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モノを売る、って度胸がいる。

ものを売る、という仕事について10年近くになる。
服飾、食品、いろんなものを扱ってきた。
割と大手の店で働かせてもらうことが多かったので、
「売れる」というハードルが上がることもあった。

販売という仕事は、つくづくご縁で成り立っているなと感じる。
よりその感覚が強くなるのが自分で作ったものを売る、という場面になったときだ。

趣味で作っていたアクセサリーが溜まり、
一時期ハンドメイドサイトで売っていた。
一つずつ売れていくのがうれしく、そして買ってくださった方が
改めて写真を送ってくれたり、サイトのわたしのページにレビューを書いてくれるのがとてもうれしかった。

今週末、友人が初めてイベントに出展するとのことで、
わたしのアクセサリーもスペースが埋まらないかもしれないから、
と持って行ってくれた。
インターネット上の写真と文章で判断して買っていただいていたものが、
実物そのままでお客様の目に触れる日が来たのだ。

インターネットでの販売は、買い手はページ全体の雰囲気と、作品の傾向、
前に買った人のレビュー、そして一番は商品の写真を大きな判断材料にして買い物をする。
写真が好きなテイストでなければ目にも止まらない。
でも、逆に言えば写真のテイストがはまれば目に留まることも多いのだ。

ネット販売が浸透して、事実インターネットでの買い物はぐっと身近になった。昔は母が通販で買い物しようとする私に、

「実物もみないでどんなものかもわからないじゃない!」
と小言を言ったものだが、
最近はそれいいわねーと私が見ているページをのぞいたりする。

買い物の仕方が大きく変わったから、
売り手としては実物を手に取ってもらう方法で売る、というのは
度胸がいるようになったと感じる。

特に自分で作ったものを、自分が作りましたと全身さらして
宣言するのだ。
特にわたしと友人が作っているのはアクセサリーで、
ないと生きていけないものではない。

好みでなければ買う必要はないし、
今なら実物を手に取れるお店でも、ファストファッションのお店に行けば
安く気に入ったアクセサリーを買うことができる。
それに、ハンドメイドアクセサリーというのは競合が多いのだ。
トレンドも決まっている。
それでもあなたが作ったのが欲しいんですと、
言ってもらえるようになるにはどうしたらいいのかと思う。

トレンド物は確かに目に留まりやすいけれど、
競合が多い。
かといって独創的すぎるものだと、好みにはまる買い手側の数が少なくなるので売り上げにつながらない。

売れなければ次のものを作れない。

売れなければ材料費がかかる分、マイナスにしかならないからだ。
材料費1万円でスタートして、売れなければマイナス1万円のまま。
1万円の材料で作ったものが3万円になり、また1万円分の材料を買えば、
売り上げのプラス分は1万円だ。

この繰り返しでは自転車操業にしかならないので、
結局趣味の範囲を出ることがない。
作ったものをしっかりと売る、というのはとても大切だなと感じる。

さて、話は戻って今回のイベント。

友人は思った以上に売れたと驚いていたが、
一角のスペースを間借りして売ってもらったわたしのアクセサリーは
5個で売り上げは3600円。

実際売れると思っていなかったので驚いている。
作り手もそこにおらず、金具の変更もできず、使い方や合わせ方を話せるわけでもない。
本当によく買ってくださったなと思う。

本職が忙しいといういいわけで、
随分作ること、売ろうと頑張ることから遠のいていたけれど、今回お買い物してくださった方にいつか買ってよかった!と思っていただけるようにしたいなと思う。

…きっとすぐには無理だけれど。

次回は買ってくださった方に直接お礼が言えるように、
友人と参加したいと思う。

#ビジネス #ハンドメイドアクセサリー
#趣味 #その先へ #コラム


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