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呼吸の仕方

調息とか息吹とか、独立した技術みたいになってるけど…
やってる事は「息を吐いて、吸う」
これ以上考える事でもないと思うんだけどね?

…うん、あらゆる所から総攻撃くらいそうな出だしだな?w


だって、ねえ…?
「呼吸」を「応用して」その他の運動や心理、健康に役立てましょう、というのがその人たちの言い分で。
(オカルト関係は、そこの部分を抜いて「あらふしぎ!」とやって人を引き付けてる…ようにしか見えない)

「呼吸の仕方を気をつける」というのは、みな一緒なのよ。

ただ、動物や鳥、人など色々…各自特性に応じたリズムやタイミングで刻んでいる。
その集団の中でも、上手い下手があって個性になってるだけだし。
優れた能力を持つ動物を、素直に真似てみるというのもトーテミズムに近いけど、それもありだとは思う。


それはともかく。

私が最初習ったのは、
「鼻からお腹を膨らませて一気に吸い込み」
「腹筋とお尻を締めて吐いていく」
というもの。

吐き切ったら、腹筋でくっ!くっ!と絞り切った後、またお腹膨らませて吸い込むとも言われたけど、それはそこの流派のやり方。
体を活性化させて、困難な状況を乗り越える…などと言ってたけど。
それは後付けで、流派の特色として披露するためのアピールだよ

実際、デモンストレーション前に気合入れたりで使ってはいたけど、組手の際中そんな事やっとられんし。
そういう意味では、横隔膜や腹圧を高めて内部を鍛錬したり、心理的なコンセントレーションの組み立てに使ってたんだね。

これを上手くやろうとすると、自然と背筋も伸びるし顎も引けて腰も立ち重心が定まる。
当り前よね、生き物として自然な体勢でないとできるわけない。
この辺、呼吸法がヨガや整体方面で使われてる理由だろうね。


コツとして自分の経験で書いておくと、
「喉を締めない」
くぁーー!!と喉を締めて呼気を調節する所を時折見かけるんだけど。
異様な迫力出せるし、必死さを伝えてるのかもしれないけど…
息、止ってるで?
その時点で咄嗟の動き無理でしょ。
個人的には、叩かれた時に喉締めてると、衝撃逃がすとこ無くて尚更ダメージ入りやすくなるんだけど。
ミットの空気穴みたいに、抜け道無いとパンクするで?

鉄火場で、きちんと動けるかどうかは冷静でいる事が全て。
私らはその為にやってるんよこんな事を延々と。
呼吸ってのは不安になれば止まるし、荒くなる、浅くなる…乱れるのよ。
まず意志の力でこれを整えて、規則正しく吐いて、吸ってを繰り返すことで頭に血が上った状態を押さえ込むのよ。
できなきゃ暴走するだけで、負け確定するだけよ。
負けないためには、できるだけ粘らなきゃ。

ただし。
相手が目の前にいる状況で、深呼吸はあかん。
攻撃のタイミングを教えてるようなもので、騙してるならともかく、吸うタイミングは教えちゃあかん。
どうやるのか?

そこでコツのひとつ。
「胸を使わずお腹を膨らます」、という動き方やね。
肩の上下や胸のふくらみ、表情で吸ってるのがバレる…
それなら腹式呼吸をして、気配を誤魔化せばいいのよ。
消しきれなくてもいいのよ、タイミングをとられなきゃ。

ちなみに、吸ったタイミングで攻撃されると、筋肉に力全く入ってないから内臓に衝撃届くで。
どんな人でも怖い時は筋肉固めて防御反応示すけど、それができん状態で攻撃されるという事よね。
当然最大級の破壊力を、身をもって知る事になる。
打つタイミング読ませない、というのもこういう使い方をする為よ。


上記の元ネタの所のやりかたでは…
緩急を重視してるように思われた。
動く所は腹に息を残して速やかに動き。
堪える所は吐いて緊張させ、しっかり固める。
これを自在にする事なんじゃないかな。

それ以外にも、やはり叩かれた時の為に3分息を残すとか、吸うのは一瞬、吐いて動くとか、理屈は似通ったのが多い。
派手に呼気を鳴らさんしね。
私は門外漢だからその程度の理解だけど、もっと深いものはあると思う。

じじいは、「音ならすな」と言ってた。
突き蹴りの風切り音にしても、鋭い呼気にしても。
無駄に力むなって意味かなあ、と。
相手どれだけ居るか分からんのに、一打ごとに疲れてんじゃないと。
この人は別流派だけど、逆にそのくらいしか呼吸は言ってなかったな。
とにかく動くのを重視して、力まないやり方だったな。
まあオカルトな気当てとかもあったけど。
できるのかどうかは、私は知らんとしとく。


ついでに言えば、ボクシングなど西洋の理論で構築されたものは、鋭く吐いて打ち込む力を強めている。
声を出した方が脳のリミッターが外れて、筋力が上がるんだそうな。
まあそれはあるよね、と。
でも、連打できるようになるには、結局似たような事をやることになる。
喉は開けといて、腹筋を締めて打ち込む。手より先に腹筋を再度締め打ち込んで、また腹筋を…と腹筋で全体のタイミングをとってる感じ。
(動きの詳細は省略してる)
これを叩いてる拳でタイミングとろうとすると、たぶんできない。
試合みてて、シュッシュッ言ってるのはこれだね。


…私から見た呼吸は、こういったものだけど。
介護などではまた違ってて。
健康体操で気分良く動いてもらったり、相手を落ち着かせたりも深呼吸などでやってたので、そういった使い方もできる。
こういった使い方なら、活用法と言えるんじゃないかな。

心理的に焦らせたり、慌てさせたり…追い詰めて自滅させるような職員も居たけど、あれは悪用だな。

例えば、鼻から4秒吸って~口から8秒吐く、というのは一般的なんだけど、きちんとリズムをとってゆっくりと正確にやると、気分も落ち着くし体も準備できる。
気分を上げるために、外的要因として表情筋を動かしたり、笑い声を上げたり、こういったのも呼吸に関連してるし、行動によって気分は引っ張られるというものだと示している。

できない、怖い、と言われた事があるんだけど。
深呼吸ができない、というのは自分の体の動きを意識した事が無い、と言ってるんだと思ってる。
身体感覚だから、全て伝わるとは思わんけど…諦めず試せば、大丈夫よ。

そういう意味では、意識を対象に向けるという、集中力の訓練でもあるのかもね。
これ、大事よ?


今日も何やら分からん事書き散らしたけど…多分大事なことやで。