朝、駅に行く途中の道で、犬を散歩している女の人を見た。

女の人は夜のお仕事っぽい感じ。サラサラの茶髪をクリップで無造作にとめて、テロンとしたショッキングピンクのワンピースを着て、すっぴんで、サングラスをしている。犬はフレンチブルドッグで、あんまり女の人の言うことを聞かないみたい。「ほら！行くよ！」「あーもう何やってんの！」と苦労しているようだった。ヤンママとぼーっとした息子って感じでなんか良かった。

目黒駅から南北線に乗ったら、双子の男の子がベビーカーに乗っていた。お母さんは長身の美人でビジネスウーマンという感じ。双子の男の子は１歳ぐらいで、目にするもの全てに関わりたいみたいな感じで好奇心いっぱい。あたりを見回したり手を伸ばしたりきょろきょろしている。まるで二頭のドラゴンがベビーカーに乗ってるような感じで、お母さんは楽しいけど大変だろうなと思った。

その日、新幹線に乗ったらこんどは三つ子の赤ちゃんがいた。赤ちゃんは一人ずつ順番に泣くので、常に誰かが泣いている。さらにもう一人小さい子がいて、お母さんに笑顔はなかった。乗客はみんな「頑張ってください」と思っていたと思う。