見出し画像

私の旅の原体験は、旅じゃなかった

深夜1時すぎ。今日はずっと、私の旅の原体験についてNoteを書いていた。2000文字を超え、そろそろ書き終わっていいはずなのに、腹落ちしない。言葉がずっと、うわすべりしている。なんで?私の旅の原体験この国じゃなかったのかな?なんてぼんやり本棚を見ていたら、気づいてしまった。

「そもそも私の旅の原体験、旅じゃないじゃん。」

そんな、しょうもない話ですが読んでくれたらうれしい。
意外と誰かの役に立つかもしれませんよ!!(自分で言うスタイル)


淡々と旅をする人

「あきちゃんて、視点がフラットだよね。」と、よく言われてきた。子どもの頃から通信簿にも「ほがらかな子」だと書いてあったし、感情の起伏が激しいタイプではない。淡々と、ぼんやり周りを見ていると自分でも思う。

旅に関してもそうだ。旅だけではなく、何度か海外に住んだりもしてるけど、わりとあっさり馴染んでしまう。ホームシックもないし、すごく悔しい思いをしたり、感動して価値観が大きく変わったりした覚えがほとんどない。いや、もちろん私にも変化はあったんだろうけど、グラデーションがゆるやか。知らないものに対して「そういうものなのね。」と受け入れてしまうからだろう。

どの旅先も楽しかったし、思い入れはある。だからといって原体験、自分が旅に出るようになる理由と言えるインパクトがあったかというと、そんな感動的なドラマはないから困っていた。

原体験は本棚に入ってる

「え、じゃあ何でトラベルクリエイターになるの?」と自分でも思ったけど、その答えは本棚の中にあった。

私は過去に何度も本を断捨離している。本当に好きな本だけ残して、本棚は小さくしておきたいタイプだ。その中でもずっと残っている本は、私の大事なものなのだろう。私の原体験は、旅の「写真」と「言葉」だと気づいた。

LOVE & FREE 世界の路上に落ちていた言葉 / 高橋歩(世界各国)
グルジアぐるぐる / 高橋ヨーコ(ジョージア)
シネマテーブル / 高橋ヨーコ(映画の中に出てくる世界各国の料理)
SEA STORIES Haruka Ayase / 高橋ヨーコ(シチリア)
蒼井優「トラベル・サンド」 / 高橋ヨーコ(アメリカ)
忘れられない花のいろ 麻生久美子のペルシャ紀行(イラン)
ルート66で行こう / 亀井亜佐夫(アメリカ)
トラベル・ピクチャーズ / 田辺わかな(世界各国)
イースト・サイド・ホテル / 高橋ヨーコ(東欧)
おじいちゃん。おばあちゃん / 木寺紀雄(おそらくヨーロッパ)

私の本棚より

20年以上前の本もある。世界の日常を美しい写真で切りとっていて、世界遺産とかは一切出てこない。旅で出会った人の話や日記のような言葉が添えられている。女優さんの写真集もあるけど、彼女たちの大ファンとかではなく(すてきな方ばかりですけどね!)、彼女たちのいる異国の風景が見たかった。

美しい写真と言葉で、世界が描かれているものに惹かれてきたのだ。

日常みたいな旅がしたい

よく「旅は非日常」というけど、実はあまりピンときてなかった。オン/オフとか、日常/非日常とかの境界線が、もともとあまりない性格だからだろう。旅先でのハプニングも、あってもすぐ忘れちゃう。

初海外のオーストリア・ハンガリー、留学したカナダ、もしもTRANSITのフォトグラファーだったらの設定で行ったタイ、初ワーホリのニュージーランド、それぞれ私にとって特別な国。旅先で出会った人の表情や言葉、天気や湿度、光がどうだったとか、感じたものが断片的に頭に残っている。それがどこの国だったかは、もはやあまり関係ないのかもしれない。

さっき数年前のノートをぱらぱら見返していた。
「もしお金の心配がなく、どんなことでも仕事にできるとしたら、何を仕事にしてみたいですか?」に対して「エッセイスト、旅フォトグラファー」と書いてあった。

大丈夫。ちゃんと原体験になっていたようです(笑)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?