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OpenAIのCTOミラ・ムラティ氏が語るSoraの事

ニューヨークタイムズによってサム・アルトマンの一時的な解任を主導したとされる記事(注01)に対し、X(旧Twitter)で声を上げたOpenAIのCTO、ミラ・ムラティ。

彼女が今回、ウォール・ストリート・ジャーナルでOpenAIの最新のAIモデル「Sora」について語ったインタビューの内容を深堀りしていきます。この技術は、テキストからリアルな動画を生成する画期的な能力を持っています。今回のブログでは、ムラティ氏が語ったSoraに関する最新の情報に焦点を当て、その可能性と課題、そして我々の未来にどのように溶け込んでいくのかを探ります。

※注01:ニューヨークタイムズの記事ついては下記のNoteで詳しく解説していますので合わせてご覧ください。

動画解説

Soraの開発者三人に関する動画をすでにブログで取り上げましたので、動画前半のSoraの技術解説についての部分は省略します。下記のSoraの技術に関する詳しいNoteを合わせてご覧ください。

Soraのリリース時期と価格

Soraの一般への公開は、今年中を予定していますが、具体的な時期については「数ヶ月かかるかもしれない」とミラ・ムラティは述べています。大統領選前後のタイミングについて質問された際には、選挙に影響を与えうる情報操作や有害なバイアスへの懸念を理由に、安全に自信を持ってリリースできる状態でなければ何も公開しないと強調しました。また、価格に関してはDALL-E3と同程度を目指しており、技術の最適化を進めることで、一般の人々が低コストで、かつ簡単に使用できるようになることを目標としています。

Soraの改善点

Soraの技術は目を見張るものがありますが、まだ改善が必要な点も明らかにされています。特に手の動きや指の本数、現実世界の物理法則に反する動作などが挙げられました。ムラティは、手の動きをシミュレートするのが非常に難しいと指摘しており、ビデオの中で実際に女性の一人が異常な数の指を持つショットがあることを例に挙げています。また、口は動くが音がないという点も今後の改善が必要な領域として言及されました。これらの改善点はSoraがさらに現実世界の複雑さを捉え、高度にリアルなビデオを生成するための重要なステップです。

Soraと共存していく未来

Soraの技術がリアルなビデオとAI生成ビデオの識別、さらにはクリエイターの仕事に与える影響については、様々な観点から議論がなされています。ムラティは、Soraが創造性を拡張するツールとして、映画業界やクリエイターたちがその開発と展開に参加し、新しい創作活動の可能性を拓くことを望んでいます。AIビデオのウォーターマーキングやコンテンツの出所を明確にする研究が進んでおり、リアルなコンテンツとAIによって生成されたコンテンツとを区別すること、そして情報操作を防ぐことが、広く展開する前に解決すべき重要な課題とされています。Soraは、創造性や集団的想像力を拡張し、私たちの能力を高める一方で、社会におけるその役割と安全な使用について、慎重な検討が求められています。

この技術の進化は、我々の創造性を新たな次元に導くと同時に、未来のメディアとコンテンツ制作に革命をもたらす可能性を秘めています。Soraとの共存は、これからの時代を形作る上で重要なキーワードとなりそうです。


ここからは、Soraの可能性について筆者の希望を語っていきたいと思います。

PlayStaytion6へのSora搭載の可能性

取締役会の一人はソニー エンタテインメントの社長

ソニーの新たな取締役会役員に、元副社長兼グローバル法務顧問であるNicole Seligman氏が就任したことが、業界内で大きな話題となっています。Seligman氏は、ソニー エンタテインメントの社長として、またパラマウント グローバル、メイラ GTx、インテュイティブ マシーンズ社の取締役としての経験を持ちます。その豊富な経験が、PlayStationの未来にどのような影響をもたらすのか、多くのファンが期待しています。

特に注目されているのは、OpenAIの最新AI技術「Sora」が、次世代ゲーム機PlayStation6に搭載される可能性です。Soraは、テキストベースの入力からリアルタイムで高品質なビデオコンテンツを生成する能力を持っていますが、これがゲーム業界にどのような革命をもたらすのでしょうか。

著作権問題

Soraの技術をゲーム機に組み込む上での最大の課題の一つは、著作権問題です。しかし、DVDなどで見られるような、特定回数のコピー後にロックがかかる技術を応用することで、この問題を解決できるかもしれません。PlayStation6上でSoraを使って生成された画像やビデオは、そのマシンにのみ存在し、コピーも他のデバイスへの転送も不可能になるような仕組みを想像してみてください。これにより、ユーザーは完全にプライベートな使用を楽しむことができ、既存のキャラクターや世界観の二次創作、三次創作の新たな可能性を探ることができます。

ライブSora

さらに、Soraの技術を活用して、ユーザーがアバターとしてSoraが生成したフィールドに入り込み、その世界で遊ぶ体験を提供する「ライブSora」を考えてみましょう。例えば、ファンタジーの世界を探検したり、都市伝説が息づく街を歩いたりすることができます。これは、従来のゲームプレイの概念を根底から覆すものであり、プレイヤーに無限の創造性と冒険の自由を提供します。

Nicole Seligman氏の経験豊富なバックグラウンドと、Soraの革新的な技術が組み合わさることで、PlayStation6はただのゲーム機を超えた存在になるかもしれません。著作権の問題をクリアし、ユーザーの創造性を最大限に引き出すこの技術は、ゲーム業界における新たなマイルストーンとなるでしょう。ゲームの未来がここにあります。

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