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ラース・フォン・トリアーの5つの挑戦

シネフィル・イマジカで放送されたこのドキュメンタリーが素晴しかった。

※あらすじ:2001年、ラース・フォン・トリアーとヨルゲン・レス、最初の会合。2人はレスが1967年に製作した短編映画、「The Perfect Human」(=「完全な人間」)を試写する。この作品のリメイクを5本、これからレスが制作するのだ。それぞれをどんな作品にするか —— 全決定権はラース・フォン・トリアーが持つ。そう、彼が全能の神となって、彼の敬愛するデンマークの大監督レスに命令を下そうというのである。


映画の中で彼らがリメイクしようとしていた、レス監督の「パーフェクトヒューマン」

ヨルゲン・レスはデンマークの巨匠だそうですが日本では未紹介。

「専門知識として僕が持ってる少ないものがヨルゲン・レス」というくらい
彼を愛するラース・フォン・トリアーが、その大先輩に向かってむちゃくちゃな注文をして「お前これで映画とってこい!」ってやるというすごい企画。

巨匠は1コマ12カットでとれとか世界で一番ひどい場所に行ってこいとか、
しまいにはアニメにしろまで言われるんですけどなにをどうやっても文句が
つけられない作品に仕上げてしまう。世界で現存する最高のサディスト監督、ラース・フォン・トリアーは彼に「君の映像には気取りがある」「小手先の技術」とディスりまくるのですが、いい意味でも悪い意味でも巨匠は変わらなかった、、

美とセンスの権化の監督と、そんなもの捨ててしまえという監督。いろいろ考えさせられました。ヨルゲン巨匠の作品がほんとうに美しく素晴しいので、いつか単独作を見たいものです。

※注:2006年に書いたブログの再録。すごいなこの映画を見たことすらまっっっったく覚えてないぞ。けど面白そう。映画をつくるということについていろいろ示唆を与えてくれそうな作品だ。また見たい。

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