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【今日は何の日?】12月23日『東京タワー完成の日』 知ってますか?東京タワーのこと

12月23日は「東京タワー完成(完工)の日」です。1958年(昭和33年)のこの日、東京都港区芝公園に東京タワーが完成したことに因み、記念日制定されました。東京タワー333mの高さは完工当時世界一を記録し、戦後復興から高度経済成長期へと発展する日本を象徴する建造物として世界の注目を集めました。2012年の東京スカイツリー完成後もなお、東京の象徴として国内外の観光客が絶えず訪れる人気スポットです。今回は東京タワーにまつわる話題についてご紹介したいと思います。

東京タワーについて


東京タワーは正式名称を「日本電波塔」と言います。高さ333m(海抜高度351m)で、展望台は2か所、地上高150m地点「メインデッキ」、250m地点「トップデッキ」が設けられています。トラス構造(三角形を基本単位として結合・構成する構造形式)の塔体は航空法で規定された黄赤(インターナショナルオレンジ)と白色のツートンカラーで塗分けられています。「オープンエアフットウォーク」として開放されている外階段は、メインデッキまで600段あり、約15分で登ることができます。また、東京の夜景を象徴するライトアップは、180個のライトによる「ランドマークライト」、268台のLEDライトが光色パターンを描く「インフィニティ・ダイヤモンドヴェール」の2種類があり、毎晩日没から午前0時まで点灯しています。

東京タワーの“本業"とは?


日本電波塔の名が示す通り、本来の役割は「電波を送信すること」です。NHKおよび民放5局のテレビ地上波デジタル放送の送信は2013年に東京スカイツリーへ移行しましたが、万一送信不能となった場合に備え予備送信所の役割を引き続き担っています。またラジオ波はTOKYOFM、interfmの2局が送信を行っています。

東京タワー ~ 構想から建設、現在までの歴史


1950年代に入り相次いで開局した民間テレビ放送は、各社が所有する電波塔から送信したことから、チャンネルを替えるたびにアンテナの向きを各放送局の送信所方向へ向けねばならないという手間が生じました。その解決策として各放送局の送信施設を一元化し、関東広域に安定して電波送信ができる高い鉄塔を東京都内に構築する計画が構想されました。

東京タワー創業者である前田久吉の「パリのエッフェル塔(330m)を凌ぐ高さの塔を、現在の日本の技術をもって成し遂げる」との思いに基づき、「塔博士」と呼ばれ大阪通天閣や札幌・名古屋のテレビ塔を手掛けた内藤多仲が設計を担当。333mの高さは、関東一円に向け当時のアナログテレビ放送で使用するVHF・UHF電波が最も効率よく届くとして決定されました。

1957年6月、竹中工務店の施工により着工。総工費約30億円と約22万人の作業人員が投入され、僅か1年3か月の工期で1958年12月に完成に至りました。建設には4000tの鋼材が使用されましたが、当時日本の鉄鋼生産能力は低く、良質な鋼材の確保が困難でした。そのためタワー構造の三分の一には、特殊鋼の装甲を持つアメリカ軍の戦車をスクラップにし、生成した鋼材が用いられたそうです。

自立式鉄塔としては2012年に東京スカイツリーが完成するまでの51年間、高さ日本一の座に君臨し続けました。2011年3月に発生した東日本大震災では、タワー頭頂の送信アンテナ箇所が地震の揺れによって損傷し、テレビ放送の電波出力を下げて放送する「減衰放送」を余儀なくされました。アンテナ箇所はその後約1か月かけて修復され、その翌々年に東京スカイツリーへと送信機能が移管されるまでの間、安定して電波を送信し続けました。

2018年開業60周年に合わせ、従来の特別展望台を「トップデッキ」(※後述)としてリニューアルしたほか、メインデッキ展望台の窓下部に設けられていた安全防護網を外し眺望が改善されています。

東京タワーの目玉、魅力の「トップデッキツアー」とは?


東京タワーは、2018年の大幅リニューアルの目玉として、過去「特別展望台」と呼称されていた地上高250m地点のトップデッキを体験可能な「トップデッキツアー」を開始しました。「トップデッキツアー」は完全事前予約・時間指定制、東京や東京タワーの歴史や現在・未来を感じられる体験型展望ツアーです。本ツアー参加者のみがトップデッキの眺望を体験できます。

ツアーはまず、東京タワー・フットタウン1階にて予約時発行QRコードで提示、13言語対応音声ガイド端末を受け取り、始まります。地上150mのメインデッキでツアー参加者専用「トップデッキゲート」を通過後、東京タワーの概要・歴史を学べる「タワーギャラリー」や「シークレットライブラリー」を見学。その後トップデッキ行専用エレベーターを待つ「プラットフォーム」で、ウェルカムドリンクのおもてなしとフォトサービスが受けられます。

その後専用エレベーターでいよいよトップデッキへ到着。トップデッキは天井にジオメトリックミラーが設置され、LED照明の演出と共に眼下に広がる眺望を際立たせています。定員予約制のツアーは混雑もないため、ゆったりと心行くまでトップデッキからの眺望を満喫することができます。

東京タワートップデッキツアー

まとめ


東京タワーは、国内外の観光客にも、地元東京やその周辺の在住者にも親しまれるスポットで、多くの方がこれまで一度は訪れた経験があると思われます。東京の過去・現在・未来を感じられる東京タワーは今後も「東京の象徴」として様々な人々の目を楽しませてくれることでしょう。本記事をお読みいただいた皆様もぜひ12月23日の『東京タワー完成の日』をきっかけに訪れてみてはいかがでしょうか?


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