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学生インタビュー98!加藤人識さん


🕊出展作品🕊

『dia_logos -地形・流れ山とアクティビティの対話による随意的空間の創造-』/加藤人識
スチレンボード、電線、紙、アクリル板、発泡スチロール

紀元前466年_鳥海山で大規模な山体崩壊が発生する
崩壊した堆積物は、仁賀保地区 象潟 ・金浦・平沢の広域にわたり無数の『流れ山』という地形を生み出した。
現在、無数に分布する『流れ山』は、都市開発における区画整理において、異物として認識されている。
自然現象によって発生した遺物である『流れ山』が、
従来の都市計画に、誤動作を呼び起こし、仁賀保地区に暮らす住民に能動的に活動できる空間に生まれ変わる。


🕊 学生インタビュー98🕊
景観デザイン専攻 加藤人識さんにインタビュー!

加藤人識

──どのようなものを研究、制作していますか?

にかほ市の流れ山と暮らしの繋がりを考えた、町の設計をしています。

──制作活動をするうえで大事にしていることはありますか?

にかほ市周辺にある特殊地形の「流れ山」は、現状は神社や墓といった普段あまり人が寄り付かない場所になっています。
流れ山の地形と人の振る舞いの繋がりを見つけて、新しいまちの風景を作ることを考えています。

──卒業制作ではどのようなものを制作しますか。

図面制作と模型制作

──大学入学前と比べて、自分自身が変わったと感じるところはありますか。

行動力

──大学生活の中で印象的だった出来事を教えてください。

留年が初めて決まった時

──最後に一言お願いします!

卒業してやります。




【作品・制作物】

「本の繭」

このアートスペースは、ボルヘスの無限性を考えるスペースである。1日を表すグラフでは、時間を周期的に描いている。これは、現代の人の時間に対する思想が強く現れていると思う。時間が周期的に回っていると考えることで 1日や、1年の計画が立てやすく効率的に何かをすることができる。だが同時に、この考えから時間を周期的に考えすぎて「マンネリ化」という言葉が生まれている。これは、実際に生きている 1秒1秒を蔑ろにしている言葉で現代の人は効率化や未来の計画を考えるあまり時間を粗末に考えていると言える。このアートスペースは、現代社会の周期的な時間に反し区切りの存在しない変化し続ける時間が流れる異空間にする。





「garden flame」

1,湧き水のまち
新屋は、羽州浜街道の初めの宿場町として発達していった。
砂丘から出でる湧水をもとに「醤油・酒・しょっつる・うどん」など飲食の産業が発達し「秋田の台所」とも呼ばれた。酒などを家業としている家も残っており、昔の地域社会圏の名残の強いまちと言える。
現在は、湧き水の水質が悪化して昔のように湧き水を中心にした地域社会圏の形成は難しくなってきている。
2,大学を湧水の水源に
新屋は他の地方と同じように、昔の商店街で生まれていたコミュニティーがなくなり住民同士の関係が薄くなっている。
現在、新屋の特徴の一つとして秋田公立美術大学がある。大学の学生がまちに住み、地域で活動することで町全体が一つに纏まり新たな地域社会圏をうむ。
3,持続性
学生は、4年間で街を離れることが多い。そのため住宅自体の持続性を考えると老夫婦が主体となって地域に参加することが必要である。
4,菜園を中心にした住宅
住宅の「閾」として菜園をおくことで老夫婦中心の地域に開く住宅を提案する。
5,回遊性を持った平面配置
一階部分に食堂、二階部分に書室やアトリエを配置したが全ての空間につながりを階段の傾斜の操作によって持たせた。
6,住居空間に取り込んだ菜園
菜園には様々なアクティビティが発生する。
住民同士のコミュニティを促すため、各居住の「スキマ」に菜園を入れ込んだ。




「tategu」

空き家の利活用を考えた屋台。
4辺に分解できる屋台は、それぞれ日本建築の建具に収まる。
上方では、季節によって建具のしつらいを変える「建具替え」という文化がある。
この屋台は、生活者のアクテビティの変化により屋台と建具と形態を変化し空き家・古民家の生活を豊かにする。

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