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学生インタビュー79!吉永彩乃さん

🕊出展作品🕊
『つながる菓子皿』吉永彩乃

木の特質である木目の表情に着目して欲しいと考え、木目の連続性、形の連続性を意識した、和菓子を乗せる菓子皿を制作しました。繋げた時の形と、一つひとつの形の印象の違いも感じられるようにしました。また、美しい所作を導き出すような形を研究し、指先を伸ばし、両手で丁寧に持ち上げ、優しく包み込むように持てるような、手に馴染む形にしました。これを使った人が、木目の表情を楽しみながら、丁寧な時間を過ごせるようになればいいと思い制作しました。木や形、同じ皿を使って一緒にお茶をする人との繋がりを感じて欲しいです。



🕊学生インタビュー79🕊
ものづくりデザイン専攻 吉永彩乃さんにインタビュー!

吉永彩乃


——どのようなものを研究、制作していますか?

私は木工をしていて、木にしかない模様である木目の表情を上手く引き出せるような作品や、木工の伝統的な技法である指物を応用させた作品などを制作しています。木の特質や技法を最大限に活かせるよう、形の工夫をしたり、普通あまりやられていないことを自分なりにやってみたりして、木の新たな可能性を探っています。

——制作活動をするうえで大事にしていることはありますか?

より多くの人に共感して貰えるような作品を心がけています。自分が思う美しい形が、他の人にとっても美しいと思えるような形であったり、使う人にどうなって欲しいかを考え、それを導くような形を工夫をしたり、客観的に見ることも大事にしています。また、なぜその形にしたのか、全ての部分においてしっかり根拠を持てるようにすることで、自信を持って作品を完成させられるように心がけています。

——卒業制作ではどのようなものを制作しますか?

特に木目の良さを表現したいと考え、木目の面白さや表情、繋がりを感じて貰えるような、和菓子を乗せる菓子皿を制作しています。また、美しい所作を導き出すような形も研究しており、以上の 2 つの要素を上手く組み合わせて、自分やその他の使う人が満足の出来る形を見つけ、丁寧に制作して行きたいです。

——大学入学前と比べて、自分自身が変わったと感じるところはありますか?

入学前は頭が固く、型にはまったことしか出来なかった私ですが、入学し、多くの様々な体験を重ねてきたことで、少しずつですが、視野が広がり、視点も増え、柔軟に物事を考える事ができるようになりました。また、一人暮らしを始めたことで、自立して生活出来る力も付き、将来への自信にも繋がっていると思います。家族からは、内面的に丸くなったと言われました。

——大学生活の中で印象的だった出来事を教えてください。

コロナがちょうど流行り始めた頃に入学し、入学式も出来ず、学校が始まるのも遅く、家からも出られずで、空白の 1 年を過ごしたことです。学校に行けないので友達も出来ず、想像してた大学生活も送れずと、とにかく何も出来なかったな〜と、良くない意味で印象的でした。家族や地元の友達に支えられ何とか乗り越えられました。

——最後に一言お願いします!

卒業制作では、自分でも使いたいと思えるもの、他の人にも欲しい、使いたいと思って貰えるようなものを目指して、丁寧に丁寧に制作を頑張っていきたいです。 4 年間で学んで身につけてきた力を全て発揮出来るように、自信を持って展示出来るように頑張ります!仲間の作品もとても楽しみにしています。


【作品・制作物】

「技術習得のための課題」
素材:栓、チーク、朴


「木目を楽しむ菓子皿」
素材:栓


「繋がる指物」
素材:栓

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