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JPOPの和楽器アレンジは誰のためにあるのか

昼食にそばを食べた。

イスがある立ち食いそば店みたいなところだ。いま都内で展開している若干オーガニック系の八百屋さんが出した、十割そばにこだわるそばスタンドということで店員さんも若くキラキラしていて、一般のそばスタンドにありがちなやさぐれ感がないキラキラしたそばスタンドである。

そばを頼むと普通にそばがきた。お味は普通。普通に食べていて、ふと、店内のBGMが「ヒットしたJPOP曲の和楽器アレンジ」であることに気がついた。ジュディ・オングの「魅せられて」がものすごく壮大なアレンジで琴で奏でられている。和楽器アレンジが異様に荘厳で、胸焼けするレベルにこってりしている。多分打ち込みなんだろうけど、近頃のイージーリスニングってこんなにアレンジが凝ってるんだなあと思った。イメージはこんな感じ↓

ジュディ・オングの次はaikoの「かぶとむし」かなんかの壮麗な和楽器アレンジが鳴り響いていた。どうして蕎麦屋でJPOPの和楽器アレンジがかかるのか、、?和食だから、だろうか、、?そしてふと、こういう音楽は一体誰が何のために作っているんだろうと疑問に思った。

こういう音楽専門の有線チャンネルがあるんだろう。つまりある場所でかけ続けたいという需要があるから作られているのだろうけど、一体その需要はどういうところにあるんだろうか?高級旅館のロビーとか?三越とか高島屋で音量低くかけるとか?「馴染みのあるメロディが和風の楽器で鳴らされているから目先が変わって面白いし、場の雰囲気を壊さない」という効果を狙っているのだろうな。

そんなことを考えていたらもうそばを食べ終わった。街を歩けばみかけるトマソン建築のように、誰が何のために作ったのかわからない音楽に思いをはせるというのもたまにはいいかもしれない。

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