている。しかし彼(彼女)は高校生の頃からプログラミングを学んでいたのかもしれない。

とにかく、相手の背景を知ろうとすることだ。

ポイントは、「ものさしにおける優劣」が固定的・先天的なものだと考えないようにすること。

そうなってしまえば、嫉妬の炎を学習や能力開発に活かすことができない。ただ身を焦がしてくだけだ。

③ 自分を知る

最後に、自分を知ること。

嫉妬の感情は自分と相手の対比によって生まれる。
ここまでは相手を分析してきた。

最後にあらためて自分を分析してみよう。

なぜ自分はその相手に嫉妬しているのか?
自分は何を求めているのか?
相手に対して自分はどうなのか?(*自分に対して相手はどうなのか、とは似て非なる問い)

嫉妬と向き合い、成長する

嫉妬はどう考えても成長の源泉だ。

しかしそれは火に似ている。

上手く使えば様々なことに応用できるし、その火力はあなたの人生を何倍にもしてくれる。

しかし取扱いを間違えば、火傷を負うだろう。

嫉妬との向き合い方。
自分を諦めていないのなら、学んでおきたい。

学習のアーティストを目指してます。学習ノウハウの体系化・学習体験のコンテンツ化を通して、学習者のレベルアップを手伝います。現状、お金よりも応援がほしい。