見出し画像

犬って何だろう?Part2

こんにちわ。今回は以前まとめていた犬猫の違いPart2として、発情周期と疾患についてまとめていこうと思います。ヒトとイヌ、そして猫では性周期が全く異なります。今回は犬を中心にお話していきたいと思います。

雌イヌの発情周期とは

雌イヌの発情周期は季節に関係なく、平均7ヶ月(約4-12ヶ月)と長いために年に1-2回ほど陰部からの出血が認められます。犬の場合は発情周期を「発情前期」「発情期」「発情休止期」「無発情期」の4つに分けられます。
・発情前期:血様粘液の漏出から平均8日間(約3-17日)続く
・発情期:交尾を許容する時期で、おりものは褐色になり量が減る
・発情休止期:発達した黄体の時期で約2-3ヶ月続く
・無発情期:卵巣機能が停止している時期で約4-8か月と長い

雌イヌに多い病気

この犬の特徴的な性周期の結果、起こりやすい病気として子宮蓄膿症が挙げられます。
子宮蓄膿症とは子宮の中に膿が貯留する病気です。原因としては、肛門周囲や膣内の細菌が子宮へ侵入するために感染が起こるとされ、特にイヌは黄体期が長いことが要因とされています。(次回お話しますが、猫では発情周期が全く異なるため、基本的に黄体期が少なく、子宮蓄膿症の発症はまれとされています。)この病気は状態にもよりますが、お腹の中(つまり、子宮の中)で細菌が増えている状態であり、緊急的に子宮を摘出する手術が必要となります。(内科療法も実施可能ですが、再発率が高いとされています。)
妊娠をご検討されていない場合には、避妊手術を行っておくことでこの病気を予防することができるのです。

他にも、社会性動物である犬の場合、妊娠していないにも関わらず乳腺の腫大や営巣行動などを行ってしまう「偽妊娠」なども報告されています。詳しい発症機序はいまだ不明ですが、かつて群れで子育てしていた頃に他の犬の子供を世話できるようにするためでは、と考えられています。(この疾患は飼い主様が許容できる場合には無治療になります。)

イヌという動物がヒトともネコとも違うことを知れば、病気を理解するのに役立ち、さらに予防することもできます。身近な家族ですが、もともとの動物としての生体を理解しておくことも大切なことなのです(^_-)-☆

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?