人にね、いちばん必要なものは“愛嬌”なんです。

よく“女は愛嬌、男は度胸”って言うけど、本当は“女は愛嬌、男も愛嬌”なんです。

“愛嬌”ってなんですかっていうと『こぼれるような笑顔』。

それと、そのときの目は『やさしさがこぼれてる目』なんです。

やさしいっていうのは、自分より立場の弱い人にどれだけやさしくできるか、なんです。

自分がお客ならお店の人に、自分が社長なら社員に、立場が弱い人にいつもやさしくしている人は、目がやさしくなるんです。

目は“心の窓”だからね、その人の本当のやさしさがこぼれ出るんです。

役者でも名優といわれる人はみんなその“笑顔とやさしい目”が素敵なんです。

あまり美人じゃない女優さんでも人気のある人がいる。

そういう人はこぼれるような笑顔で、やっぱり愛嬌があるんです。

だから、すごい魅力的に見えて、人気が出るんです。

意外とすごい美人でも、役者として人気が出なかったりするんですよね。

それは、その人が一瞬見せる笑顔が、いまいちなんです。

愛嬌ってすごい大切なんです。

愛嬌のない人が、ブランドの服着て、ブランドのバッグ持って人の前に押し出していくと、いばって見えるんです。嫌われるだけです。

愛嬌がある人が同じことをすると、その場がパーッと花が咲いたように明るく華やかになる。

その人がいるだけで楽しい気分になる。

全然違いますよね。

人生にいちばん必要なものって、社長になっても上司になっても、大人になっても“かわいい”って言われること、“愛嬌がある”ってことなんです。

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