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Google Photosが教えてくれる関係性のはかなさ

人間の記憶は曖昧だが、機械の記憶は正確だ。Google PhotosとかFacebookが、「◯年前の今日、あなたはこんなことをしてました」と教えてくれる機能がある。

1年前なのにまるで10年前のように感じることもあるし、その逆もある。タイムマシンに乗って1年前の自分に「いま君はこんな風に思ってるけど、1年後はこうなってるよ」って言っても絶対に信じないだろうなってことも起こる。そしてつくづく思うのは、人と人の関係性というのは、奇跡のように成り立っているということだ。

目の前にいて話しているときには普通、何も感じないし、会えることが当たり前に思えて、永遠に繋がりが途切れないものだと思う。

でも実は、人の繋がりというのは、ものすごく脆く儚い。

仕事とか、住んでいるところとか、家庭環境とか、コミュニティとか、そういう外因的な要素とかが、たまたま奇跡のようにタイミングが合っているから、いまこうして顔を合わせてコミュニケーションをすることできる。

それはまるでいろいろなことが複雑なパズルのように組み合わされて実現されていることで、その複雑なパズルの組み合わせがほんのちょっとずれただけで、距離が離れてしまうこともあるし、会えなくなる人もいる。

自分で離れようと思って離れるんじゃない。まるで自分が立っている流氷が、陸から切り離されて流されていくように、いつの間にか、すこしづつ、距離が出来てしまって、戻ろうと思っても自分のちからではどうすることもできない。

だから本当は、目の前にいる人が永遠にいるということはないと日々思って、一瞬一瞬を大事にしていかなくちゃいけない。この人が目の前にいてくれることは当たり前のことじゃない。突然いなくなってしまうかもしれないし、今会話できるのが最後かもしれない。我々を繋ぐ複雑なパズルが突然ほどけて、遠くはなれてしまうなんて、それが起こるまでは誰にもわからないから。

そして、儚いものだからこそ、いま目の前にある関係性というのはかけがえのない、美しい奇跡なんだと思う。

ってGooglePhotosを見るたびに思うけど、すぐ忘れちゃうんですよね。

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